【ピナクル】全仏オープンテニス2017:“クレーキング”ナダルが優勝最有力とブックメーカーがオッズ発表!錦織圭の初制覇なるか?

2014年大会を制したラファエル・ナダル

フランス、パリのスタッド・ローラン・ギャロスで行われる伝統の大会、全仏オープン。赤く染まったコートの上で、グランドスラムの一つに数えられる世界屈指の戦いの始まりが近づいてきました。全仏オープン2017は5月28日に幕を開けます(~6月11日)。

全仏オープンとは

スタッド・ローラン・ギャロス

全仏オープンの大きな特徴はクレー(赤土)コートだということ。ボールの跳ね返り方が異なるため、通常のコートとは勝手が大きく違います。そのため大金星も生まれやすく、波乱が起きやすい大会です。

例年大会を彩るのはクレーコートのスペシャリストたち。その筆頭はラファエル・ナダルです。歴代最多のシングルス9回優勝に加え、同じく歴代最多の連続優勝5回という大記録を持っています。ただし、ここ2年は優勝を逃しているので、今年こそは王座の奪還に燃えているはずです。

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2016年大会の結果

ノバク・ジョコビッチ&アンディ・マレー(昨年決勝)

2016年大会の波乱の始まりはナダルの負傷でした。左手首の負傷により、3回戦でナダルが棄権。優勝候補筆頭を失って混沌とした戦いを勝ち抜いたのは、やはりこの男。ノバク・ジョコビッチでした。準々決勝でトマシュ・ベルディヒ、準決勝でドミニク・ティエムをストレートで下し、決勝ではアンディ・マレーと対戦。ファーストセットを落とすもそこから3連続で奪取し、見事な逆転優勝を飾りました。ジョコビッチにとってこれが初めての全仏制覇。そして念願のキャリア・グランドスラム達成の瞬間となりました。

全仏オープン2017男子シングルス組み合わせ(ドロー)

優勝オッズ

【全仏オープン2017優勝オッズ】
全仏オープン2017男子シングルス優勝オッズ①
全仏オープン2017男子シングルス優勝オッズ②
※オッズは26日午前8時現在

ブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」が発表している全仏オープン優勝オッズによると、今大会の優勝最有力候補は1.909倍でラファエル・ナダルとなりました。赤土で無類の強さを見せるナダルに対するブックメーカーの絶大な評価が伺えます。

対抗馬となるのはもちろんジョコビッチでオッズは4.790倍となりました。2016年にはマドリード・オープンも制しており、赤土でもナダルに負けない強さを身に付けつつあるようです。

ピナクル ロゴオッズ9.690倍で3番手は2017年マドリード・オープン準優勝者ドミニク・ティエム。そして4番手には15.870倍で世界ランク1位のアンディ・マレーと2015年全仏王者スタン・ワウリンカが続きます。さらに、今年のBNLイタリア国際でマスターズ1000大会初制覇を果たしたアレクサンダー・ズベレフが6番手となる16.930倍と評価を上げています。

日本の錦織圭は7番手で、オッズは33.900倍となりました。ここのところ思うようにプレーできていない錦織。2014年、2015年にはクレーコートのバルセロナ・オープンで連覇しており、クレーとの相性はいいはずです。この全仏が錦織復活の契機となるでしょうか?

ナダルの全仏復権なるか?

ラファエル・ナダル

赤土の上でなら間違いなく史上最強のテニスプレーヤーだと言われるナダル。今大会でも当然のごとく優勝候補筆頭に挙げられています。今年マドリード・オープンを制したこともその高評価の根拠となるでしょう。

全仏の前哨戦と呼ばれるマドリード・オープンは全仏同様赤土のコートを使っています。5月上旬に行われることから、全仏前の調整にうってつけの大会です。この大会で、ナダルは準決勝でジョコビッチ、決勝でティエムにストレートで勝利し、その強さを見せつけました。過去ナダルがマドリード・オープンで優勝した年(2005,2010,2013,2014年)は全て全仏オープンでも優勝しており、縁起のいい大会だとも言えます。

2005年の初優勝以降、ナダルが2年連続で全仏優勝を逃したのは昨年が初めてのことでした。誰よりも長く座り続けてきた王座を奪還へ。ナダルの進撃を止める術はあるのでしょうか。

ジョコビッチは連覇に挑む

ノバク・ジョコビッチ

昨年ついに全仏で優勝を飾り、キャリア・グランドスラムを果たしたジョコビッチ。しかし、絶対王者ナダルは怪我で途中棄権のため不在でした。これでは、真の意味で全仏の頂点に立ったとは言えないでしょう。

2015年には全仏39連勝中だったナダルを準々決勝で破り、その連覇を5回で止めました。ところが決勝でワウリンカに敗れてしまい、優勝を逃してしまっています。

全仏における真の優勝。それはやはり絶対王者ナダルを破った上での優勝ではないでしょうか。再び世界一に返り咲くためにも、クレーコート最強の座をナダルから奪い取る活躍に期待したいところです。

錦織は怪我との戦いに打ち勝てるか

錦織圭

手首の怪我により、マドリード・オープン準々決勝ジョコビッチ戦を棄権した錦織。近頃は毎年怪我での棄権を繰り返してしまっています。それでも世界ランク10位以内を維持し続けているのはさすがの一言ですが、怪我がなければと悔やまれます。

マドリード・オープン棄権後に参加したBNLイタリア国際では、錦織は3回戦でマルティン・デル・ポトロ(世界ランク34位)に敗北しました。

更なる調整のため、錦織は急きょスイスで行われるジュネーブ・オープン(ATP250)への参加を決めました。本人の苦心が伺えます。ここで踏ん張れないと、いよいよトップ10陥落さえあり得る錦織。日本史上最高のプレーヤーはこのまま下り坂を進むしかないのでしょうか。それとも、この苦難を乗り越え、世界の頂点に這い上がるのでしょうか。この全仏オープンがさらなる飛躍への契機となることを願ってやみません。