【bet365】エリザベス女王杯2019:ブックメーカー発表のオッズで1番人気はクロノジェネシスとラヴズオンリーユーが並んで2.75倍!

エリザベス女王杯

「日本馬によるオーストラリア三大競走制覇」に大きな期待がかかっていた今週。しかしながら一番人気のメールドグラースは6着に敗れ、勝利したのは52キロの軽ハンデであったヴァウアンドディクレア。改めてメルボルンカップにおいては「斤量」が重要であることを思い知らされる結果となりました。

そしてもうひとつ、このメルボルンカップの結果が日本競馬に大きな影響をもたらしました。それが、2着入線のマスターオブリアリティが進路妨害で降着したことにより、今週末から日本で騎乗予定であったその鞍上であったL.デットーリ騎手に騎乗停止処分が下され、1週間先延ばしということになりました。

この影響を大きく受けることとなりそうなのが今週末、京都競馬場で開催される女王決定戦、エリザベス女王杯(G1、2200㍍・芝)です。

【エリザベス女王杯2019枠順】
1-1 ブライトムーン(牝5、津村明秀・大久保龍志)
1-2 ラッキーライラック(牝4、C.スミヨン・松永幹夫)
2-3 シャドウディーヴァ(牝3、松山弘平・斎藤誠)
2-4 ウラヌスチャーム(牝4、O.マーフィー・斎藤誠)
3-5 ポンデザール(牝4、藤岡康太・堀宣行)
3-6 クロコスミア(牝6、藤岡佑介・西浦勝一)
4-7 レイホーロマンス(牝6、岩崎翼・橋田満)
4-8 クロノジェネシス(牝3、北村友一・斉藤崇史)
5-9 アルメリアブルーム(牝5、武豊・高橋康之)
5-10 フロンテアクイーン(牝6、福永祐一・国枝栄)
6-11 ラヴズオンリーユー(牝3、M.デムーロ・矢作芳人)
6-12 センテリュオ(牝4、C.ルメール・高野友和)
7-13 サトノガーネット(牝4、坂井瑠星・矢作芳人)
7-14 ゴージャスランチ(牝4、幸英明・鹿戸雄一)
7-15 ミスマンマミーア(牝4、浜中俊・寺島良)
8-16 スカーレットカラー(牝4、岩田康誠・高橋亮)
8-17 サラキア(牝4、川田将雅・池添学)
8-18 レッドランディーニ(牝4、池添謙一・石坂正)
※8日午後9時30分更新

bet365今週末からは多くの外国人騎手が短期免許取得で日本へ来日するだけに、その中でも注目されるデットーリ騎手を確保できていた陣営からすれば正に蒼天の霹靂。果たしてこの一幕がどういった影響を及ぼすのでしょうか。まずはブックメーカー「bet365」が発表しているオッズをご確認いただいてから、出走各馬のご紹介へと移りましょう。

【エリザベス女王杯2019オッズ】
エリザベス女王杯2019オッズ
※オッズは6日午後4時現在
bet365 登録方法

エリザベス女王杯2019最新オッズ情報

注目を集めるのは2頭の3歳馬。両頭ともにオッズは2.75倍と並ぶこととなりました。

まずは、今年の牝馬クラシック、最後の一冠秋華賞(G1、2000㍍・芝)を制したクロノジェネシス(Chrono Genesis)。

クロノジェネシス

春のクラシック戦線は桜花賞、オークスとともに3着。迎えた秋華賞では春のクラシックホース不在の中、堂々と抜け出しての圧勝劇。元々能力のある同馬が、夏を越えてより一層成長したことを感じさせる一勝でした。特に、これまで課題であった気性面がかなり改善されていたのが印象的でした。

前走後の反動もなく順調に調教を積んでいますが「ここまで間隔を詰めて使うのがはじめてであり、そこがどうか」と、陣営にも一抹の不安材料が存在しているようです。

鞍上は、デビュー戦からここまですべてで手綱を取り続けてきた北村友一騎手。

北村友一騎手

有力馬はすぐにリーディング上位騎手や、それこそ今週末のように短期免許で来日した外国人騎手へと流れてしまうことが多い現代競馬の中で非常に稀有な例と言えるでしょう。北村騎手としても日本人騎手としての意地を見せつけてほしいところです。

対するは、今年のオークス(G1、2400㍍・芝)を4戦4勝の無敗で制したラヴズオンリーユー(Loves Only You)。

ラヴズオンリーユー

オークス制覇後、秋華賞へと向かい調整を続けていましたが、爪に不安を抱えエリザベス女王杯へ直行のローテを選択。今回は半年の休み明けで挑むこととなります。陣営としても、やはり一度使ってみたかったところかもしれませんが「馬体は20キロほど増えることになる」と、成長分たっぷりなコメント。

鞍上は今年やや精彩を欠いているイメージのあるM.デムーロ騎手。

デムーロ騎手

ここまでリーディングは7位。昨年までは15勝前後の重賞勝利を挙げていたものの、今年はここまで3勝。しかも最後の勝利はこのラヴズオンリーユーで挙げたオークス。絶不調ともいえる状態ですが「春にまたがった時と同じ、とてもいい」と、ラヴズオンリーユーの背中に確かな自信をのぞかせるデムーロ騎手のコメント。

いいイメージのあるお手馬だけに、ここで復活の一撃も十二分にあり得ます。

古馬勢で注目なのは、前走アイルランド府中牝馬ステークス(G2、1800㍍・芝)を制したスカーレットカラー(Scarlet Collar)。オッズは6.50倍です。

スカーレットカラー

春先まではそこまで注目される存在ではなかったものの、鞍上を岩田康誠騎手に固定してからは一気に開花。ここまで4戦2勝、重賞1勝。他の2走も2着、3着と、複勝圏率100%の安定感を見せています。

古馬では最も順調な1頭ともいえますが、やや気になるのはこれまでの良績がすべて1600~1800mであるという点。充実の度合いで2200mでもその実力をいかんなく発揮することが出来るでしょうか。

注目の外国人騎手が騎乗する出走馬もご紹介しましょう。まずは昨年のクラシックをアーモンドアイ共に沸かせたラッキーライラック(Lucky Lilac)。オッズ6.00倍は3番手評価です。

ラッキーライラック

今年の春開催されたヴィクトリアマイル(G1、1600)では1番人気に推されるなど、未だに評価は高いものの、4連勝で勝利した3歳時のチューリップ賞(G2、1600㍍・芝)以降、ここまで勝利がないラッキーライラック。しかし前走では3戦ぶりとなる馬券圏内に入着するなど、復調の兆しが見えてきました。

騎乗するのは他の外国人騎手たちよりも一足先に来日済みのC.スミヨン騎手。

スミヨン騎手

勝率は3割オーバー、重賞も早々に勝利と流石の実力を見せていますが、その一方でやや粗い騎乗もあって過怠金が積み重なる場面も。勝利への執念が非常に強いとも取れますが、この点に関しては吉と出るか凶と出るかと言ったところでしょうか。

こちらも近走パッしないものの、注目騎手が騎乗することとなるウラヌスチャーム(Uranus Charm)。オッズは34.00倍です。

古牝馬重賞戦線では、4戦して掲示板に3回、2着が1回と、やや物足りないところもありますが、今回騎乗するのは今年の冬~春にかけて来日し、複勝率5割をマークしたO.マーフィー騎手。

マーフィー騎手

日本競馬に見事アジャストして見せたその適応力はお見事。しかもウラヌスチャーム最後の勝利はこのマーフィー騎手が騎乗際のもの。人気こそそこまで高い訳ではありませんが要注意の一頭でしょう。

その他、先ほどご紹介したように騎乗停止となってしまったデットーリ騎手の代わりに幸英明騎手が騎乗予定のゴージャスランチ(Gorgeous Launch)が21.00倍。先日、戸崎圭太騎手が落馬負傷したことにより藤岡佑介騎手とコンビを組むこととなったクロコスミア(Crocosmia)が11.00倍など、これらの馬にも注目が集まります。

アーモンドアイ、リスグラシュー、ディアドラといった、古牝馬の実力馬が居ないだけに、3歳牝馬2頭に注目が集まるのは当然の流れと言えるでしょうか。

秋の牝馬女王決定戦、エリザベス女王杯は、11月10日15時40分発走予定です。