メジャーリーグ2016(MLB2016)が現地3日(日本時間の4日)に開幕します。マイアミ・マーリンズのイチローが通算3000本安打を達成できるか?今シーズンからメジャーに挑むロサンゼルス・ドジャースの前田健太や、ケガからの復帰となるニューヨーク・ヤンキースの田中将大、6月ごろに戦列復帰が見込まれるテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有など日本人メジャーリーガーの活躍にも期待が高まるシーズンですね。
昨シーズンのワールドシリーズは、アメリカンリーグ(ア・リーグ)王者のカンザスシティ・ロイヤルズがナショナルリーグ(ナ・リーグ)王者のニューヨーク・メッツを4勝1敗で破り、2度目のワールドシリーズを制しました。ロイヤルズは30年ぶりにア・リーグを制すると、ワールドシリーズではホームで2連勝して、敵地でもその勢いが止まることなく世界一まで登りつめました。
【MLB2015ワールドシリーズダイジェスト】
さあ、2016年のメジャーリーグの頂点に立つのはどのチームなのでしょうか?イギリスの老舗ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」がワールドシリーズ2016優勝オッズを発表したので見てみましょう。
【MLB2016ワールドシリーズ優勝オッズ】
※オッズは28日午後5時現在
優勝最有力には、昨年のナ・リーグ優勝決定シリーズで敗れたシカゴ・カブスが9.00倍のオッズで挙がっています。2番手には昨年の覇者・ロイヤルズと、トロント・ブルージェイズ、上原浩治と田沢純一がいるボストン・レッドソックス、前田健太所属のロサンゼルス・ドジャース、そしてワシントン・ナショナルズの5チームが13.00倍のオッズが付いています。3番手にはサンフランシスコ・ジャイアンツとヒューストン・アストロズで15.00倍のオッズで続いています。
イチロー所属のマイアミ・マーリンズは67.00倍、田中将大所属のヤンキースは21.00倍、ダルビッシュのいるテキサス・レンジャーズは17.00倍、岩隈久志と青木宣親が率いるシアトル・マリナーズは23.00倍のオッズとなっており、今シーズンは日本人プレイヤーが優勝リングをその指にはめることはあるのでしょうか。
また今季メジャー挑戦を果たしているドジャース所属の前田健太に関する3つの特別オッズも「ウィリアムヒル」から発表されました。「前田健太の2016年シーズンの奪三振数は145.5個よりも下(アンダー)か上(オーバー)か?」です。ともに1.83倍のオッズとなっていますが、145と言う数字が一つの目安となりそうです。また、「前田健太のレギュラーシーズンの勝利数は?」というオッズでは11.5が起点となり、11勝以下もしくは11勝以上でともに1.83倍のオッズがついています。「前田健太がワールドシリーズで登板する」というオッズは9.00倍となっています。
ア・リーグ
優勝最有力候補にはレッドソックスが挙がっており、6.00倍のオッズが付いています。2番手にはロイヤルズとブルージェイズ、3番手にはヒューストン・アストロズで8.00倍と続いています。4番手にはレンジャーズで10.00倍、5番手にはヤンキースで11.00倍、6番手にはマリナーズで13.00倍のオッズが付いています。この7チームでプレイオフ進出を争うことになるのではないでしょうか。
何といってもレッドソックスは2012年のサイ・ヤング賞投手であるデビッド・プライスをFAで獲得できたことがチームの戦力に大きくプラスしています。メジャー史上8番目となる7年総額2億1700万ドル(約260億円)という破格の契約に見合うべく、2013年からタンパベイ・レイズ、タイガース、そしてブルージェイズをそれぞれ地区優勝に導くなど実績十分なエースと言えます。さらには、上原と田沢の日本人コンビが支えるリリーフ陣にも2011年からナ・リーグ4年連続でセーブ王に輝いているパドレスから移籍したクレイグ・キンブレルも加わりました。
対する昨シーズンの覇者・ロイヤルズは今シーズンも「スモールベースボール」が健在です。昨シーズンと大きく顔ぶれが変わることはなく、オフ中に残留交渉が難航すると思われていたアレックス・ゴードンの残留も決定しました。このゴードンら外野陣は鉄壁の守りで、今シーズンもヒットをアウトにしてしまうほどの美技を見せてくれるに違いありません。また、ブルージェイズは昨シーズン、打率.297、本塁打41、打点123の成績でMVPに輝いたジョシュ・ドナルドソンを中心にクリーンナップの破壊力はメジャーリーグ随一です。課題の守備面が固まれば十分に世界一へ登りつめる可能性もあるでしょう。
ナ・リーグ
最も優勝に近いと目されているのがシカゴ・カブスで4.50倍と両リーグを通じて最も低いオッズとなっています。2番手にはナショナルズで6.50倍、3番手にはサンフランシスコ・ジャイアンツで7.00倍と続いています。この3チームをドジャースが7.50倍、そしてセントルイス・カージナルスと昨シーズンのナ・リーグ王者のニューヨーク・メッツが8.00倍で追う展開となっています。
今年のナ・リーグはカブスを中心に回ることはほぼ間違いないようです。昨シーズン22勝6敗でサイ・ヤング賞を受賞したジェイク・アリエッタとメジャー通算127勝を誇るジョン・レスターの2枚看板に、世界一を2度経験し、37歳となっても益々盛んな投手のジョン・ラッキーが今季からカブスに加わりました。また打線には、ゴールドグローブ賞を3度受賞している走攻守に優れた若手26歳のジェイソン・ヘイワードをカージナスルから獲得しました。アメリカ国内でのカブス評は高く、1908年以来のワールドシリーズ制覇を是が非でも達成させたいところでしょう。
カブスを追うナショナルズは、23歳の若き大砲であるブライス・ハーパーとマックス・シャーザーが投打の軸となります。ハーパーは昨シーズン打率.330、本塁打42本でMVPに輝くなどさらに存在感を示すと、シャーザーは1シーズンで2度のノーヒットノーランを含む14勝を挙げるなど他を圧倒する力を見せつけました。今シーズンもこの投打の軸がうまく回転すればカブスにとって最も脅威となるチームとなるでしょう。ジャイアンツは投手の大黒柱であるティム・リンスカムなどを放出しましたが、新たに昨シーズンロイヤルズを世界一に導いたジョニー・クエト、ホワイトソックスからジェフ・サマージャの獲得に成功し、「1年おきの優勝」に今シーズンもジャイアンツが当てはまってきそうな気配があります。
ブックメーカー各社はメジャーリーグの全試合のオッズを発表しています。あなたの応援するチームや気になる選手がいるチームを追いながら、2016年シーズンを楽しんでみてはいかがでしょうか?