横綱・白鵬が36回目の幕内優勝をやってのけるのか?それとも、鶴竜と日馬富士の両横綱が待ったをかけるのか?はたまた、大関2場所目となる照ノ富士が両国国技館で再び賜杯を手にするのか?
いずれもモンゴル勢が上位を占める大相撲9月場所(秋場所)が、9月13日に初日を迎えます。先月末に9月場所の番付表も発表され、上位の顔ぶれは相変わらずモンゴル勢が占めていますが、さらに小結の栃ノ心はジョージア、前頭筆頭の碧山はブルガリア、同2枚目の大砂嵐はエジプトとヨーロッパ、アフリカ勢が下から突き上げてきて、日本勢のトップを張る稀勢の里、琴奨菊、そして豪栄道の大関トリオが挟まれるかっこうとなっています。
海外でも人気の高い大相撲は、イギリスのブックメーカー(スポーツブック)「Marathonbet」(マラソンベット)から幕内優勝オッズ(Ante Post)が発表されていますので、そのオッズを参考に大相撲九月場所の幕内優勝争いを展望してみましょう。
【大相撲9月場所幕内優勝オッズ】
※オッズは8日午前1時現在
幕内優勝最有力は白鵬で1.50倍のオッズが付いています。2番手には勢いに乗る照ノ富士で4.00倍のオッズとなっています。3番手には日馬富士と鶴竜の両横綱が5.00倍で二人のあとを追います。やはり、優勝オッズでも上位をモンゴル勢が占める格好となっていますね。5番手には稀勢の里で12.00倍、6番手には豪栄道と琴奨菊の大関コンビが15.00倍のオッズとなっています。
4日の稽古総見で土俵が柔らかいということで土俵上での稽古を控えた横綱・白鵬は、36回目の賜杯に余裕の調整を見せています。その後は、伊勢ケ浜一門の連合稽古に2日連続で参加し、遠藤らを相手に全勝と向かうところ敵なしといった感じです。宮城野部屋での稽古が耐震構造上の問題で使用できずに、出げいこ続きとなっていますが横綱は意に介していないようです。部屋付きの熊ケ谷親方が2日に傷害容疑で逮捕されるなど何かと周りが騒がしくなっていますが、先場所の名古屋場所を14勝1敗で制した白鵬は相撲道に一意専心です。
過去5年で4度の9月場所を制している白鵬の優勝阻止へ―。大関・照ノ富士は「もう一つ上の地位を目指して頑張っていきたい」と6日に行われた大関昇進披露パーティーの席で横綱挑戦へと意欲を見せていました。新大関として迎えた先場所では、11勝4敗の成績を残し、大関としての手ごたえをつかんだ照ノ富士。師匠である元横綱旭富士の伊勢ケ浜親方は「横綱になると確信している。さらに厳しく指導していきます」と愛弟子の横綱昇進へ太鼓判を押しました。照ノ富士の2度目の優勝も十分にあり得るでしょう。
オッズでは照ノ富士の後塵を拝している兄弟子の日馬富士と、鶴竜も黙ってはいないでしょう。右肘のケガで名古屋場所を途中休場した横綱日馬富士は、4日の稽古総見でも積極的に稽古をこなし全16番をこなして15勝。肘の回復具合についても「力の入り具合を見ながら稽古している」としながらも回復基調であることを強調していました。また、2014年3月場所以来の優勝を目指す鶴竜も、3月場所、5月場所と連続休場を強いられた原因となった左肩のケガの具合もいいようで、「90%は超えたんじゃないですか」と両横綱のケガからの復帰、そして優勝にも期待がかかる秋場所になりそうです。
対する日本勢は?
5日に行われた二所ノ関一門の連合稽古で、稀勢の里と琴奨菊の両大関が三番稽古を行い、存在感を見せました。7勝3敗で勝ち越した稀勢の里は順調に稽古を積んでいる様子で「体がいい感じに張っている」と言い、13日の初日に向けて調子を上げています。また、三番稽古では負け越しとなった琴奨菊は、カド番で迎えた先場所も5勝7敗から3つ勝って大関を死守するなど、今場所に向けて並々ならぬ覚悟で挑んでいます。「なんだか分からないけど感覚がいい」と話す琴奨菊にも打倒・モンゴル勢の筆頭として期待したいところです。
幕内優勝争いも大変興味深いのですが、毎日の「取り組み」での勝ち負けも相撲ファンとしては一喜一憂できる、また、ひいきの選手を応援できるものです。ブックメーカー「Marathonbet」は、幕内優勝オッズだけでなく、幕内の取り組みごとの勝敗オッズも実は発表しています。基本的には、取り組み前日の夜から取り組み当日の夕方までオッズが発表されていますので、こちらも非常に興味深いものだと思います。
優勝オッズ、そして取り組みごとのオッズでベッティングを楽しみながら、これまでとは違った大相撲の楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか?
【大相撲名古屋場所2015千秋楽:白鵬対鶴竜】