2019年の新春を迎え、今年もいよいよ大相撲が始まろうとしています。
東京都墨田区の両国国技館で開催される初場所は1月13日(日)に初日、1月27日(日)に千秋楽を迎えます。
マンチェスター・ユナイテッドやリバプール、トッテナム・ホットスパーといった多くの強豪サッカークラブのスポンサーとしても知られるイギリスのブックメーカー「Marathonbet」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
前場所は元貴乃花部屋の貴景勝が初優勝!廃業の貴乃花に捧げる勝利
2018年の大相撲を締めくくる福岡での11月場所を制したのは小結貴景勝。相撲界を揺るがす大騒動の結果、貴乃花親方が廃業したことによって所属していた貴乃花部屋が消滅。千賀ノ浦部屋に移籍して最初の場所で元親方に捧げる最高の成果を残しました。
この11月場所では、前場所9月場所を全勝優勝で制していた横綱白鵬と、10勝5敗の成績を残していた横綱鶴竜が怪我により全休。
稀勢の里は出場したものの、初日からまさかの4連敗を喫し、5日目から休場。またしても横綱不在の場所となってしまいました。
優勝次点は大関高安。貴景勝と並ぶ2敗で迎えた千秋楽結びの一番、御嶽海と1分を超える死闘を演じるも敗れてしまい、この1年で3回目の優勝次点に終わっています。
昨年初場所は栃ノ心が初優勝!白鵬と稀勢の里は途中休場
前場所で発覚した不祥事によって日馬富士が引退を余儀なくされ、白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱態勢で臨むこととなった2018年の初場所。暗い話題で持ちきりとなってしまった前年末の雰囲気を一掃し、明るい大相撲を取り戻すことが期待されていました。
しかし、横綱白鵬は序盤から意気が上がらず、北勝富士や嘉風に金星を献上して5日目から休場。横綱稀勢の里も1勝4敗と散々な成績で、6日目から休場となりました。
一人残された横綱鶴竜は中日を無敗で迎えたものの、11日目に玉鷲、12日目に遠藤、13日目に御嶽海、14日目に高安に連敗。まさかの大失速で優勝次点さえも逃しています。
横綱が厳しい結果に終わる一方で、優勝を飾ったのが前頭三枚目の栃ノ心。東欧のジョージア出身で、そのルックスから角界のニコラス・ケイジとも呼ばれる栃ノ心は序盤で鶴竜に敗れるものの、その1敗を守り通して14勝1敗で見事初優勝を手にしました。
栃ノ心は次の春場所で10勝5敗の殊勲賞、そして夏場所でも13勝2敗の敢闘賞と技能賞を獲得するなど好成績を残し、7月の名古屋場所から大関に昇進しています。
オッズ
【大相撲初場所2019初日幕内オッズ】
※12日午後10時更新
<大相撲初場所2019最新オッズ情報>
満身創痍の白鵬、平成最後の東京場所でその雄姿を示したい
2018年は4場所で休場するというキャリア最悪の1年となった白鵬。9月場所では全勝優勝を飾るなど、参加できる体であれば今でも角界トップの実力を保持していることを明らかにしましたが、その後の11月場所は全休と、満身創痍の中何とか戦っているという様相を呈しています。
その後の12月の巡業こそ皆勤を果たしたものの、新年の始動は1月4日とかなりのスロー調整となりました。体の具合と相談しながら、慎重に調整していくこととなるでしょう。
平成の大横綱の異名を取る白鵬は、両国国技館で行われる平成最後の場所で再びその威容を見せることができるのでしょうか。
高安、衰えを見せる横綱勢を超えて新時代の頂点に立てるか
1年を通して横綱がほとんど土俵に現れない異常事態の中、大関として3度の優勝次点を記録するなど、初優勝まであともう一歩というところまで迫った高安。
1月6日には時津風部屋に出げいこに赴き、三番稽古で12戦連勝を果たすなど、調子の良さを見せました。
平成の終わりに差し掛かり、これまで平成生まれの力士のトップを走り続けてきた高安も28歳とベテランの入り口に差し掛かります。
衰えを見せる横綱勢をしり目に、2019年こそ頂点に立つ景気の1年としたいところです。
貴景勝、再び襲い来る逆境をはねのけて大関昇進に前進したい
兄弟子貴ノ岩に対する元横綱日馬富士の暴行事件に始まり、貴乃花親方の廃業、貴ノ岩自身の暴行事件による廃業と、度重なる騒動の結果角界全体が敵に回るような1年を過ごさざるを得なかった貴景勝ですが、そんな逆境もはねのけて、見事11月場所に初優勝を遂げました。
元親方の貴乃花と激しく敵対した保守本流の部屋に所属する力士たちや、元兄弟子貴ノ岩と因縁のある白鵬らモンゴル勢が貴景勝を激しくマークしてくると予想されており、2019年は彼にとって厳しい1年となるかもしれません。
大関昇進に期待がかかる貴景勝には、再び襲い来る逆境をはねのけて混迷の続く相撲界に明るい話題を届けることが期待されています。