全米大学体育協会男子バスケットボールトーナメント(NCAA Men’s Basketball Tournament)は、全米大学No.1を決める大会で規模は違いますが、いわゆる日本のインカレのようなところでしょうか。全米では非常に人気のあるイベントです。アメリカは大学のアメフトも然りでアメリカ全体がイベントそのものをお祭りのようにしている点も日本も見習いたい一面でもあります。
NCAAバスケットボールトーナメントもバブル開催へ
同イベントは例年であれば全米を4つの地域に分けて個別のトーナメントを複数都市で開催し、それぞれの勝者が最後に一つの都市に集まって“ファイナルフォー(Final Four)”と呼ばれる全米の四強対決を行い複数都市へ観戦しに行くだけでもプチ旅行となりお祭り状態ですので更に盛り上がるという流れです。
しかし今年は新型コロナウィルス感染対策として男子がインディアナ州インディアナポリス、女子がテキサス州サンアントニオを舞台に、それぞれでバブル開催となる予定である。本来、ホスト予定であった町の経済損失は図り知れないものではありますが(特にファイナルフォーではスーパーボウルを3ゲームするようなレベルですので)、バブルを開催すれば感染予防をしっかりしつつ、開催できるメリットではあります。
バブルとは米プロバスケットボール(NBA)で2020年7月、フロリダ州のディズニーワールドに約1億7000万ドル(約180億円)の巨額を投じて広大な「バブル」と呼ばれる環境をつくり、22チームがオーランド近郊に集まる集中開催方式を採用し、試合は無観客で2020年3月に中断されたシーズンを再開した。こちらのようなバブル方式をNCAAでも取り入れることが決定した。コロナ禍を期に『無観客試合』というワードをよく目にしそのワードをみるとどうも拒絶反応を起こす人も少なくないでしょう。
またNCAAトーナメントの伝統が変わることに少し抵抗があるという方ももちろん一定数いることは否定できませんが、アメリカ最大のスポーツイベントの一つであるNCAAが昨年は全部取りやめになったわけであるから今年こそ何としてでも方式を変えてでも開催したいというところが本音であることでしょう。
ではNCAAのイベント展望を「Pinnacle」を参考にしつつご紹介して参りましょう。
NCAAトーナメントへの茨の道
出場数は例年通りの『68』ですが、ディビジョン1カンファレンスの数は32(アイビーリーグは今季プレイなし)です。カンファレンストーナメント優勝した31校と(オートマティック)、セレクションコミッティから37校(アットラージ)で上位争いをします。またカンファレンスごとの出場校の数はほとんど1校ずつであるのに対し、ACC、ビッグテン、SEC、ビッグ12、そしてパック12の、BIG5と呼ばれる5つのカンファレンスは毎年3校を出場させているパワーカンファレンス。今季であってもこの形であると思われます。
まだまだ日本人には馴染みが薄いですがレギュラーシーズンの成績を元にカンファレンストーナメントが行われこのトーナメントを制した大学がNCAAトーナメント出場の切符を手にします。選考や推薦枠での出場もありますがカレッジバスケの選手からするとまずは目指すは出場権、そして優勝ということです。また、NCAAトーナメントは名の通りトーナメントですので一発勝負で負ければ終了です。
1位予想はゴンザガか
優勝予想オッズが「Pinnacle」より発表されていますので、優勝予想ベスト10の下記をごらんください。
1。ゴンザガ:2.95倍
2。イリノイ:6.50倍
3。ベイラー:7.50倍
4。ミシガン:10.00倍
5。ヒューストン:15.00倍
6。アイオワ:20.00倍
7。アラバマ:23.00倍
8。オハイオステイト:25.00倍
9。フロリダステイト:36.00倍
10。バージニア:41.00倍
AP通信やCBSでの前評判でもゴンザガが1位予想のように2.95倍で圧倒的に有利となっています。ベイラー大とイリノイは僅差で各通信社によって意見が割れるようにオッズにおいてもイリノイが6.50倍、ベイラーが7.50倍とされています。
バスケットボールのゲーム展開は早く観戦であってもエキサイトするスポーツでありますが、マネーラインで賭けてもゴール数が多く刺激的で見る事ができますので最新のオッズをご確認の上是非してみてはいかがでしょうか。
準決勝のオッズについてはブックメーカー「Pinnacle」が随時更新しておりますので、最新のものをご確認ください。
NBAへの登竜門、将来のNBA人気プレイヤーの推しを作ってみては
余談になりますが今年は日本人選手の出場は今の所ありません。というのも今までNCAAに出場経験のある日本人選手はジョージワシントン大の渡邊雄太選手やゴンザガ大の八村塁選手だけで彼がどれほどすごい選手ということがこれでわかります。
またNCAAで活躍した選手がNBAで人気のプレイヤーになっていることは少なくありません。NBAでみてから好きになったというよりNCAAから注目していたと推しプレイヤーとして目をつけていたとしても自己満足にはなりますが誇らしいことにもなります。是非推しプレイヤーを探して追っかけていくのも楽しみの一つではないでしょうか。
今年は新システムで行いますが、このパンデミックが収束した時にはこのようなシーズンが懐かしむことが出来るように今年は今年で興奮と感動をもたらすイベントを願うばかりです。