南半球のクラブチーム世界一決定戦、世界最高峰とされる「2016スーパーラグビー」は、17節のレギュラーシーズンを終え、プレーオフ出場チームも出そろい、いよいよ22日から始まるファイナルステージを迎えます。
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今シーズンのスーパーラグビーは、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの合計15チームに加えて、南アフリカのキングス、日本代表のサンウルブズ、アルゼンチン代表のジャガーズが加わり、計18チームでリーグ戦を行い、その内8チームが決勝トーナメントに進出しました。残念ながら、サンウルブズは1勝1分13敗で最下位に沈み、ファイナルへの出場はかないませんでした。
スーパーラグビーで活躍する選手は、個々の能力が優れた選手たちが多く、世界のラグビー界のリーダー的存在と言えましょう。2016年のW杯でのベスト4(優勝=ニュージーランド、2位=オーストラリア、3位=南アフリカ、4位=アルゼンチン)は全て南半球の国であったことで、その強さは証明されています。
リーグ戦17節までを振り返る
【スーパーラグビー2016リーグ戦順位表】
※「スポーツナビ」より抜粋
リーグ戦は第1節から17節まで各チーム15試合行い、各カンファレンスの1位チームおよびワイルドカードチームの計8チームが決勝トーナメントに進み、ノックアウト方式で優勝を決めます。決勝トーナメントの初戦である準々決勝は22日に開幕し、準決勝は29日、そして決勝は8月6日に行われます。
リーグ戦で目立ったのは、ニュージーランドチームの際立った強さでしょう。ハリケーンズ、ハイランダーズ、チーフス、クルセイダーズのニュージーランド4強の力は拮抗しており、どのチームが優勝してもおかしくない実力を持ったチームです。
その中でも、総合首位でファイナルに進んだハリケーンズは絶好調と言えるでしょう。17節で、クルセイダーズを35-10で破った試合は圧巻でした。特に後半のプレイは大半が敵陣内でのプレイで強豪チームを圧倒、その実力は相当高いものでした。
好調のニュージーランド勢に比較して目立ったのが、オーストラリアチームの不調でした。唯一活躍したのが、17節でフォースを24-10で破ったグランビーズだけでした。一方、南アフリカカンファレンス1では、17節でキングスを52-24で破ったストーマーズの力が頭一つ抜けていました。
南アフリカカンファレンス2では、最終節でライオンズが34-22でジャガーズに敗れたものの、全半戦の貯金でファイナル進出を決めました。意外だったのは初参加のアルゼンチン代表ジャガーズでした。世界的なプレーヤーが代表入りし、戦前は期待が大きかったのですが、4勝11敗で13位に沈み、サンウルブズと共に姿を消してしまいました。
ファイナル8チームのキーマン選手は?
<ハリケーンズ(NZ)>
ニュージーランド代表、オールブラックスの戦術的キーマンHOのダン・コールズがキャプテンとして攻守の要となり、チームを引っ張ります。そしてWTBネヘ・ミルナースカッダーの活躍に期待度は大きいものがあります。
<ハイランダーズ(NZ)>
昨年の優勝チームです。超高速パスの小柄な司令塔、SHアーロン・スミスの出来がキーポイントとなりそうです。サブに4年目の田中史郎が控えています。パナソニックで活躍したSOハイデン・パーカーも復帰、活躍が期待されています
<チーフス(NZ)>
攻守に能力の高いオープンサイドフランカーのサム・ケインは、オールブラックスキャプテン、リッチ-・マコウの後継者と噂される逸材です。そして不世出の10番ダン・カーターの後継者SOアーロン・クルーデン、この二人の活躍がカギを握りそうです。
<クルセイダーズ(NZ)>
優勝7回を誇る名門ですが、不動の柱だった、FLマコウとSOカーターの抜けた穴は大きいでしょう。12番のライアン・クロッティの責任は重大となります。
<ライオンズ(南アフリカ2)>
ビックネームの選手はいませんが、堅守とターンオーバーからの速攻を得意とするチームで、NTTコムで活躍したヤンチースが司令塔です。
<ブランビーズ(豪)>
激しいブレークダウンの攻防が得意のハードタックラー、No.8ディビッド・ポーコックがキーマンとなりそうです。
<ストーマーズ(南アフリカ1)>
フジカル、スピード、パスのセンスは抜群、近未来のセンターと言われる、CTBダミアン・デアレンスに注目が集まります。
<シャークス(南アフリカ2)>
キック、ラン、フイールドプレイと3拍子揃ったトータルフットボーラー、FBウイリー・ルルーの活躍次第のチームです。
スーパーラグビー2016を制するのは?
イギリス系のブックメーカー「888sport」がスーパーラグビー2016の優勝オッズをプレーオフ開幕前に更新しましたので見てみましょう。なお、オッズ表右にある「(1-2)」は優勝か準優勝するオッズを意味し、いわゆる決勝に進出するかどうかのオッズを示しています。
【スーパーラグビー2016優勝オッズ】
※オッズは20日午後1時現在
一番高いオッズの付いたハリケーンズ(3.20倍)は、レギュラーシーズン総合1位で、その実力はダン・コールズを中心に今年も健在です。昨年の王者ハイランダーズ(5.00倍)、チーフス(6.50倍)、そしてクルセイダーズ(7.00倍)のニュージーランド勢の優勝争いが展開することになりそうです。
そこに割って入りそうなのが、南アフリカカンファレンス2のライオンズ(6.50倍)です。その実力は第16節までは総合トップを維持し、最終17節では主力を温存、ファイナルに備えて首位の座をハリケーンに譲った戦略が功を奏するのか大いに楽しみですね。
ライオンズの力はハリケーンと互角、この2強を追うのが、チーフス、ハイランダーズ,クルセイダーズのNZ勢と、ストーマーズ、ブランビーズと言えそうです。
ブックメーカー「888sport」は、決勝トーナメント準々決勝の対戦オッズを発表しています。各チームあと3つ勝てば今シーズンのスーパーラグビーの頂点に立ちます。
【スーパーラグビー2016決勝トーナメント準々決勝オッズ】
※オッズは20日午後1時現在