日本最古にして最高の伝統を誇るビッグトーナメント、日本プロゴルフ選手権が今年もまもなく開催の時を迎えようとしています。
2019年度大会は7月4日(木)にスタートし、7月7日(日)に最終日を迎える日程となりました。
約200ヶ国で利用される世界有数の規模と持ち、一番人気を誇るイギリスのブックメーカー「bet365」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
日本ゴルフ界最高のトーナメント、日本プロゴルフ選手権
日本プロゴルフ選手権の第1回大会が行われたのは1926年。大阪毎日新聞の主催で「全日本ゴルフ・プロフェッショナル卅六ホール・メダルプレー争覇戦」として開催されました。
過去には青木功やジャンボ尾崎、中嶋常幸、山茂樹、片山晋呉ら日本ゴルフ界をリードした名選手たちを多く輩出しており、名実ともに日本のプロゴルフ界最高のトーナメントとされています。
87回を数える今年の日本プロゴルフ選手権の会場はいぶすきゴルフクラブ開聞コース。風光明媚な景色や豊かな温泉資源などで知られる鹿児島県指宿市の、薩摩富士こと開聞岳を間近に見上げる美しい景観のゴルフコースです。
参加選手は144名。賞金総額は1億5千万円、優勝者の賞金は3千万円。また、優勝者にはPGA優勝杯と文部科学大臣杯が授与されるほか、5年間の日本ゴルフツアー機構の公認試合(メジャー大会含む)の無条件シードが与えられます。
2018年は50歳谷口が優勝!ジャンボを超え、最年長優勝記録を更新する
千葉県の房総カントリークラブ房総ゴルフ場で開催された2018年の日本プロゴルフ選手権を制したのは谷口徹。谷口はこれで2012年に続く同大会3勝目を挙げたほか、ジャンボ尾崎の49歳109日を上回り、国内メジャー最年長優勝記録を50歳92日に更新しています。
最終日を首位から1打差の2位でスタートした谷口は3バーディ、2ボギーの71で回り、首位の藤本佳則に追いつくことに成功。プレーオフに突入すると2ホール目で谷口がバーディを奪い、日本最高の舞台で最年長優勝記録を更新するという快挙を達成しました。
優勝オッズ
【日本プロゴルフ選手権2019優勝オッズ】
※2日午後8時更新
<bet365 登録方法>
ブックメーカー「bet365」が2日に発表した日本プロゴルフ選手権2019優勝オッズによると、対出身のジャズ・ジェーンワッタナーノンが6.50倍で優勝最有力となっています。
2番手には今平周吾で8.00倍、3番手には星野陸也で13.00倍、4番手には池田勇太で17.00倍と日本勢が続いています。
打倒松山へ!今平はビッグタイトルの獲得なるか
世界ランキング31位の松山英樹に次ぐ日本人2番手となる72位につける今平。2018年には2位に約3千万円の差をつけて日本賞金王に輝いており、今平こそまさに現在の国内最強選手であるといえるでしょう。
しかしまだ獲得タイトルは少なく、2017年の関西オープンゴルフ選手権競技と2018年のブリヂストンオープンゴルフトーナメントのみ。特に2018年はわずか1勝での賞金王獲得と、1976年の青木功以来42年ぶり、史上2人目の珍記録となりました。
今平がさらなる高みに上り、1学年上の松山英樹に追いつこうと思ったらやはり重要となるのはタイトル獲得経験となるはず。この日本プロゴルフ選手権をその重要な節目としたいところです。
永久シードに近づく池田、10年ぶりの日本プロゴルフ選手権制覇なるか
池田勇太は昨年9月のアジアパシフィックダイヤモンドカップで優勝して中嶋常幸、ジャンボ尾崎に次ぐ3番目の年少記録となる32歳275日でのツアー通算20勝目を達成。
さらに今年6月には全英への道ミズノオープンを制し、通算21勝目。2009年にプロ2年目にして日本プロゴルフ選手権を制しツアー初優勝を果たして以来11年連続となるツアー優勝を達成しました。
多くの記録を打ち立てている池田が次に目指すのは、なんといっても通算25勝で付与される永久シードでしょう。過去2年はシーズン1勝に留まっていますが、今シーズン残り4勝も決して夢物語ではありません。
この日本プロゴルフ選手権を制し、自身4度目の国内メジャー制覇を果たすとともに、永久シード獲得への弾みとすることができるでしょうか。
低迷を続ける石川の復活に多くのファンからの期待がかかる
2007年にマンシングウェアKSBカップを制して15歳245日のツアー世界史上最年少優勝記録を樹立してギネスレコードにまで載り、社会現象にまでなったハニカミ王子こと石川遼。
2009年にはプロゴルファーとして史上最年少でマスターズに出場し、さらには1973年にジャンボ尾崎が26歳記録した最年少賞金王記録を18歳80日にまで大幅更新するなどまさに前途洋々たるゴルフ人生でしたが、27歳となった今は米ツアー出場権を喪失し、国内賞金ランキングも73位と低迷しています。
優勝からも2016年8月のRIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント以降遠のいており、同い年の松山英樹との差も開くばかりです。
とはいえまだまだ若い石川には挽回のチャンスは数多くあります。2018年からは史上最年少でジャパンゴルフツアー選手会の選手会長に就任しており、今も日本ゴルフ界の中心人物の一人であることに疑いはありません。石川が再びかつてのように、コース上で栄光に包まれる日を多くのファンが待ちわびているはずです。