球春到来!プロ野球の2015年シーズンがついに開幕します。昨年末からのストーブリーグ、2月のキャンプ、そしてオープン戦を経て、いよいよ3月27日の金曜日に球審の「プレイボール」の声がスタジアムに響き渡ります。
開幕ゲームでセ・リーグは、昨年のセ・リーグ王者の巨人がDeNAと、阪神が中日、広島がヤクルトとそれぞれ対戦します(開始時間はすべて午後6時)。また、パ・リーグも同じく27日に開幕し、昨年の日本一ソフトバンクはロッテと(開始時間:午後6時30分)、2位のオリックスは西武(同:午後6時)、日本ハムは楽天(同:午後6時15分)と長いペナントレースの第一歩を踏み出します。
<関連情報>
プロ野球2015日程:2015年スポーツカレンダー(日程)「3月」
3月に入り、オープン戦に突入した各チームはいよいよチームの仕上げ、そして開幕に向けての調整段階に入っています。現在(3月19日時点)、各チーム12試合前後を戦ってきましたが、オープン戦で首位を走るDeNAは7勝3敗2分で勝率7割となっています。昨年の王者・ソフトバンクが9勝4敗1分で2位につけています。巨人は6勝8敗1分で8位と若干出遅れている感じがします。
【プロ野球2015オープン戦順位表】
※「スポーツナビ」より抜粋。3月19日時点
このオープン戦での戦いや、各チームの戦力などを見極めながら開幕を今や遅しと待ち構えているのがプロ野球ファンなのではないでしょうか。そして、彼らの関心事は「今年の優勝チームは一体どこか?」であるのは間違いないでしょう。
では「今年のプロ野球で日本シリーズを制するのはどのチームか?」について考えてみましょう。世界的にも日本のプロ野球への注目が高まっており、ブックメーカー(スポーツブック)も今回は優勝予想をしています。日本語対応のブックメーカー「Pinnacle Sports(ピナクルスポーツ)」がプロ野球の優勝オッズ(アウトライト)を発表しましたのでこれを見ながら、今年のプロ野球を展望しましょう。
【プロ野球2015優勝オッズ】
※オッズは19日午後8時現在
昨年のセ・リーグのペナントレース王者の巨人が4.170倍で優勝最有力に挙げられています。続いてソフトバンクが4.700倍の僅差で2番手、オリックスが6.210倍で3番手となっています。そのあとを追うのが、セ・リーグの阪神(6.940倍)と広島(7.690倍)です。ここからオッズ差が開いて日本ハム(13.690倍)、ロッテと西武(ともに15.870倍)となっています。巨人とソフトバンクの両リーグの巨頭が優勝争いの軸になるという見方が強いようですね。
セ・リーグ
巨人が今シーズンの優勝候補の筆頭に挙げられるのは、おそらく戦力、タレントが十分すぎるほどそろっているという見方からでしょう。打者で言えば、チームリーダーの坂本勇人、長野久義、村田修一、今季から一塁手にコンバートした阿部慎之介など一発長打もある選手が目白押しです。球界随一の重量打線と言っても過言ではないでしょう。
しかし、です。長野が故障で離脱すると、調子の上がらない村田はファームでの調整を余儀なくされるなど役者がここにきてそろわない事態となっています。また、将来の4番と毎年期待されている大田泰示もケガ、阿部や坂本も故障もちなのでそれがいつ爆発するかわからない状態で開幕戦を迎えます。OP戦11試合で本塁打が一本も出ずに、原辰徳監督も「水鉄砲打線」と自チームの打線を揶揄するなど厳しい局面に立たされています。
巨人を追うのが阪神と広島でしょう。特に、20億円のビッグオファーを断って日本球界に復帰を果たした黒田博樹がいる広島は、今年こそは24年ぶりのリーグ制覇とチームに勢いを感じていました。しかし、昨年のホームラン王で広島打線の軸となるエルドレッドが右ひざを痛めて戦線離脱と大きな痛手を被っています。実際、OP戦の成績(18日現在)は2勝5敗2分の11位と勢いが沈んでしまっています。
阪神は、ストーブリーグでの補強に失敗し、特に大きな補強ができませんでした。しかし、鳥谷敬のメジャー行きを止めることができたので優勝するチャンスの芽が出てきました。とはいえ、昨年の日本シリーズ最終戦では守備妨害であっけない幕切れを演出した西岡剛がオープン戦で右ひじを痛めるなど、主力にケガが出ています。打倒巨人の急先鋒の2チームがいまいち波に乗れていないように感じます。
そういう意味ではオープン戦絶好調のDeNAが面白い存在になるかもしれません。和製四番の筒香嘉智の爆発が期待できます。中日とヤクルトの意地にも期待したいものです。
<主なプロ野球解説者の2015セ・リーグ優勝予想>
江川卓:ヤクルト
江本孟紀:巨人
金村義明:広島
広澤克実:広島
片岡篤史:広島
パ・リーグ
昨年の日本シリーズを制したソフトバンクが連覇に挑むだけの十分な戦力を有しています。チームのエース・攝津正が工藤公康新監督から早々と開幕投手に指名されるなど、投手の仕上がり具合も順調にきているように感じます。さらに、今季からメジャー帰りの日米通算164勝の松坂大輔が加わりましたので、先発の柱はより強固なものになりました。攝津、松坂、中田賢一、スタンリッジ、左腕の大隣憲司、そしてサムライジャパン選出の武田翔太と盤石です。
ここでも、“しかし”と使わなければなりません。松坂が18日にインフルエンザにかかり、開幕が遅れるとの報道がありました。また、リリーフ陣の柱である五十嵐亮太も右ふくらはぎを痛めて、現在ファームで調整中です。とはいえ、打線は内川聖一、松田宣浩を中心に非常に充実していますので、多少の投手力のダウンがあってもその強さが大きく揺らぐことはないと思われます。
昨シーズンの最終戦で敗れて、大きな魚を逃したオリックスは、今シーズン大型補強でメジャー帰りの中島裕之、そして日本ハムから小谷野栄一をフリーエイジェントで獲得しました。さらに、メジャー行きが濃厚であったエースの金子千尋の残留が決まるなど大幅な戦力アップを図りました。金子は残念ながら故障で出遅れていますが、オリックスの今シーズンのVへかける思いは並々ならぬものを感じます。「ソフトバンク対オリックス」がパ・リーグの軸になるでしょう。
ピナクルの優勝オッズではパ・リーグで3番目に挙がっていた日ハム、続く西武、ロッテですが、ソフトバンク、オリックスの2強に割って入るだけの力があるかは疑問符を付けざるを得ません。野球解説者の江本氏はスポーツ紙面上で「3位以下は予想する意味がない」と切って捨てました。でも、早々に2強のマッチレースになれば面白くないので、昨年Bクラスに沈んだ西武のかつての威光を取り戻すような活躍に期待したいです。
<主なプロ野球解説者の2015パ・リーグ優勝予想>
江川卓:オリックス
江本孟紀:ソフトバンク
金村義明:オリックス
広澤克実:オリックス
片岡篤史:ソフトバンク
今シーズンの開幕にあたり、主力選手のケガによる離脱が目立ちますね。セ・リーグは開幕戦で巨人がどれだけ打てるかに注目したいですし、パ・リーグはやはりメジャー帰りの松坂が公式戦でどれくらい投げられるのかが楽しみですね。
ブックメーカーは毎試合の勝敗オッズを発表しています。ピナクルスポーツやbet365、ウィリアムヒルなどでスポーツベッティングを楽しみながら、プロ野球の2015年を満喫していきたいものですね。