【ブックメーカー】NCAAカレッジバスケットボール2015-2016:ケンタッキー大とノースキャロライナ大が優勝候補筆頭か?優勝オッズも肉薄

デューク大優勝写真

大学バスケットボールの熱いシーズンがついに到来しました。全米体育協会「NCAA」が主催するNCAAカレッジバスケットボール2015-2016シーズンが現地13日に開幕します。来年3月から4月にかけて行われるトーナメント「マーチマッドネス」への出場権をかけて、どの大学もまずは各リーグ戦を戦うことになります。今シーズンのトーナメント日程は2016年3月15日に開幕し、4月4日にテキサスでファイナルが行われます。

NCAAカレッジバスケットボール ロゴ2014-2015シーズンのNCAAカレッジバスケットボールトーナメントファイナルは、デューク大が68-63でウィスコンシン大を破り、5年ぶり5回目の全米チャンピオンに輝きました。この「マーチマッドネス」の期間はアメリカではものすごい盛り上がりを見せます。例えば、アメリカでも盛んなスポーツベッティングですが、このNCAAトーナメントに対して賭けられるお金の総額は、90億ドル(1兆円強)にも昇ると試算されているほどです。1兆円を超えているんです。

【NCAAバスケットボールトーナメント2015「マーチマッドネス」ハイライト】
NCAAバスケットボールトーナメント2015「マーチマッドネス」ハイライト

さあ、全米、そして世界中を熱狂の渦に巻き込むカレッジバスケの開幕です。今シーズンはどの大学が全米No.1の称号を手にするのでしょうか?NCAAカレッジバスケットボールを見ていくときに、チームのパフォーマンスの高さ(強さ)を示すパロメーターが2つあります。まず1つは、AP通信が発表している「APトップ25ランキング」です。全米各地でカレッジバスケを取材している記者による投票を数値化し、ランキングとして毎週ごとに発表されます。現在、プレシーズンが行われており今月2日に発表されましたので、見てみましょう。

【NCAAカレッジバスケットボールAPトップ25ランキング(11月2日発表)】
NCAAカレッジバスケットボールAPトップ25ランキング(11月2日発表)
※「NCAA公式ページ」より抜粋

APランキングの1位は、1566ポイントを得たノースキャロライナ大です。(カッコ)内の数字「35」はノースキャロライナ大に入った「1位票」の数を示しています。2位にはケンタッキー大が入っており、ポイント数(投票をポイント化した数字)でもトップのノースキャロライナ大と46ポイント差と肉薄しています。3位はメリーランド大、4位はカンザス大、5位は昨シーズンの王者・デューク大と並んでいます。試合が行われる週ごとにこのランキングは動きますので、このAPランキングは非常に参考になります。

ウィリアムヒルそしてもう一つは、ブックメーカー(スポーツブック)が発表するオッズです。NCAAカレッジバスケットボールは毎試合ごとに対戦オッズも発表されるほど人気です。そしてここでは、「今シーズン、どの大学が優勝するのか?」のオッズを紹介していきながら今シーズンを展望してみたいと思います。ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」がNCAAカレッジバスケットボール2015-2016シーズンの優勝オッズを発表していますので見てみましょう。

【NCAAカレッジバスケットボール2015-2016優勝オッズ(ウィリアムヒル発表)】
NCAAカレッジバスケットボール2015-2016優勝オッズ(ウィリアムヒル発表)
※オッズは9日午後6時現在

優勝最有力に挙がっているのは、ケンタッキー大とノースキャロライナ大で9.00倍のオッズとなっています。2番手にはデューク大で11.00倍、3番手にはメリーランド大で13.00倍のオッズが付いています。4番手集団にはアイオワ州立大、カンザス大、ヴァージニア大の3校が17.00倍であとを追う展開です。昨シーズンの準優勝校であるウィスコンシン大は18番手タイの51.00倍のオッズとなっています。

Paddy Power Logoまた、ブックメーカー「Paddy Power」(パディー・パワー)も優勝オッズを発表していますが、ここではノースキャロライナ大が9.50倍で優勝候補の筆頭に挙げられ、わずかの差でケンタッキー大が10.00倍となっています。3番手にはデューク大とメリーランド大が11.00倍、4番手にカンザス大で14.00倍のオッズが付いています。最大で501.00倍が付いている大学もあるので、もしこの大学が来たら・・・大変なことですね(笑)。

【NCAAカレッジバスケットボール2015-2016優勝オッズ(Paddy Power発表)】
NCAAカレッジバスケットボール2015-2016優勝オッズ(Paddy Power発表)NCAAカレッジバスケットボール2015-2016優勝オッズ(Paddy Power発表)
※オッズは9日午後6時現在

今シーズンの優勝候補に筆頭に挙がっているのはケンタッキー大とノースキャロライナ大です。

UCLAの11回次ぐ歴代2位となる8度のNCAA制覇をしているケンタッキー大は、昨シーズンの優勝候補の大本命でした。レギュラーシーズンから連勝街道をまっしぐらで、トーナメントでも勝ち続けて38連勝。この記録は同大学が2012年シーズンの打ち立てた記録と同じく歴代1位の記録で、迎えたファイナル4(準決勝)でウィスコンシン大に64-71で敗れて初黒星を喫したシーズンでした。この2度の歴代1位の記録に導いたのがジョン・カリパリHCで、ケンタッキー大を率いて今季で7シーズン目に入りますが、過去6シーズンで5度のファイナル4進出を果たすなど優れた成績を残しています。来シーズンはNBAへ行くこともささやかれています。

スカル・ラビッシアー

今年のNBAドラフトでケンタッキー大のカール・アンソニー・タウンズが1位指名を受けましたが、来年はハイチ出身のルーキー7フッター、スカル・ラビッシアーが1位指名されることが有力視されています。ラビッシアーは攻守にバランスの取れた選手で、またケンタッキー大から大型ルーキーが登場しました。力のあるタイラー・ウリスやジャマール・マーレイなどのタレント軍団にさらにラビッシアーが加われば・・・。今年もケンタッキー大は私たちをワクワクさせる試合を見せてくれそうです。

ジョン・カンパリ

昨シーズンの成績では対照的だったのが、26勝12敗のノースキャロライナ大です。2009年シーズンに5回目のNCAA制覇を成し遂げて以来、満足な成果を挙げられていません。しかし、今シーズンは久しぶりの王座返り咲きが目指せそうです。昨シーズンは足の骨折に苦しめられたポイントガードのマーカス・ペイジです。今シーズン前に今度は手の骨折で3~4週間ベンチスタートとなりそうですが、4年生となった彼の復活は大きいですね。さらに、2年生フォワードのジャスティン・ジャクソンの潜在能力が開花し、今シーズンは大活躍しそうな勢いです。この両輪がうまく機能すればタレント軍団・ケンタッキー大の対抗馬の筆頭と言えるでしょう。

マーカス・ペイジ

昨シーズンの王者で「バック・トゥー・バック」(連覇)を狙うデューク大は、ジャーリール・オカフォーがNBAへと去りましたが、ESPNの評価で全体3位の評価を受けているルーキーSFブランドン・イングラムがチームに加入し、早くも来年のNBAドラフト1位候補にもなっています。

ブランドン・イングラム

また、ESPNがシーズン前に発表するパワーランキング(優勝予想)で1位となったメリーランド大は、センターのダイアモンド・ストーンをルーキーとして迎えることができ、年々進化を遂げている4年生フォワードのジェイク・レイマンらが融合すれば、2002年シーズン以来2回目の優勝をもたらすことも十分に考えられるでしょう。

さあ、いよいよNCAAカレッジバスケットボールのシーズンがスタートです。

ジェイク・レイマン

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