F1の2015年シーズンはまだ終わっていません。第8戦までを終えただけであと11戦残っています。たしかに、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのメルセデス勢が毎回のように表彰台を独占し、毎回のように彼らの顔を見ることになっており、「他のドライバーはどこにいるのか?」と思うファンも多いことでしょう。
7月に入りました。ここからまた新たなF1レースの争いに期待しようじゃありませんか。
2015年シーズンのF1第9戦「イギリスGP」が、日本時間の3日からイギリスのシルバーストンサーキット(全長5.89㌔/52周)で行われます(日程:予選=4日午後9時、決勝:5日午後9時)。ブックメーカー「M88」がイギリスGPの優勝ドライバーオッズを発表していますので、まずは見てみましょう。
【F1第9戦イギリスGP優勝ドライバーオッズ】
※オッズは2日午後4時現在
今週末のイギリスGPでもこれまでとあまり変わり映えしないのですが、優勝最有力はルイス・ハミルトンで1.57倍、2番手にはニコ・ロズベルグが2.80倍のオッズがそれぞれついています。この2強を追うセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が10.00倍、キミ・ライコネン(フェラーリ)が26.00倍と二ケタオッズとなっています。今シーズンのF1は『メルセデス対フェラーリ』の戦いと言っていいでしょう。
現在、ドライバーズポイントランキング首位を走るハミルトン(169ポイント)は、第8戦までで開幕戦のオーストラリアGPなど4勝を挙げています。2着が3回、モナコGPで3着が1回とすさまじい強さを誇っています。今回のイギリスGPは母国開催ということもあり、ハミルトンはいつも以上に気合が入っています。予選前の記者会見でも「昨年このレースを優勝したときの気持ちは言葉では言い表せない。シルバーストンでチェッカーフラッグが振られるのを見たい」と意気込みを語っていました。
【F1 2015ドライバーズポイントランキング】
※「スポーツナビ」より抜粋
ドライバーズランキング2位のチームメイトのロズベルグ(159ポイント)は、ハミルトンとは10ポイント差であとを追っています。ロズベルグは前半の4戦は2着と3着を繰り返してきましたが、第5戦のスペインGPで今季初勝利を挙げると続く第6戦モナコGP、そして前レースとなる第8戦カナダGPを勝って現在優勝3回と勢いに乗っています。カナダGPでのレースに手ごたえを感じているロズベルグは、ハミルトンを意識しながら「私たちがいい戦いを繰り広げることで、ファンの目をくぎ付けにすることができることを期待している」と再びメルセデス勢でのワンツーフィニッシュを誓っていました。
コンストラクターズランキング(チームランキング)では、メルセデスが328ポイントと2位のフェラーリ(192ポイント)に100ポイント以上の差を付けています。ハミルトンもロズベルグもファクトリーが仕上げているマシンに全幅の信頼を寄せ、高く評価しています。ハミルトンとロズベルグで争うからこそ両者の“確執”が取りざたされることもありますが、メルセデスは一丸となって今シーズンのF1をけん引しています。
【F1 2015コンストラクターズポイントランキング】
※「スポーツナビ」より抜粋
このメルセデスの独走に待ったをかけたいのがフェラーリでしょう。これまでの8戦で唯一メルセデス勢以外で優勝(第2戦マレーシアGP)しているベッテル(120ポイント)と、第4戦バーレーンGPで2着に入ったライコネン(72ポイント)に意地を見せてもらいたいです。
ベッテルは2着1回、3着3回など5着以外になったことはなく、安定した力を見せていますが、ライコネンは今シーズン必ずしも好調とは言えません。開幕戦のオーストラリアGPでは途中リタイヤを余儀なくされると、前走となるオーストリアGPでは1週目にクラッシュを起こすなど、両レースでポイントを獲得できていません。今ではフェラーリが2016年の契約をライコネンと結ばないのではないかという憶測が飛び交っているほどです。ライコネンが従来の力を出していれば、今年のF1はもう少し激しい争いになっていたのではないかと思いますね。
特に日本人F1レースファンが多いマクラーレン・ホンダですが、今シーズンのコンストラクターズポイントは第6戦モナコGPでのわずか4ポイントに終わっています。ホンダのF1復活で期待も高かったのですが、思うようなレースをできていません。地元イギリスでのGPが16回目を迎えるジェイソン・バトンは「レース週末の間に何が起ころうと、ファンは週末を通じて応援し続けてくれる。いっそう特別なレースになるだろう」とコメントしていました。
最後に、今シーズンのF1レースを制するのは誰なのか?ブックメーカー「M88」がF1世界チャンピオンシップオッズ(年間を通してどのドライバーのポイントが最も多いか)を発表していますので紹介します。
【F1世界チャンピオンシップオッズ2015】
※オッズは2日午後4時現在
ハミルトンが2008年の初優勝、そして昨年の優勝に続き3度目のF1チャンピオンになるという見方が強く、1.22倍のオッズとなっています。2番手のロズベルグが4.20倍、3番手にはベッテルで31.00倍のオッズが付いています。