The Open Championship－世界の大会で唯一「The Open」と呼ぶことが許されているメジャー大会は今年で144回目の開催となります。「全英オープンゴルフ2015」がいよいよスタートします。
第144回全英オープンゴルフが、聖地であるセント・アンドリュースで日本時間の16日に開幕します。今年はセント・アンドルーズ・オールドコース（7297ヤード）で行われ、トミーズバンカーとしても有名な17番のロードバンカーが拡大されるなど、コース全長は大きく変わらないもののコースの細部に変更が施されています。
一つ残念なニュースが飛び込んできました。昨年の優勝者である現・世界ランキング1位のローリー・マキロイ（北アイルランド）が欠場を表明しました。友人とのサッカー中に左足首の靭帯を断裂する大けがを負ったために、無念の欠場となった模様です。
【全英オープン2014（優勝：ローリー・マキロイ）】
マキロイは「考えた末、セント・アンドリュースで行なわれる全英オープンには出ないと決めた。リハビリは進んでいるけれど、100％の状態で、100％戦えると感じられるようになってから試合に復帰したい。なるべく早くゴルフコースに戻りたい」とコメントを発表しています。靭帯の断裂となれば、8月の全米プロゴルフ選手権の出場も危ぶまれますが、早期の復帰を願いたいと思います。
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◆清崎民喜コラム：ブックメーカーは手の届きそうなところに夢があっていい
マキロイが不在となった全英オープン2015は、私たちにどのようなスリルを与えてくれるのでしょうか？そして今年、クラレットジャグ（優勝トロフィー）を手にするプレイヤーは誰なのでしょうか？ブックメーカー「188BET」が全英オープンゴルフ2015の優勝オッズを発表していますので見てみましょう。
【全英オープン2015優勝オッズ】
※オッズは１２日午後９時現在
世界ランキング2位のジョーダン・スピース（アメリカ）が6.00倍で優勝最有力に挙げられています。ダスティン・ジョンソン（アメリカ）が2番手となる13.00倍、3番手にはジャスティン・ローズ（イングランド）が17.00倍で続きます。アダム・スコット（オーストラリア）は4番手につけて23.00倍となっています。
注目選手のオッズを見てみると、復活をかけるタイガー・ウッズ、そして2013年の優勝者であるフィル・ミケルソン（ともにアメリカ）が29.00倍、そしてわれらが松山英樹は14番手タイとなる41.00倍のオッズが付いています。
優勝最有力候補のスピースは、今シーズンすでに4月のマスターズ、6月の全米オープンを制してメジャー2冠を達成しています。今回の全英オープンを制してメジャー3冠を狙います。スピースは現在（12日）、米国男子ツアー「ジョン・ディア・クラシック」に参戦していますが、初日で101位と大きく出遅れるものの、2日目には64をマークして16位に急浮上、3日目には61をマークしてトータル17アンダーで単独首位に立ちました。全英オープン優勝に向けて、調子も成績も急上昇中で勢いがあります。
21歳のスピースには大きな期待がかかっています。タイガー・ウッズ以来となる史上6人目となるキャリアグランドスラムがスピースの背中にのしかかってきます。さらには、ゴルフ史上でベン・ホーガンしか達成していない年間グランドスラムを、1953年以来に達成できるチャンスもあるんです。この全英オープンを勝って、8月の母国アメリカで画竜点睛とすることができるのでしょうか？
このスピースに待ったをかけるのが、“リベンジ組”のジョンソンとローズです。世界ランキング4位のジョンソンは、6月の全米オープンでは勝利目前でスピースに敗れて2位と悔しい結果に終わりました。今シーズンの平均飛距離が319ヤードと世界1位を誇る飛ばし屋が全英オープンで雪辱を果たすのでしょうか。世界ランキング7位のローズは、4月のマスターズでスピースに敗れて2位となりました。マキロイ欠場のあと、地元イギリスの期待を一身に背負うローズの巻き返しに期待したいと思います。
期待の声と諦めの声が聞こえてくるタイガー・ウッズは、今シーズンのメジャー大会の中で最も優勝オッズで上位に上がってきました。この理由としては、ウッズはかつてこのセント・アンドリュースで2勝（2000年と2005年）しており、コースとの相性がいいのです。ロイター通信によれば、スコットランドオープンに参戦中のミケルソンが、今回の全英オープンがタイガーの復活の“妙薬”になるのではないかと述べています。2008年の全米オープン以来、メジャー大会優勝から遠ざかっているウッズがゴルフの聖地で復活するのでしょうか。
【タイガー・ウッズが全英オープンでトップ5に入るか？予選落ちするか？オッズ】
※オッズは１２日午後９時現在
世界ランキング14位で日本人選手トップとなる松山英樹は、4月のマスターズでは5位と奮闘しましたが、6月の全米オープンでは思うようにスコアが伸びずに18位と「優勝候補」に名前が挙がりながらも、それを上回る結果が残せていないのが今シーズンの松山の戦いとなっています。それでもアジア人選手としては依然として高い評価がされており、ブックメーカー「188BET」が発表している「全英オープンでのアジアトップ選手オッズ」ではダントツの1位となる1.95倍のオッズがついています。悲願のメジャー初優勝を期待しようじゃありませんか。
【全英オープン2015アジアトップ選手オッズ】
※オッズは１２日午後９時現在
全英オープンへの出場を果たす日本人選手は、松山のほかに昨季日本ツアー賞金ランク１位の小田孔明、２位の藤田寛之、日本オープン選手権を制した池田勇太、今年5月の「～全英への道～ミズノオープン」で上位４位に入った手嶋多一、高山忠洋、富村真治が名を連ねています。
地上波ではテレビ朝日が全英オープン2015の生中継を予定しています。放送スケジュールは以下のようになっています。
第１日7月16日（木）よる11時10分～
第２日7月17日（金）よる11時10分～
第３日7月18日（土）よる11時12分～（一部地域を除く）
最終日7月19日（日）よる9時56分～（一部地域を除く）
