昨夜のことです。読売ジャイアンツが広島カープを2-1で下し、2年連続35回目のセ・リーグ優勝を決めました。二度、三度と東京ドームの宙で舞う原辰徳監督の姿に、日本中のG党は歓喜に酔いしれたことと思います。おめでとうございます。
その巨人に在籍していた上原浩治がクローザーを務めるメジャーリーグ(MLB)のアメリカンリーグ(AL)のボストン・レッドソックスが、東地区での6年ぶりの地区優勝を一足早く決めました。上原はシーズン当初はセットアッパーとしてマウンドに上がっていましたが、シーズン途中から「クローザー」に配置転換されると、大車輪の活躍を見せました。中でも、8月17日のニューヨーク・ヤンキース戦から9月17日のボルティモア・オリオールズ戦まで「37人連続アウト」という記録を打ち立てるなど、昨年地区最下位に沈んだチームを一挙に優勝へと押し上げました。
レッドソックスのファレル監督は「メジャーの歴史を見てみても、これだけのインパクトの与えたリリーフ投手はいない」と上原を絶賛。上原は、シャンパンファイトに沸いた一日を終えて「まだ達成感を持ってはならない。気持ちを切らすことなくやっていきたい」と10月に開幕するポストシーズンに向けて気を引き締めていました。
下記に22日終了現在のMLBの順位表を掲載します。気になるチームの順位などを一度確認してみてください。
※順位表はスポーツ報知HPより抜粋
MLBのポストシーズンであるMLBプレーオフが10月1日(現地時間)からおよそ1か月間に渡り行われます。このMLBプレーオフに出場できるのは、レッドソックスなど両リーグの各地区(西・中・東地区)の優勝チーム6チームと、アメリカンリーグ(AL)とナショナルリーグ(NL)の各リーグにおいて、優勝チームを除いて最も勝率が高いチーム2チームずつ(「ワイルドカード」と呼ばれる)の合計10チームです。この10チームによるトーナメント戦で今シーズンのMLB王者を決定します。
プレーオフの開幕戦は、ワイルドカードでプレーオフ進出を果たした各リーグ2チームが一発勝負で勝敗を決する「ディビジョンシリーズ決定戦」が行われます。これに勝利したチームを含めた各リーグ4チームによる5回戦制(3勝したチームが勝利)で争われる「ディビジョンシリーズ」が行われます。ディビジョンシリーズを勝ち上がった各リーグ2チームが、今度は7回戦制(4勝した方が勝利)リーグ優勝を決める「リーグチャンピオンシリーズ」へ進出し、各リーグ優勝した2チームによって同じく7回戦制で争われる「ワールドシリーズ」で雌雄を決し、今年のチャンピオンが決まります。
22日の終了時点で、すでに地区優勝を決めてプレーオフ進出を決めているのは、ALの西地区で優勝したオークランド・アスレチックス、前出した東地区優勝のレッドソックス、そしてワイルドカード以上が決まっている現在中地区首位のセントルイス・カージナルスです。NLは、西地区優勝を決めたロサンゼルス・ドジャース、東地区優勝のアトランタ・ブレーブスの2チームです。今週1週間でほぼプレーオフ進出チームが出そろう予定で、地区優勝争い、そしてワイルドカード争いから目が離せません。
日本のプロ野球では、セ・リーグは巨人が制し、そしておそらくパ・リーグは東北楽天ゴールデンイーグルスが制するであろうリーグ優勝ですが、MLBではどのチームがリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズに進出するのでしょうか?日本語対応のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」は、AL、NL両リーグの優勝チーム予想のオッズを発表しています(オッズは23日午後10時現在)
ALは、現在中地区で首位を走るデトロイト・タイガースと、上原がいるボストン・レッドソックスが優勝最有力候補として3.0倍のオッズが付いています。タイガースはベネズエラ出身の強打者で現在「三冠王」のミゲル・カブレラがチームを引っ張ります。打率.348、本塁打44本、打点136・・・おそろしい怪物ですね。また、守りの軸となる現在20勝(3敗)を挙げているマックス・シャーザーもいて、投打の軸がしっかりしています。レッドソックスには在籍11年目のベテラン、デービッド・オルティスが打撃陣のカンフル剤となり、接戦に持ち込んで最後は上原でしめる展開に持ち込みたいものです。東地区で優勝を決めた5.0倍のオッズがついたアスレチックスにも期待がかかります。
NLは、ドジャースがリーグV最有力として2.37倍のオッズが予想されています。ドジャースには左右両エースが優勝への大きな原動力となりそうです。左腕のクレイトン・カーショーは現在15勝(9敗)を挙げ、両リーグ先発投手としては唯一の防御率1点台となる1.88をマークしています。右腕のザック・グリンキーも同じく15勝(3敗)で、防御率は2.75と抜群の安定感を見せています。両投手で確実に勝利を勝ち取ることができれば、リーグ優勝へ大きく前進するでしょう。2番手予想としては、4.0倍でブレーブスの名前が挙がっています。ブレーブスには現在首位打者争いを演じているクリス・ジョンソンや、3割20本塁打100打点以上をマークしている24歳のフレディ・フリーマンが打線を引っ張ります。セントルイス・カージナルスやシンシナティ・レッズ、ピッツバーグ・パイレーツまでオッズが一桁台であり、混戦が予想されますね。
もう一度確認します。MLBのプレーオフは10月1日から開幕します!日本のプロ野球のクライマックスシリーズとMLBのプレーオフを一緒に楽しみましょう。プレーオフシーズンが始まると、もうすぐ野球シーズンも終わってしまうのか・・・とちょっとセンチメンタルな気分になる今日この頃です。