前回王者のリー・ナ（李娜）がひざのケガと“おめでた”で引退した今年の全豪オープン女子シングルスは、セリーナ・ウィリアムズ、マリア・シャラポワ、シモーナ・ハレップ、ペトラ・クビトバの世界ランキング上位4人の争いになるでしょう。
19日に開幕した全豪オープン2015女子シングルスは、初日に16人のシード選手が登場しましたが、その半分の8人が初戦敗退と波乱含みのスタートを切りました。錦織圭と同じ第5シードで世界ランク5位のアナ・イバノビッチもノーシードのルーシー・ラデッカにフルセットの末敗れました。
【全豪オープン女子シングルストーナメント（ドロー）表】
※「WOWOW Tennis Online」より抜粋。２０日午前９時現在
前回女王も第5シードも早々に消えた今年の全豪オープンで、優勝候補の筆頭に挙げたいのがセリーナでしょう。セリーナは2010年の同大会優勝以来「ファイナル」に進出出来ていませんが、ブックメーカー「bet365」の優勝オッズでも3.50倍で1番人気に押されています。
今年の初試合が全豪オープンということで「試合勘」を心配する声もありますが、グランドスラム通算13回優勝（女子シングルス）と実績十分のセリーナが2012年のウィンブルドン以来のグランドスラム制覇を狙います。33歳となったベテランに優勝の期待は高まっています。
【全豪オープン女子シングルス優勝オッズ】
※オッズは２０日正午現在
一方、世界ランク2位のシャラポワは今シーズンすでにブリスベン国際で優勝し、満を持して全豪オープンに挑んでいます。セリーナとの過去15回の対戦では1度も勝つことが出来ず、セリーナのビッグサーブの前に屈しています。今回は、順当に勝ち上がれば「ファイナル」での対戦となりますので、セリーナに雪辱が全豪オープン2度目の優勝となります。
【セリーナ対シャラポワ（ソニーオープン2014ファイナル）】
第3シードのハレップは3番手となる7.00倍のオッズがついています。23歳のルーマニア選手は2014年シーズンに躍進を遂げました。開幕戦となった昨年の全豪オープンでは自身最高となるベスト8進出を果たすと、続く全仏オープンではファイナルでショラポワにフルセットの末敗れたものの、初の準優勝に輝きました。
ハレップは4日から始まった深セン・オープンで見事に優勝を果たすと、19日に行われた全豪オープン1回戦でキャリン・ナップにストレート勝ちを収めて、グランドスラム初制覇に向けて上々のスタートを切っています。
昨年のウィンブルドン女王のクビトバが優勝4番手に挙げられています（9.00倍）。チェコ出身の182㌢大型プレイヤーは、ハレップの1つ上の24歳で同世代の良きライバルでもあります。ウィンブルドンで2度のグランドスラム制覇を果たしており、今度はハードコートでの優勝を虎視眈々と狙っています。11日から行われたアピア国際で優勝して全豪オープンに照準を合わせてきたハレップに期待したいものです。
日本勢は20日の1回戦から登場します。現在、日本人最高の世界ランク39位の奈良くるみは、第6シードのアグニエシュカ・ラドワンスカと対戦します。ブックメーカー「bet365」の対戦オッズでは、奈良のオッズが8.00倍、ラドワンスカが1.083倍と奈良は苦戦しています。これまでトップ10の選手に一度も勝っていない奈良ですが、初戦に向けて以下のようにコメントしています。
「相手もミスがすごく少ない選手だと思うので、自分もじっくりラリー戦に持ち込み、まずは相手を焦らすことが大事になってくると思います。あとは以前やった時よりも展開力とか、仕留めるボールは自分も成長してきている部分なので、そこで相手を倒していきたいです」（WOWOWより）
世界ランク101位クルム伊達公子も20日に登場します。今シーズンシングルス初試合をアンナ・タティシュビリと戦います。「bet365」の勝敗オッズはクルム伊達が2.50倍、タティシュビリが1.50倍となっています。44歳の大ベテランプレイヤーの戦いぶりにも注目したいと思います。
20日の午前中に行われた男子シングルス1回戦で錦織圭がニコラス・アルマグロを３－０のストレートで破り、グランドスラム初制覇に向けて素晴らしいスタートを切りました。
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【全豪オープン2015の見どころ（WOWOWより）】
