大相撲九州場所は13日、福岡国際センターで初日を迎えます。大相撲の巡業は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で令和元年の冬巡業を最後に中止となりましたが、今年8月に2年8か月ぶりに再開されました。本場所の土俵と違って、力士と記念撮影ができるなどファンとの距離が近いのが巡業の魅力と言えます。感染防止対策のため、これまでの巡業と様子の違う点はありますが、改めて大相撲の巡業というのはファンにとっても開催場所の地元の人にとってもいい刺激になることでしょう。
そもそも大相撲の巡業は日本相撲協会の規則に「相撲道の伝統と秩序を維持し継承発展させるために、本場所及び巡業の開催」という言葉があります。つまり巡業が本場所と並んで大切なことだということです。巡業というのは簡単にいうと地方を回って相撲を取ることが巡業なのです。
コロナ禍で中止となった巡業ですが、それまでは力士たちの朝稽古のほかに、ファンとの交流を中心にスケジュールが組まれ、握手会や記念撮影が人気を集めていました。会場ではサインをもらおうと色紙を持って列を作るファンが見られました。
まだコロナ以前のようなファンと近い交流ということは難しいとは言えますが、実際の相撲以上にも大切である交流を少しずつ活気付いてもらいたいと願うばかりです。
大相撲九州場所の展望は「ベットチャンネル」をご覧いただきながら詳細のご紹介をさせていただきます。
御嶽海の大関復帰の可能性は?
今場所はオッズでは照ノ富士が1番高い支持の3.77倍となっておりますが、現在の横綱照ノ富士の状況は両ヒザの手術を受けたため休場となる見通しとなっています。出場力士で番付最上位となる大関陣は、より大きな責任を背負うことになるでしょう。
その大関の貴景勝は9.15倍で照ノ富士を除いては1番高い支持と言えます。貴景勝の秋場所は大関陣の中では唯一勝ち越して10勝5敗の2桁勝利となりました。今場所は十分に優勝を狙える位置にあると期待できます。
また、カド番の正代は11.89倍です。先場所(4勝11敗)でなおかつ肩のケガもあり、いいコンディションで闘えたとはお世辞にもいえないでしょう。ここは奮起し優勝へ挑んでもらいたい。
また関脇の御嶽海は先日大関から関脇に転落し悔しい番付となりました。問題の御嶽海は現在10.38倍です。大関復帰には少なくとも10勝必要で御嶽海にとっては簡単な数字ではないでしょう。しかし大関時代も優勝経験もあり実力のしっかりある力士と言えるでしょう。ここは腐らず、厳しい未来ではありますが望んでもらいたいというところです。
【大相撲九州場所優勝オッズ】
※オッズは10日午前11時現在
出稽古制限でも優勝の玉鷲に大きく期待!
秋場所は37歳の玉鷲が優勝しました。モンゴル国ウランバートル市出身で片男波部屋所属の力士です。元々力士を目指していたわけではありませんがモンゴルではモンゴル相撲経験もほとんどなく、ホテルマンを目指してモンゴル食料技術大学で勉強していたが、自分の大きな体と腕力を生かして相撲をやってみたいと思うようになり、東大大学院に留学していた姉を頼って2003年の秋に来日しました。189cmという長身もとても有利に働き先述の通り秋場所は優勝しました。
出稽古の期間も限られている中で力を落とさず、これだけの相撲が取れたことがかなりの評価を得ることができました。今回の九州場所は所属する片男波部屋が九州場所の宿舎を構える朝倉市内で10月中旬に行われた祝賀会には、約300人が集まった。玉鷲の勇姿に感涙を浮かべる人も。モンゴル出身ながら、故郷のような厚い支援を受けてき、優勝を勝ち取るように臨んでいることでしょう。オッズとしては13.59倍で秋場所も間違いなく優勝を狙える位置にあります。