【ウィリアムヒル】トラヴァーズステークス2019:混戦模様の中、ケンタッキーダービー2着タシトゥスが3.5倍で1番人気!

トラヴァーズS

日本競馬界ではダービー後に開催されるG3戦、ラジオNIKKEI賞を「残念ダービー」と呼ぶ風習が未だ残っていますが、アメリカ競馬においては三冠レース終了後のこの時期にサラトガ競馬場にて開催されるトラヴァーズステークス(海外G1、2000㍍・ダート)がその位置づけにあたるといえます。

とはいえこちらは決して「残念」などと言われることはなく、クラシック戦線を戦い抜いた強豪たちと、クラシックには間に合わなかった、もしくは、クラシック戦線に乗らなかった注目馬たちが激突する為「ミッドサマーダービー(真夏のダービー)」と呼ばれ、クラシックレースと肩を並べて注目される1戦でもあります。

やや残念なのは有力馬の筆頭候補として期待されていた、2歳王者ゲームウィナーと、ケンタッキーダービー(海外G1、2000㍍・ダート)1着入線後に降着という悲劇に見舞われながらも、先日のハスケル招待ステークス(海外G1、1800㍍・ダート)で見事に勝利を挙げ改めて実力を見せつけたマキシマムセキュリティの2頭がそろって回避を発表。

ハスケル招待Sを制したマキシマムセキュリティ

トラヴァーズステークスを舞台に「完全決着」を望んでいたファンも多かっただけに残念ではありますが、馬券検討的にはかなり面白くなってきました。

ウィリアムヒルこの2頭の回避がどう影響するのか?日本時間25日午前6時にサラトガ競馬場を発走するトラヴァーズステークス2019のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表しているオッズをご確認いただいてから、出走各馬の紹介へ移りましょう。

【トラヴァーズステークス2019オッズ】
トラヴァーズS2019オッズ※オッズは22日午前10時現在
ウィリアムヒル 登録方法

1番手、2番手評価を受けた2頭はケンタッキーダービーの2着、3着入線の2頭。ただし、オッズ的には入着順と逆になっています。

ケンタッキーダービーにおいて3着入線、そして今回3.5倍の1番手評価となったのがタシトゥス(Tacitus)。

タシトゥス

今年のクラシックはケンタッキーダービーにおいて2着。更にベルモントダービー(海外G1、2400㍍・ダート)においても3着入線と、安定した結果を残しました。これは今年のアメリカクラシック戦線を眺めてもかなりの好成績。G2レースを2勝している実力は伊達ではなかったといったところでしょう。

ただ、夏の復帰戦となった前走のジムダンディステークス(海外G2、1800㍍・ダート)においては、これまで3戦連続で先着していたタックス(Tax)に敗れてしまいましたが、順当に力を発揮すればやはりこの馬が1番手というジャッジを、オッズ的にも下された形でしょう。

一方で順調なのがケンタッキーダービー2着入線のコードオブオナー(Code of Honor)オッズは4.0倍とほぼ差はありません。

コードオブオナー

タシトゥスには先着、前走のG3戦も勝利して充実した状態でトラヴァーズステークスを迎えられる可能性が極めて高いものの、少し気になるのは2000mという距離への対応力。ケンタッキーダービーは2000mという距離ではあったものの当日はかなりの道悪であり、距離適正をはかる意味ではやや確実性に欠ける部分もあります。

そうなると考えたいのはその前走にあたるフロリダダービー。1800m戦のこのレースで3着入線も、勝ち馬マキシマムセキュリティからは7馬身近く離された結果となりました。

そしてトラヴァーズステークスの前哨戦は1600mを選択。2400mもこなしたタシトゥスに比べると、この点がやや気がかりではあります。

タシトゥスに前走で勝利したタックス(Tax)も侮れません。オッズは7.0倍となっています。

タックス

クラシック組で最も成長したといえるのはこのタックスかもしれません。ジムダンディステークスではタシトゥスに加え、プリークネスステークスを勝利したウォーオブウィルらを相手に勝利。

特に最後の直線では内から迫るタシトゥスをもう一度突き放す勝負根性を見せるなど、見どころ十分の1戦でした。この結果を「実力がついた」とみるか「タシトゥスとの間にあった1キロの斤量差のお陰」とみるかが、同馬を評価するうえで重要なポイントとなります。

このクラシック参加組の上位勢に今回食い込まんとする「上がり馬」がムーチョグスト(Mucho Gusto)。6.0倍はクラシック組外では最上位の3番手評価となっています。

ムーチョグスト

もともとデビューが遅かったわけではなく、2歳時にもG3を制するなど完成度は早かった同馬。ここまで重賞4勝を挙げていますが、6月のアファームドステークス(海外G3、1700㍍・ダート)においては、サンタアニタダービーにてゲームウィナーを破ったロードスターを撃破するなど、その実力は一定以上のものと言えるでしょう。

管理しているのは名伯楽、B.バファート調教師。

バファート

ゲームウィナーもロードスターも実はB.バファート厩舎の管理馬。この2頭や、インプロバブルといった有力馬を擁し、今年のアメリカクラシック最注目厩舎のひとつでありながら結果は「無冠」。ミッドサマーダービーは是非とも獲りたいところでしょう。

その他、2連勝で今回の舞台に挑むHighest Honors(ハイエストオナー)が9.0倍。プリークネスステークス3着や、オハイオダービー(海外G3、1800㍍・ダート)を制した実績馬オーエンデール(Owendale)が11.0倍で続きます。

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