日本の国技・大相撲の3月場所がまもなく開催されます。2019年の3月場所は3月10日に始まり、3月24日に千秋楽を迎えます。
平成最後の大相撲本場所となるこの3月場所を制し、平成最後の優勝力士となるのは誰なのでしょうか。
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1月場所は34歳玉鷲が初優勝!横綱は再び全員不在となる
両国国技館で開催された平成31年1月場所は久しぶりに3横綱がそろって戦い抜くことが期待されましたが、横綱・稀勢の里は1日目から連敗を重ね、不戦敗を除いて横綱ワースト記録となる8連敗という不名誉な記録を樹立。4日目についに引退を決意し、年寄「荒磯」を襲名して田子ノ浦部屋付きの親方となりました。
横綱・鶴竜も右足首の怪我が治りきらず、5日目まで2勝3敗で6日目に休場。最後の1人となった横綱・白鵬は、怪我の影響で苦戦を続けるも初日から10連勝。しかし11日目に御嶽海に敗れて連勝が28でストップすると、続けて玉鷲、貴景勝と連敗を重ね、まだ優勝の可能性は大いに残っていたものの14日目に休場しています。
再び横綱不在となったこの1月場所を制したのは関脇の玉鷲。最初の5日間で2敗を喫するものの、大関・豪栄道、大関・高安を破ると12日には白鵬を撃破。そのまま最後まで連勝を続けて見事初優勝を成し遂げました。同時に殊勲賞、敢闘賞もダブルで受賞しています。
34歳2か月での初優勝は37歳8か月で優勝した旭天鵬以来となる歴代2番目の高齢記録であり、新入幕から62場所での優勝は歴代4番目の記録となっています。
昨年度3月場所を制したのは鶴竜!久しぶりの頂点の座を手にする
横綱・白鵬と横綱・稀勢の里はともに全休。横綱・鶴竜が唯一の横綱として昨年度3月場所に臨むこととなりました。
先場所の1月場所でようやく4場所連続の休場から復帰し、まだ怪我の不安のある状態での戦いとなりましたが、初日から自己最高となる11連勝を達成。12日目に1月場所を制した栃ノ心に敗れるも13日目、14日目と再び勝ち星を重ね、8場所ぶり4回目となる優勝を果たしています。
殊勲賞は10勝5敗の関脇・栃ノ心、技能賞は9勝6敗の前頭1枚目・遠藤、敢闘賞は12勝3敗で優勝次点の前頭6枚目・魁聖となりました。
オッズ
【大相撲3月場所2019初日幕内取り組みオッズ】
※オッズは10日午前8時現在。同時刻更新。
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平成最高の横綱、白鵬が平成最後の本場所に臨む
稀勢の里が引退したことで横綱は2人となり、さらにその重責が増した白鵬。ここのところずっと苦しんでいる怪我の調子も気になるところです。
先場所14日目に欠場することとなったのは主に右ひざの負傷が原因でしたが、2月27日の稽古では宮城野部屋の弟弟子で体重約120㎏の石浦、そして約100㎏の炎鵬を担いでスクワットするなど、ひざの状態が万全であることをアピールしました。
15日間戦い抜くことができる身体さえあれば、今でも他を圧倒する実力を持っていることは間違いないでしょう。白鵬は平成最後の本場所を制し、平成最強の横綱の名をさらに不動のものにすることができるでしょうか。
大器晩成型の玉鷲、連続優勝を果たして大関昇進を実現したい
34歳にして見事初優勝を果たした玉鷲。次なる目標はもちろん大関昇進となるでしょう。
2場所前の昨年11月場所は平幕に陥落していたため今場所での大関昇進は基本的にありませんが、もし2連続優勝ともなれば特例で昇進もあり得るかもしれません。
大関昇進ともなれば、年6場所以降では2007年に31歳3か月で昇進した琴光喜の最高齢大関昇進記録を大きく更新するものとなります。
玉鷲はこれまでにも、外国人力士としてはスロー記録1位となる30歳6ヶ月での初金星(日馬富士)や、史上5位タイとなる初土俵から所要77場所、新入幕から所要49場所での関脇昇進など、まさに大器晩成型ともいえるキャリアを築き上げてきました。
円熟味を増し、さらに成長を玉鷲は大関昇進を果たして平成の最後に新たなる偉大な記録を樹立することができるでしょうか。
貴景勝、大関昇進へ!地元に錦を飾る優勝を達成し、悲願を果たせるか
昨年9月場所で9勝、11月場所で13勝の初優勝、そして1月場所で11勝を挙げて3場所で33勝。大関昇進の基準である「直近3場所を三役で33勝以上」をクリアしましたが、千秋楽で大関・豪栄道に完敗したこともあり、もう1場所その戦いぶりをみて昇進の可否を判断することとなりました。
2ケタ勝利を果たすことができれば大関昇進は当確となる正念場。大阪で開催され、芦屋出身の高景勝にとっては地元凱旋となるこの3月場所で悲願を達成したいところです。