大相撲初場所が1月8日に東京・両国国技館で初日を迎えます。先月26日に発表された新番付では、125年ぶりに横綱・大関が1人ずつとなった上に、61年ぶりとなる関脇・小結が4人ずつという非常に珍しい番付となりました。このような事態となったのは、昨年の6場所全て異なる力士が優勝したことや、7月場所からは3場所続けて平幕力士が優勝するなど、横綱や大関陣の成績が振るわない波乱の場所が続いたからで、横綱に昇進する力士がいないばかりか、大関からの陥落も続きました。たった1人の横綱である照ノ富士は膝の手術を受けた影響で今場所への出場が厳しく、賜杯争いは混戦が予想されます。
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貴景勝は優勝を収め、横綱昇進となるか?
現在の番付で唯一の横綱である照ノ富士は、昨年10月に両ヒザの手術を受けた影響で今場所も休場が濃厚です。術後、患部は順調に回復しており、部屋ではまわしを締めて稽古場に姿を見せ、四股やテッポウなど基礎運動で汗を流すことも可能になっているそうです。復帰時期は未定であるものの横綱への期待は厚く、初場所優勝予想では1番人気の6.17倍となっています。
照ノ富士が目指すのは、あくまで「綱の務めを果たすこと」であり、そのために本人も周囲も妥協する考えはありません。万全の状態に戻した上での本場所復帰は勿論、全勝優勝で横綱としての格を見せられるでしょうか?横綱が不在の中、こちらも今場所唯一の大関である貴景勝の現在の優勝予想オッズは8.23倍です。12勝3敗だった先場所は優勝決定巴戦で敗れていますが、初場所で全勝などハイレベルな優勝を果たせば綱取りの可能性も見えてきます。大関としての責任と重圧が増す中でも、“不動心”で3度目の優勝を狙う構えを見せています。
高安は初場所優勝と大関復帰を狙う!
元大関の高安の予想オッズは大関貴景勝を抑えて現在2番人気の7.90倍です。昨年は春、秋、九州場所と千秋楽まで優勝に絡みながらも涙を飲む結果となりました。ここ数年は怪我にも悩まされ大関陥落となりましたが、年々その調子は取り戻しているようです。今年は初場所優勝から、大関への復帰、そして横綱昇進を目指して人一倍の強い意気込みを見せています。
同じく関脇の若隆景と豊昇龍の活躍にも期待したいところです。豊昇龍は自己最高の146キロと体の厚みを増し、初場所から約5年で大関を狙えるまでに成長してきました。今場所で大関昇進の足固めを狙う豊昇龍の予想オッズは8.84倍となっています。
春場所で初優勝、年間最多勝(57勝)が評価され第66回報知年間最優秀力士賞に初選出された若隆景の予想オッズは9.65倍。関脇以下の受賞は1992年の貴花田(後の横綱・貴乃花)以来30年ぶりであることから、初場所優勝並びに大関昇進への期待もかかっています。異例の番付で始まる大相撲初場所の賜杯を手にし、昇進を決める力士は現れるでしょうか。