冬季オリンピックを翌年に控えるなか、今年も男子スキージャンプワールドカップの開幕が近づいてきました。白銀の世界で例年以上に白熱した戦いが繰り広げられることとなるでしょう。ブックメーカー「888sport」がその総合優勝オッズ、および初戦の優勝オッズを発表していますのでご紹介していきます。
スキージャンプワールドカップとは
スキージャンプワールドカップは1年間世界各地を転戦しながら世界の頂点を争う大会です。2016-17シーズンに続き、2017-18シーズンにおけるワールドカップの順位も来年開催される平昌オリンピック出場権に大きく関係してくるため、一戦一戦が非常に重要な意味を持っています(国・地域ごとの出場枠が2016-17および2017-18シーズンのワールドカップの順位及びコンチネンタルカップの順位で決定される)。
クラフトの2連覇に期待がかかる
【スキージャンプワールドカップ2017-2018総合優勝オッズ】
※オッズは16日午前7時現在
ブックメーカー「888sport」による2017-18シーズンの優勝候補筆頭に、オーストリアのシュテファン・クラフトが挙げられました。2016-17シーズンにも個人総合優勝を成し遂げたクラフトの2冠達成に2.75倍、3位内入賞には1.35倍のオッズが付けられています。
続く2番手にはスロベニアのペテル・プレヴツ。2013-14、2014-15シーズンに総合2位、2015-16シーズンに総合優勝を果たした実力者のオッズは優勝に4.50倍、3位内に1.55倍が付けられています。
3番手にはポーランドのカミル・ストッフの名前が挙がりました。2013-14シーズン王者で昨シーズン2位のストッフのオッズは優勝が5.50倍、3位内が1.75倍となっています。
7.50倍、2.15倍のドイツ人アンドレアス・ヴェリンダーや、16.00倍と4.75倍のノルウェー人ヨハン=アンドレス・フォルファング、18.00倍と4.75倍のノルウェー人ダニエル=アンドレ・タンデも優勝戦線に絡んでくるでしょう。
日本人でオッズが付けられているのは、優勝オッズ151.0倍、3位以内入賞オッズ61.0倍小林潤志郎、および優勝オッズ251.0倍、3位以内入賞オッズ81.0倍で並ぶ葛西紀明、伊東大貴、竹内択の4人です。厳しいオッズが付けられてはいますが、なんとか上位進出を期待したいところです。
開幕戦は地元出身ストッフがトップのオッズに
ポーランドで現地18日から開催されるワールドカップ初戦、優勝候補の筆頭は地元出身のストッフがオッズ2.25倍、3位内オッズ1.35倍で挙げられました。総合優勝オッズでは3番手でしたが、やはり地元のアドバンテージは大きいと見るべきでしょうか。2番手には総合優勝オッズトップのクラフトが3.50倍と1.45倍、同じく総合優勝オッズで2番手に挙げられていたプレヴツが6.50倍と2.15倍で続いています。日本人では伊東大貴が251.0倍と81.00倍、竹内択が251.0倍と81.0倍でオッズがつけられました。
【ワールドカップ開幕戦(ポーランド・ウィスラ)優勝オッズ】
※オッズは16日午前7時現在
スキージャンプ週間のオッズは1月7日まで
ワールドカップの各大会のうち、年末年始の1週間に開催される4つの大会は1952-53シーズンから続く長い伝統を持ち、スキージャンプ週間と呼ばれて欧州のスキージャンプ好きの心を燃え上がらせています。
1997-98シーズンには日本の船木和喜が総合優勝を飾ったことでも知られるこの大会。「888sport」発表の2017-18シーズンの優勝オッズはワールドカップ優勝オッズと同様、上からクラフト、プレヴツ、ストッフ、ヴェリンダーと続いています。
総合優勝と大きな差がないオッズとなっていますが、11月19日に締め切られる総合優勝オッズや開幕戦オッズとは違い、スキージャンプ週間のオッズの締め切りは1月7日となっているので、今後の結果を見ながらよりじっくりと検討することができるでしょう。
【スキージャンプ週間(フォーヒルズトーナメント)総合優勝オッズ】
※オッズは16日午前7時現在
クラフトは最強王者への道を進むか
フィンランドのラハティで行われた2017年のノルディックスキー世界選手権ではノーマルヒルとラージヒルの個人2冠に輝いたクラフト。個人2冠は2003年のアダム・マリシュ(ポーランド)以来と、まさに抜きんでた実力を見せつけました。そしてさらにワールドカップでも総合優勝。この上ない1年を過ごした彼の新シーズンに期待がかかるのも当然といえるでしょう。24歳の若武者が再びスキージャンプの世界を席巻するのでしょうか。
王座奪還に期待がかかるプレヴツ
2015-16シーズンには29戦中15勝、表彰台22回、2303ポイントと歴代最高記録を更新する大暴れぶりを見せたプレヴツ。前2シーズンも2位と、その実力は折り紙付きのものだといえるでしょう。ただ、2016-17シーズンは少々失速し、7歳下の弟ドメン(総合6位)を下回る9位。新シーズンは失った王座を奪還するとともに、弟を上回って兄の威厳を取り戻したいところです。
五輪王者が再び五輪イヤーに火を噴くか
2014年のソチオリンピックではノーマルヒル、ラージヒルの個人2冠を達成したストッフ。昨シーズンのワールドカップでもクラフトと僅差の2位となっており、30歳となった今もその実力は健在です。ソチで金メダルを2つ獲得した2014年はワールドカップでも総合優勝を果たした縁起のいい年。再び訪れるオリンピックイヤーに、再びすべてを勝ち取ることができるかもしれません。