日本競馬の2015年シーズンを締めくくるグランプリレース「有馬記念2015」(G1、2500㍍・芝)が27日午後3時25分に中山競馬場で行われます。昨年の有馬記念では引退レースとなったジェンティルドンナが見事に有終の美を飾りましたが、今年はゴールドシップが同様に最後のレースで最高のレースを見せてくれるのでしょうか。
【有馬記念2014】
今年の有馬記念の枠順抽選は、24日正午からBSフジの生中継のもとで、岡部幸雄元騎手とメジャーリーガーの青木宣親選手が枠順抽選をサポートする形で行われました。早速注目の枠順が発表され、ラストレースのゴールドシップは8枠15番、ラブリーデイは2枠4番、キタサンブラックは6枠11番に決まりました。単勝オッズはイギリスの老舗ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」がレース前日26日の夜に発表すると思われますので、発表されましたら下記に更新する予定です。
【有馬記念2015枠順とブックメーカー単勝オッズ】
1-1 オーシャンブルー(牡7、石川裕紀人):67.00
1-2 ヒットザターゲット(牡7、小牧太):34.00
2-3 ラストインパクト(牡5、菱田裕二):17.00
2-4 ラブリーデイ(牡5、川田将雅):4.33
3-5 アドマイヤデウス(牡4、岩田康誠):26.00
3-6 アルバート(牡4、A.アッゼニ):15.00
4-7 ゴールドアクター(牡4、吉田隼人):15.00
4-8 ワンアンドオンリー(牡4、浜中俊):26.00
5-9 サウンズオブアース(牡4、M.デムーロ):12.00
5-10 トーセンレーヴ(牡7、H.ボウマン):67.00
6-11 キタサンブラック(牡3、横山典弘):6.50
6-12 リアファル(牡3、C.ルメール):7.00
7-13 ルージュバック(牝3、戸崎圭太):8.00
7-14 ダービーフィズ(牡5、田辺裕信):101.00
8-15 ゴールドシップ(牡6、内田博幸):4.00
8-16 マリアライト(牝4、蛯名正義):34.00
※単勝オッズはブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表、27日午前1時更新。
有馬記念で引退する馬が3年連続で勝利することになるのでしょうか。2013年はオルフェーヴル、2014年はジェンティルドンナが制し、今年は内田博幸騎手を乗せてゴールドシップが中山のターフで黄金に輝きを放つことになるのか?通算27戦13勝、G1レースは今年の天皇賞春や昨年の宝塚記念、そして2012年の有馬記念など通算6勝、阪神大賞典(G2、3000㍍・芝)では前“馬”未到の3連覇など輝かしい成績を収めたゴールドシップの最後のレースを一目見ようと多くの競馬ファンで会場は埋め尽くされるでしょう。ファン投票で1位に輝いた人気にこたえる走りを期待したいものです。
忘れられないレースは今年の宝塚記念でしょう。絶対的な1番人気に推されながら、よもやのスタートでの大遅れで、15着となり結果的にファンの期待を裏切ることになってしまいました。前走のジャパンカップでは課題のスタートこそ乗り切りましたが、2番人気であったものの10着となり、その強さは鳴りをひそめたまま今回の有馬記念を迎えました。
どうやらジャパンカップで一度叩いて、この有馬記念で勝負することを念頭に置いて須貝尚介調教師は調整していたようで、「(調教は)うまくいった。気持ちが乗ってきているし、自信を持って臨める」と自信をのぞかせていました。また、内田騎手は「馬の能力を見せてくれれば、(優勝した)2012年のような走りができると思う」と手ごたえを話しており、4回目の有馬記念で2度目の頂点へ準備万端のようです。
川田将雅鞍上のラブリーデイは、宝塚記念、天皇賞秋、そして今回の有馬記念でG1レース3連勝を狙っています。前走のジャパンカップでは0.1秒差で3着となりましたが、今最も勢いのある馬であることには間違いないでしょう。やっぱり天皇賞秋でのあの強い勝ち方を見れば、有馬記念最有力馬と言われてしかるべきでしょう。
【天皇賞秋2015】
秋4戦目となるレブリーデイですが、「高いレベルで安定している」と池江泰寿調教師が語るように、有馬記念に向けて好調をキープしているようです。2015年は中山金杯からスタートして重賞6勝するなど9戦を戦ってきたラブリーデイですが、この有馬記念まで好調を維持し続けることができるのが何といってもこの馬の強さなのではないでしょうか。「僕がうまく乗ることができれば」と有馬記念制覇を見据える川田騎手の言葉からも余裕が感じられます。
距離的にも面白いのが菊花賞を勝ったキタサンブラックでしょう。今回は横山典弘騎手と初タッグでゴールドシップ以来の3歳馬Vを目指します。前走の菊花賞では5番人気ながら直線内側から伸びてG1レース初優勝を飾りました。有馬記念に勝てばキタサンブラックのオーナーである歌手の北島三郎さんが名曲「まつり」をフルコーラスで歌うことを明言するなど、紅白歌合戦前に勝利の歌が響き渡ることになるのか注目です。「いつも通りです。いい状態で挑める」と話す清水久詞調教師も自信をもってファン投票3位馬を送り出します。古馬よりも2キロ軽い55キロの斤量もプラスに働きそうですね。
ジャパンカップで2着の2枠3番ラストインパクトや、6枠12番の同3着リアファル、7枠13番のオークス2着馬・ルージュバックなどG1レース未勝利ながらそれに匹敵する力を秘めた馬たちも虎視眈々と今年最後のビッグレース王座を狙っています。優勝候補に名前が挙がっていたジャパンカップ優勝馬のショウナンパンドラは、体調不十分とのことで今回の出走を回避しています。