男子のスキージャンプワールドカップ（スキージャンプW杯）2015－2016シーズンが、11月20日にドイツのクリンゲンタールで開幕します。今年の男子スキージャンプW杯の日程は11月20日のドイツを皮切りに、スキージャンプ世界選手権が2016年1月14日～17日にオーストリアで、日本では1月30日、31日に札幌で行われ、3月20日にスロベニアのプラニツァで最終戦が行われます。ちなみに、女子スキージャンプW杯は12月4日にカナダで開幕します。
何といっても注目は、“レジェンド”葛西紀明です。2014年ソチ五輪のラージヒル個人で銀メダル、団体では日本に銅メダルをもたらした43歳です。これまでスキージャンプW杯で17回の個人優勝を含め表彰台にのぼること56回の鉄人は、もちろん今シーズンも日本のエースとして世界へと挑みます。2014年11月29日のスキージャンプW杯ルカ大会では史上最年長42歳176日でW杯優勝を果たし、世界中から称賛を得ました。
【17回目のスキージャンプW杯を決めた葛西紀明のジャンプ】
今シーズンも葛西が“最年長記録”を更新するのでしょうか？注目の男子スキージャンプW杯2015－2016の優勝オッズをブックメーカー（スポーツブック）が発表しています。イギリスのブックメーカー「Paddy Power」によると、葛西紀明は10番手タイとなる34.00倍のオッズとなっています。【男子スキージャンプW杯2015－2016優勝オッズ（Paddy Power）】
※オッズは１６日午後５時現在
このオッズはシーズントータルした「W杯総合王者」のオッズで、W杯各大会（第〇戦と表記される）のものではありません。さすがにレジェンド葛西でも10番手というオッズとなってしまいます。しかし、昨年、一昨年シーズンと連続でそれぞれ1度優勝している葛西ですので、今シーズンも優勝してさらに最年長優勝記録を更新してくれるのではないでしょうか。葛西自身も「昨年よりは順調にトレーニングができた。昨年、一昨年は１勝しかできなかったが、今季は３勝か、もう少し勝ってＷ杯総合王者を達成できたら」とW杯に向けての意気込みを語っていました。
W杯総合優勝の筆頭に挙がっているのは、開幕戦が行われる地元ドイツ出身のゼヴェリン・フロイントで3.30倍のオッズが付いています。W杯の通算優勝回数は18回と葛西を1つ超えている27歳は、ソチ五輪ラージヒル団体で金メダルを獲得し、昨シーズンのW杯総合王者として世界のジャンプ陣を引っ張っています。
2番手には23歳のペテル・プレヴツ（スロベニア）が4.50倍のオッズとなっています。昨シーズンは総合優勝したフロイントと優勝争いを繰り広げ、最終戦を終えて1729ポイントで並びましたが、優勝回数の差で2位に甘んじました。また、プレヴツはスキージャンプ史上初となる250㍍を飛んで世界を驚かせました。また、飛型の美しさでもジャッジ全員が20点満点を出すなどまさしく若き鳥人と言えるでしょう。
今シーズンもどうやらこの二人が優勝争いの軸となりそうです。また、スキージャンプW杯2015－2016の総合優勝オッズに加えて、表彰台（3位以内）オッズもブックメーカー「888sport」発表していますので見てみましょう。
【男子スキージャンプW杯2015－2016優勝オッズ（888sport）】
※オッズは１６日午後５時現在
888sportにおいても優勝最有力にはフロイントを挙げ、3.75倍のオッズを付けています。しかし、Paddy Powerとは異なり、2番手にはカミル・ストッフ（ポーランド）を挙げており4.50倍のオッズが付いています。ストッフはソチ五輪ノーマルヒル個人とラージヒル個人で金メダルを獲得しており、W杯優勝13回と実績十分です。
オーストリアのステファン・クラフトは、Paddy Powerの優勝オッズでは3番手となる6.00倍のオッズでしたが、888sportでは4番手タイとなる7.50倍と少し評価を落としているようです。22歳の若手のホープはこれまで3度のW杯個人優勝はすべて昨シーズンのもので勢いがあります。表彰台にも15回上がっており、十分上位争いに食い込む力があると思われます。
表彰台という意味では、葛西が総合で3位以内に入るオッズは8番手となる6.50倍と非常に現実味のある数字となっています。その他の日本勢は、竹内択が総合優勝オッズ151.00倍、表彰台オッズ51.00倍、伊東大貴が251倍、76.00倍とぞれぞれなっています。
日の丸飛行隊の華麗なるジャンプが見られるシーズンがいよいよスタートします。ブックメーカーでは各大会の優勝オッズなどを発表していますので、「Winter Sports」（ウィンタースポーツ）をぜひチェックしながら約半年間に及ぶ戦いを楽しまれてはいかがでしょうか？
