【bet365】マイルチャンピオンシップ2017:ブックメーカーがオッズを発表し、春のマイル王者・サトノアラジンは単勝6.5倍

マイルC2017

ブリーダーズカップも終了し、欧米競馬は一休み、といったところですが日本競馬はまだまだ熱い日々が続きます。そんな今週末京都競馬場で開催されるのが秋のマイル王決定戦であるマイルチャンピオンシップ(G1、1600㍍・芝)です。

絶対的なマイル王と呼べる馬がいない近年では、短距離路線や中距離路線が入り混じって大激戦となる傾向があります。

このことを指し示すかのように、直近10年間でもっとも勝ち馬を輩出しているのが天皇賞秋→マイルチャンピオンシップというローテンションです。そんなデータも存在します。

今年も、スプリンターズステークス(G1、1200㍍・芝)や、天皇賞・秋(G1、2000㍍・芝)からマイルの舞台へ参戦する出走馬も散見されます。それだけに「マイル本職組」と「マイル挑戦組」の2組の力量差を推し量るのが難しい一戦となっています。

本日はそんな個性豊かな出走馬の中からG1馬4頭を中心に、その他虎視眈々と初G1を狙う実力馬たちに注目してご紹介していきます。

【マイルチャンピオンシップ2017枠順】※17日午前11時30分更新
1-1 ブラックムーン(牡5、A.アッゼニ・西浦勝一)
1-2 アメリカズカップ(牡3、松山弘平・音無秀孝)
2-3 ヤングマンパワー(牡5、石橋脩・手塚貴久)
2-4 サングレーザー(牡3、福永祐一・浅見秀一)
3-5 サトノアラジン(牡6、川田将雅・池江泰寿)
3-6 ダノンメジャー(牡5、北村友一・橋口慎介)
4-7 レッドファルクス(牡6、C.デムーロ・尾関知人)
4-8 マルターズアポジー(牡5、武士沢友治・堀井雅広)
5-9 レーヌミノル(牝3、和田竜二・本田優)
5-10 クルーガー(牡5、A.シュタルケ・高野友和)
6-11 エアスピネル(牡4、R.ムーア・笹田和秀)
6-12 イスラボニータ(牡6、C.ルメール・栗田博憲)
7-13 グランシルク(牡5、田辺裕信・戸田博文)
7-14 ガリバルディ(牡6、岩田康誠・藤原英昭)
7-15 ムーンクレスト(牡5、藤岡佑介・本田優)
8-16 ウインガニオン(牡5、津村明秀・西園正都)
8-17 ジョーストリクトリ(牡3、武豊・清水久詞)
8-18 ペルシアンナイト(牡3、M.デムーロ・池江泰寿)

ベット365まずは予想の情報源ともなるブックメーカー「bet365」から発表されているオッズをご確認いただきましょう。

【マイルチャンピオンシップ2017オッズ】
マイルチャンピオンシップ2017オッズ
※オッズは17日午前8時現在

マイルチャンピオンシップ2017最新オッズ情報(bet365発表)

春のマイル王決定戦、安田記念(G1、1600㍍・芝)を制し、春秋制覇を狙うのがサトノアラジン(6.50倍)です。

サトノアラジン

秋の初戦となり、豪華メンバーが顔をそろえた毎日王冠(G2、1800㍍・芝)では最後素晴らしい切れ味を見せクビ差の2着。

そのレースぶりが人気を博してか、中距離レースは約2年ぶりであるにもかかわらず天皇賞本番では5番人気に推されていました。しかし「極悪馬場」と評されるほどの状態で開催された天皇賞。結果としては普段の末脚はなりを潜め4コーナー付近でほぼレースをやめるような形に。

こういったことからも、週末の馬場状態に大きく左右される一頭といえるでしょう。あまりに馬場が悪いようであれば割引が必要かもしれません。

しかしハマった際の末脚は現役馬の中でも屈指。安田記念の再現を狙います。

スプリンターズステークス2連覇を果たしたスプリント王、レッドファルクス(5.50倍)。

レッドファルクス

前走のスプリンターズステークスも、前で粘るワンスインナムーン、先に抜け出したレッツゴードンキをまとめて面倒を見る形の差し切り勝ち。正に王者の貫禄を見せつけた一戦となりました。

今年の安田記念においても3着と好走。マイル適性も申し分ないといえるのですが、唯一の不安材料は同馬をここまでに押し上げてきた鞍上のM.デムーロ騎手が今回は乗り替わってしまうという点。

代わりに手綱を取るのはそのデムーロ騎手の弟であるC.デムーロ騎手。

ミルコ・デムーロ騎手とクリスチャン・デムーロ騎手

とはいえ、C.デムーロ騎手もこれまでに日本で2013年の桜花賞におけるアユサンでの勝利など重賞7勝を誇るトップジョッキーの一人。加えてその7勝はすべて『1400~1800m』であるという点を考えると、まさにマイルチャンピオンシップにはうってつけの騎手といえるでしょう。

兄越えなるのかという点も注目です。

2014年皐月賞馬イスラボニータ(3.75倍)も、6歳馬ながらにまだまだ侮れません。

イスラボニータ

3歳時のセントライト記念(G2、2200㍍・芝)以降、勝ちきれなかった復活のきっかけとなったのはマイルへの路線変更、そして何よりC.ルメール騎手との出会い。

続けて手綱を取るようになってからは6戦して1勝2着4回と、安定した成績を残しています。その中で唯一の勝利も、マイルチャンピオンシップと同条件で行われたマイラーズカップ(G2、1600㍍・芝)。

更にマイルチャンピオンシップ自体も、2015年が3着、2016年が2着と毎年好走。今年はぜひとも1着を目指したいところでしょう。

最後にご紹介するG1馬が3歳牝馬のレーヌミノル(26.00倍)。春の桜花賞(G1、1600㍍・芝)では圧倒的支持を得ていたソウルスターリングを打ち破って勝利しました。

レーヌミノル

しかし、その後はオークス13着、秋華賞14着と一切見せ場なしの結果に。ですがこの点はもともと同馬の血統的な観点から「距離不安」がささやかれていた部分でもあり、一概に能力の限界とは言えないでしょう。

逆に言えば「ようやく同馬の適性距離で走ることができる」のが、今回のマイルチャンピオンシップ。その走りに注目が集まります。

昨年のクラシックをマカヒキ、サトノダイヤモンドらと共に沸かせたエアスピネル(3.50倍)も今回主役級の1頭といえるでしょう。オッズ上も並み居るG1馬を抑え1番手評価となっています。

エアスピネル

2017年シーズンに突入してからはほぼ1600m戦に狙いを絞って戦い続けてきたエアスピネル。2歳時のデイリー杯以来の重賞勝利を含め2勝を挙げました。

充実期を迎えたことに加え、京都マイルは2戦2勝と好相性。クラシック時のライバルたちに遅れてとはなりますが、初の戴冠を狙います。

また、騎手の乗り替わりといった観点から考えるのであれば注目しておきたいのは皐月賞2着馬ペルシアンナイト(8.00倍)。鞍上は先週のエリザベス女王杯を制したM.デムーロ騎手です。

ペルシアンナイト

出走馬を見渡してみれば、レッドファルクスの名前があるだけに本来であればデムーロ騎手はレッドファルクスに騎乗するのが自然といえるでしょう。

この乗り替わりにはペルシアンナイトが社台系列の馬であるという部分も関係しているかもしれませんが、G1を2勝している馬ではなく敢えて「こちらを選んだ」のだとしたら、非常に面白い1頭かもしれません。

その他にも、4連勝でスワンステークス(G2、1400㍍・芝)を制したサングレーザー(11.00倍)や、自分のペースに持ち込めた際はかなりしぶといマルターズアポジー(15.00倍)など。

個性的なメンバーが顔をそろえたマイルチャンピオンシップは、11月19日(日)15:40分発走予定です。