全米が最も熱くなるシーズンが今年もやってきました。
野球よりも、バスケよりも、アイスホッケーよりもアメリカで高い人気を誇るスポーツリーグ、アメリカンフットボールのNFLのプレーオフがいよいよ始まろうとしています。
No.1の還元率を誇り、アメリカのワシントンポスト紙で「世界でも、歴史上でも、最大・最高のブックメーカー」と評されたブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
アメリカ全土で熱狂渦巻くNFLのプレーオフ
世界最高のアメリカンフットボールリーグであるNFL(ナショナルフットボールリーグ)は、MLB(メジャーリーグベースボール)、NBA(ナショナルバスケットボールアソシエーション)、NHL(ナショナルホッケーリーグ)とともに北米4大プロスポーツリーグと称される世界最大規模のスポーツリーグに数えられています。
NFLはその中でも最大の人気と収益を誇っており、まさに世界最大級のスポーツリーグであるといえるでしょう。
そのプレーオフ、なかでも全米王者決定戦であるスーパーボウルの盛り上がりぶりは絶大なもの。全米中がテレビの前にくぎ付けになるといわれているほどです。
豪華なハーフタイムショーも注目の一つ。過去にはジャスティン・ティンバーレイクやレディ・ガガ、コールドプレイ、ビヨンセ、ジャネット・ジャクソン、ブルーノ・マーズ、ケイティ・ペリーといった超大物たちが出演しました。
2019年のショーを務めるのはマルーン5。さらに人気ラッパーでカイリー・カーダシアンのパートナーとしても知られるトラヴィス・スコットのゲスト出演も決定しています。
昨年度はイーグルスが悲願の初優勝!ペイトリオッツは連覇逃す
2017年シーズンのプレーオフを勝ち抜き、スーパーボウルに進出したのはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者のフィラデルフィア・イーグルスと、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者のニューイングランド・ペイトリオッツ。ともにレギュラーシーズンを制したチームがプレーオフも制しています。
ペイトリオッツは優勝した前年に続いて連続での出場。イーグルスは2005年にピッツバーグ・スティーラーズに敗れて準優勝に終わって以来となる決勝進出となりました。
ミネソタ州ミネアポリスのUSバンク・スタジアムで開催された第52回スーパーボウルを制し、全米王者の座を掴み取ったのはイーグルス。結果は41-33となりました。イーグルスは3回目のスーパーボウル挑戦にして見事初優勝を飾っています。
2019年のスーパーボウルは2月3日!約1カ月の熾烈な戦いが始まる
2019年のプレーオフは1月5日(土)、6日(日)に開催されたワイルドカード争いで幕を開けました。
いよいよ本番となるディビジョン王者決定戦は1月12日(土)と13日(日)。AFC、NFC両カンファレンスの各4地区の王者8チームにワイルドカード4チームが参加します。
1月20日(日)には両カンファレンスの王者決定戦。まずNFCの試合が行われたのち、AFCの試合が行われる予定となっています。
そして、2月3日(日)には全米が待ち望んだNFL年間王者決定戦、スーパーボウルが開催されます。
2019年の舞台はジョージア州アタランタのメルセデス・ベンツ・スタジアム。2018年にはNCAAカレッジフットボールの全米王者決定戦の舞台ともなった、8万人近い大観衆を収容する巨大スタジアムです。
優勝オッズトップはセインツ!チーフス、ラムズらが対抗馬に挙がる
【NFLプレーオフ2019優勝オッズ】
※オッズは9日午後10時現在
<ピナクル 登録方法>
2019年のNFLプレーオフの優勝オッズでトップに立ったのは2009年王者のニューオーリンズ・セインツ。オッズは3.390倍となりました。
対抗馬筆頭となる2番手はカンザスシティ・チーフスで5.140倍。続く3番手はロサンゼルス・ラムズで5.540倍となっています。
4番手は昨年度準優勝のニューイングランド・ペイトリオッツで6.620倍。この4チームが主な優勝候補と見ていいでしょう。
5番手のロサンゼルス・チャージャーズが9.270倍、6番手のインディアナポリス・コルツが14.770倍と、上位とは差をつけられる結果となりました。
なお、昨年度王者のフィラデルフィア・イーグルスには8チーム中、下から2番目となる7番手の15.140倍と厳しい数字が付けられています。
亡き前オーナーのために!セインツが10年ぶりの戴冠へ快進撃を続ける
NFC南地区を制し、ポストシーズン進出を果たしたセインツ。10連勝を記録するなど圧倒的な成績で地区優勝を果たし、勝率も西地区のラムズと並んで最高となる8割1分3厘を記録するなど、優勝候補筆頭に挙げられるにふさわしい結果を残しています。
2009年にはじめてスーパーボウルを制してから早10年。1985年からチームを保有していたトム・ベンソンが2018年の3月に死去しており、今シーズンのセインツの快進撃は彼へ優勝を捧げるための勢いに負うところも大きいはずです。
セインツは30年以上に渡ってチームを支えた前オーナーの墓前に最高の報告をすることができるでしょうか。
復活を遂げつつある古豪チーフス、頂点まで駆け上がれるか
元々は1960年に創立され、1970年にNFLと対等合併したAFL(アメリカン・フットボール・リーグ)に所属していたチーフス。
当時のチーフスオーナーであったラマー・ハントはAFL創立者でもあり、チーフスはこのNFLと同等の人気を誇ったチームで最多となる3度の優勝を誇る強豪でした。
NFLとAFLの王者同士の対戦としてスタートしたスーパーボウルでも合併前の4回で2回の出場を果たし、1970年にはミネソタ・バイキングスを破って初優勝を果たしています。
その後は長くふるっていませんでしたが、2016年から2018年にかけて3年連続で地区優勝。2015年にもワイルドカードでプレーオフ進出を果たしており、4年連続でのプレーオフ出場となっています。復活を遂げつつある古豪がこのまま頂点に舞い戻るのか、注目が集まるところです。
新鋭の青年監督とベテランコーチのコンビがラムズを栄光に引き上げる
ワイルドカードでプレーオフ進出した2004年以降、長年この大舞台から遠ざかっていたラムズですが、2017年1月に指揮官が交代して以降流れが大きく変わりました。
ヘッドコーチにワシントン・レッドスキンズで攻撃コーディネーターを務めた31歳の若き指揮官ショーン・マクベイ、守備コーディネーターに複数のNFLクラブでヘッドコーチを務めた経験豊富な守備のスペシャリスト、ウェイド・フィリップスを招聘。
親子以上に年の離れた2人がそれぞれ攻守を担当したことでチーム力は大幅に上昇し、14年ぶりの地区優勝を達成しました。そして2018年も連覇に成功しています。1999年に果たした唯一のスーパーボウル制覇の歴史に、20年の時を経て2度目のタイトルを加える時がついに来たのかもしれません。