V・プレミアリーグ2016/2017の頂点を決める戦い、V・ファイナルステージの開幕まであと少し。レギュラーシーズンとは違い、一つのミスが致命傷になりかねない緊迫した戦いが続きます。そんな真冬の寒さもかき消す灼熱のバトルを制し、王冠を手にするチームはどこになるでしょうか。
V・ファイナルステージ概要
レギュラーシーズンの上位6チームが年間チャンピオンの座を争うのがV・ファイナルステージです。V・ファイナルステージはファイナル6、ファイナル3、ファイナルの3つのステージに分かれています。ファイナル6は6チーム総当たりで行われ、首位のチームはファイナル進toyota出、2位と3位がファイナル3に進出します。ファイナル3では2試合が行われ、その勝者が決勝戦となるファイナルへと進出します。ファイナルでは2試合が行われ、その勝者が年間チャンピオンとなります。
試合日程
ファイナル6
女子:2月12日(日)~3月5日(日)
男子:2月18日(土)~3月5日(日)
ファイナル3
男女:3月11日(土)、12日(日)
ファイナル
女子:3月17日(金)~3月18日(土)
男子:3月18日(土)~3月19日(日)
開幕戦情報
女子
JTマーヴェラス(4位) 対 東レアローズ(6位)
NECレッドロケッツ(1位) 対 日立レヴァーレ(3位)
久光製薬スプリングス(2位) 対 トヨタ車体クインシーズ(5位)
ブックメーカー「Marathonbet」(マラソンベット)がファイナルステージファイナル6の開幕戦(12日)オッズを発表しましたので紹介します。
【V・ファイナルステージファイナル6開幕戦オッズ】
※オッズは11日午後6時現在(同時刻更新)
男子
豊田合成トレフェルサ(1位) 対 パナソニックパンサーズ(3位)
東レアローズ(2位) 対 堺ブレイザーズ(6位)
サントリーサンバーズ(4位) 対 ジェイテクトSTINGS(5位)
※順位はレギュラーシーズンの結果
【V・ファイナルステージファイナル6開幕戦オッズ】
※オッズは17日午後8時現在(同時刻更新)
レギュラーシーズン振り返り
女子
今年の女子のレギュラーシーズンはまさに歴史に残る大接戦となりました。NEC、久光製薬、日立の3チームが43ポイントで並んでシーズンを終えています。規定によりセット率の差で順位が付けられていますが、この3チームの実力はまさに拮抗しているといえるでしょう。昨シーズン4位のNECはシーズンの立ち上がりで苦戦したものの、若干20歳のエース古賀紗理那の奮戦で調子を取り戻し、見事首位の座を奪い取りました。
昨シーズン王者の久光製薬、および2位だった日立は今年もそれぞれ2位、3位と上位でシーズンを終え、その戦力の安定ぶりを示したと言えるでしょう。今シーズン限りの引退を表明している日本バレー界屈指のスター、木村沙織を擁する昨年レギュラーシーズン1位の東レアローズは、6位でファイナルステージ進出を決めています。
男子
女子に負けず劣らず、男子もし烈な優勝争いが繰り広げられました。最終戦が終了した時点で豊田合成と東レが15勝6敗の44ポイントでまったくのイーブン。規定により、セット率で上回った豊田合成がシーズン首位の座を勝ち取りました。3位となったパナソニックも首位とのポイント差はわずか2。最終2試合が行われるまでは首位だったものの、豊田合成との直接対決で敗北、最終戦でも敗れて1位の座を失っています。
これら3つのチームには大きな戦力差はなく、短期決戦ではどちらに転ぶかは全く予測がつきません。4位のサントリーも1位とのポイント差はわずか5であり、シーズンではリーグで唯一豊田合成に勝ち越しているなど、下剋上も十分起こしえるチームだといえるでしょう。
注目チーム
女子
NEC
NECの注目選手はエース古賀紗理那。木村沙織に代わる日本バレー界のスターとも目されている彼女は、昨年行われたリオデジャネイロ・オリンピックの代表落選の悔しさを力に変え、見事NECを首位に導きました。まだ若く、経験が少ないために、ポストシーズンで普段の実力を発揮できるかは未知数ですが、その分ハマった時の爆発力は大きいはずです。
久光製薬
久光製薬の強みは直接対決で上位陣のNEC、日立のどちらにも2勝1敗と勝ち越しているということ。短期決戦において、ライバルとの相性の良さは大きな武器となるでしょう。昨年末には全日本選手権で5連覇を達成しており、目の前の一戦に対する集中力の高さは十分証明済み。石井優希や長岡美悠ら代表クラスの活躍にも大いに期待したいところです。
日立
2013/04シーズンにV・プレミアリーグに昇格した日立は、昨シーズンチーム史上最高となる準優勝を遂げました。毎年順位を上げ続けているチームがいよいよ頂点に手を掛けつつあるのかもしれません。日本代表リベロで今季サーブレシーブ賞を受賞した佐藤あり紗や、経験豊富なベテラン栗原恵らの働きいかんでは、並みいるライバルたちを上回ることもできるはずです。
男子
豊田合成
昨シーズンV・プレミアリーグでの初優勝を遂げた豊田合成はV1リーグ時代の2000/01、2001/02シーズン以来となるリーグ連覇を狙います。注目は今季サーブレシーブ賞を受賞したキャプテンの古賀幸一郎と、得点王を受賞したイゴール・オムルチェン。攻守に存在感を発揮する二人のリーダーに率いられた王者の優勝への視界は良好です。
東レ
2008/ 09シーズン以来優勝から遠ざかっている東レ。昨年12月の全日本選手権では前回覇者の豊田合成を破って優勝を果たしており、シーズン2冠への意欲が高まっていることでしょう。キープレーヤーはミドルブロッカーの富松崇彰。今季2年連続8度目のブロック賞を受賞したほどのブロック力を短期決戦においても十分に発揮することができれば、久しぶりの戴冠は十分に射程範囲に収まるでしょう。
パナソニック
開幕以来首位に立ち続け、最終戦でまさかの3位転落となったパナソニックは、この雪辱を晴らすために血眼になってファイナルステージに挑んでくるはずです。V・プレミアリーグ開幕以来10年で優勝4回、準優勝2回の強豪がなりふり構わず挑んできたら、それを跳ね返すのは至難の業ではないでしょうか。日本代表で主将の清水邦広のリーダーシップにも注目したいところです。