【10Bet】ATPワールドツアー・ファイナルズ2017:今季グランドスラム2冠のフェデラーがブックメーカー優勝オッズでも最有力に

ウィンブルドン2017を制したロジャー・フェデラー

10Bet ロゴ1年間の総決算の時がやってきました。世界中を転戦し、覇を競うATPワールドツアー。その最終戦ATPワールドツアー・ファイナルズが11月12日(日)に始まり、11月18日(土)に決着を迎えます。世界トップの8人がロンドンに集結して臨む最後の戦いの優勝オッズをブックメーカー「10Bet」が発表していますので、そのオッズを参考に今大会の優勝展望をご紹介していきます。

ATPワールドツアー・ファイナルズとは

O2アリーナ(大会会場)

ATPワールドツアー・ファイナルズ(以下ツアー・ファイナルズ)は1年間行われてきたATPワールドツアーの決着を飾る最終戦です。1月からの年間レースランキングの上位8選手を選出し、2つのグループに分かれて総当たり戦を行います。各グループの戦績上位2名が準決勝に進出し、優勝者を決める戦いを行う形式です。なお、ランキング9位から20位の間にグランドスラム制覇者がいた場合は8位の選手と交代で出場することになります。もしグランドスラム制覇者が複数いる場合は上位1名のみが出場します。

第1回大会が行われたのは1970年。「ペプシ・グランプリマスターズ」という名称で、東京で開催されました。その後開催地の変更、大会名称の変更を何度か経て、2009年からはイギリスで開催することになり、名称も現在のものになりました。

マレーが最高の1年に華を添える

アンディ・マレー(昨季優勝セレモニー)

2016年のツアー・ファイナルズの出場選手はアンディ・マレー、ノバク・ジョコビッチ、スタン・ワウリンカ、ミロシュ・ラオニッチ、錦織圭、ガエル・モンフィス、マリン・チリッチ、ドミニク・ティームの8人。グループを勝ち抜いて準決勝に到達したのはマレーとラオニッチ、ジョコビッチと錦織となりました。

マレーとラオニッチの対戦は非常にもつれるもマレーが辛勝。対してジョコビッチ対錦織は6-1、6-1とジョコビッチが錦織に実力差を見せつける結果となりました。迎える決勝では初の世界ランキング1位の座を掴み取ったばかりだったマレーがジョコビッチを退け、ファイナルズ初優勝。この勝利で年間最終ランキング1位の座も確定させています。

グランドスラム今季2冠のフェデラーがオッズのトップに立つ

【2017年ATPワールドツアー・ファイナルズ優勝オッズ】
2017年ATPワールドツアー・ファイナルズ優勝オッズ
※オッズは8日午後9時現在

ATPワールドツアー・ファイナルズ2017最新オッズ情報(bet365発表)

ブックメーカー「10Bet」が発表した2017年のツアー・ファイナルズ優勝オッズによると、優勝候補筆頭はロジャー・フェデラー。オッズは1.66倍となりました。対抗馬はラファエル・ナダルで4.50倍。昨シーズンのグランドスラムを2冠ずつ分け合った2人が上位に挙がっています。

3番手は超新星・アレクサンダー・ズベレフで9.00倍。上位2選手の高い壁を若手のホープが乗り越えることはできるか注目です。4番手は12.00倍のグリゴール・ディミトロフとマリン・チリッチ、6番手タイは19.00倍のダヴィド・ゴフィン、そしてジャック・ソックが21.00倍、ドミニク・ティームが23.00倍と続いています。

【ATPワールドツアー・ファイナルズ2017組み合わせ】(9日午後8時更新)
<ボリス・ベッカー・グループ>
・ロジャー・フェデラー
・アレクサンダー・ズベレフ
・マリン・チリッチ
・ジャック・ソック
<ピート・サンプラス・グループ>
・ラファエル・ナダル
・ドミニク・ティエム
・グリゴール・ディミトロフ
・ダビド・ゴフィン

日本の錦織圭は右手首の怪我により年内全大会の欠場を決定。2018年2月の復帰を目指してトレーニングを続けています。マレーとジョコビッチも怪我による欠場によってランキングを大きく下げ、不参加となりました。

フェデラーの伝説はまだまだ続く

ロジャー・フェデラー

復活の1年を送ったフェデラー。1月には全豪オープンで初めてとなる、世界ランキング上位10人のうちの4人を撃破しての優勝を成し遂げました。決勝でのナダルとの激戦は、フェデラーはまだまだ衰えてなどいないということを世界に示したものだったといえるでしょう。

3月のBNPパリバ・オープンとマイアミ・オープンを連続で制覇し、その両方でナダルを撃破。6月に優勝したゲリー・ウェバー・オープンでは初戦に杉田祐一を破り、史上2人目となるツアー通算1100勝目を記録。さらにウィンブルドンでは決勝でマリン・チリッチを退け、歴代最多となる8冠目を達成しています。

36歳と普通なら引退もちらつく年齢ながら、不死鳥のように蘇って再び世界の頂点の一角に立ったフェデラー。もう一度世界ランキング1位となることも決して夢ではありません。史上最高のテニスプレーヤーとの呼び声も高いフェデラーはツアー・ファイナルズを制覇し、世界1位への足掛かりにすることができるでしょうか。

奪還した年間世界1位に華を添えたいナダル

ラファエル・ナダル

史上最年長の31歳での年間世界ランキング1位を確定させたナダル。30代としても史上初めてであり、史上最強のプレーヤー候補の一角として十分な実力をみせているといえるでしょう。

一度は相次ぐ怪我のために終わった選手扱いをされてしまっていましたが、今年1月の全豪オープンで同じく怪我に悩んでいたロジャー・フェデラーとともに2014年の全仏オープン以来となるグランドスラム決勝に到達。その決勝ではフェデラーに惜敗するも、その後往年の実力を取り戻し、全仏オープンでは全試合ストレート勝ちでという圧倒ぶりで、史上初となる同一グランドスラムの10冠を達成しました。

続くウィンブルドンでベスト8に入ると、全米オープンでは決勝でケビン・アンダーソンをストレートで下して優勝。シーズン2度目のグランドスラム制覇を成し遂げています。復活の年となったこの1年をナダルは勝利で終えることができるでしょうか。

新時代の旗手が伝説を乗り越える契機となるか

アレクサンダー・ズベレフ

2017年は2人のベテランの復活が注目された1年でしたが、その陰で新時代をけん引している若武者、それが20歳のアレクサンダー・ズベレフです。現在世界ランキングはナダル、フェデラーに次ぐ3位。ツアー・ファイナルズには2008年のファン・マルティン・デルポトロ以来最年少で参加することとなります。

その素質は間違いなく、時代のテニス界をリードしていくに足るものでしょう。1月のホップマン・カップではフェデラーに、5月のBNLイタリア国際ではジョコビッチを撃破しており、ビッグ4を喰えるレベルに達しています。まだ非常に若く、これからさらに成長を続けていくであろうズベレフがレジェンドクラスの選手たちを乗り越え、飛躍を遂げるきっかけにこのツアー・ファイナルズがなるかもしれません。