火の鳥NIPPONの世界への挑戦の時が今年もやってきました。2019年FIVB女子バレーボールネーションズリーグは5月21日に幕を開け、7月7日の決勝戦まで熾烈な戦いが続きます。
ヨーロッパで人気の高い新興ブックメーカーで、日本語にも対応しているブックメーカー「NetBet」がオッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
発展型の世界大会、FIVBバレーボールネーションズリーグ
FIVB女子バレーボールネーションズリーグは2018年に第1回大会が開催された、新しい大会です。それまで別々に開催されていた男子のバレーボール・ワールドリーグと女子のバレーボール・ワールドグランプリが発展的に統合し、誕生しました。
参加国は昇格・降格のないコアチームが12か国、そして最下位チームがFIVBチャレンジャーカップ優勝チームと入れ替わることとなるチャレンジャーチームが4か国の計12か国。日本は男女ともにコアチームに所属しています。
参加16か国はまず5週間にわたる総当たり戦を行い、6チームが決勝ラウンドに進出。2019年のネーションズリーグ女子大会決勝ラウンドは中国で開催されます。
2018年大会を制したのは米国!日本は10位でフィニッシュ
第1回大会となった2018年大会を制したのはアメリカ合衆国。総当たり戦を13勝2敗の首位で突破すると、決勝ラウンドを無敗で突き進み、決勝戦のトルコ戦は最終5セットまでもつれ込む激戦の末に撃破し、初代チャンピオンの座を手に入れました。
3位には3位決定戦でブラジルを破った地元開催の中国。総当たり戦9位から地元枠で決勝ラウンドに進出し、決勝ラウンドで下克上に成功しています。日本は7勝8敗の10位に終わりました。
第4週の日本開催会場は東京に決定!ブラジル、タイ、セルビアが来日する
5月21日から23日にかけての第1週はポーランド、ブルガリア、ブラジル、セルビアで開催。5月28日から30日にかけての第2週はイタリア、トルコ、マカオ、オランダで開催します。
6月4日から6日にかけての第3週は香港、アメリカ、タイ、ベルギーで開催。6月11日から13日にかけての第4週はイタリア、ベルギー、日本、中国、そして6月18日から20日にかけての第5週はトルコ、中国、ロシア、韓国で開催されます。
第4週の日本開催は東京にある武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、日本、セルビア、タイ、ブラジルの4か国が参加します。
ブックメーカーオッズ
【FIVB女子バレーボールネーションズリーグ2019開幕戦オッズ】
※21日午前8時現在、同時刻更新。
ブックメーカー「NetBet」が開幕戦のオッズを発表し、日本はブルガリアと対戦し、日本勝利が1.20倍に対してブルガリア勝利が4.05倍と日本が有利との見られています。
また、前年女王のアメリカはベルギーと顔を合わせ、アメリカ勝利が1.16倍に対してベルギー勝利が4.55倍とアメリカ優勢の情勢です。アジアのトップを行く中国はブラジルとの一戦に挑み、中国勝利が3.25倍に対してブラジル勝利が1.29倍と、こちらは中国劣勢との見方となっています。
<関連記事>
・FIVB女子バレーボールネーションズリーグ2019:ブックメーカー優勝オッズで日本10番手51倍
ネーションズリーグ2連覇、その先の五輪へ。アメリカの進撃は止まらない
ネーションズリーグ2連覇を狙うアメリカ代表。バレーボールの母国でありながらもまだ女子はオリンピックで金メダルを獲得したことがなく、悲願に向けて勢いをつけていきたいところです。
アメリカの注目選手はミドルブロッカーの191cm、フォルケ・アキンラデウォ。2017年から日本の久光製薬スプリングスに所属し、チームの2連覇に貢献。2018-19年シーズンはリーグMVPのほか、ベスト6、スパイク賞、ブロック賞を獲得と圧倒的な成績を残しました。
アメリカ代表でも2008年からプレーし、ロンドンオリンピック銀メダル、2014年世界選手権金メダルなどに貢献するなど、日本の前に立ちはだかる巨大な壁となること間違いない選手。そんなアキンラデウォを含め190cm台を多くそろえる”超大国”アメリカは間違いなく優勝候補のトップクラスに挙げられるはずです。
名将のもと、地元の後押しを受けた中国が大会初制覇へ臨む
決勝ラウンド開催国の中国は2013年に代表監督に就任し、2016年のリオ・デ・ジャネイロオリンピックで3度目の金メダルに導いた名将・郎平のもとネーションズリーグ初優勝に挑みます。
現役時代にはその強烈なスパイクから”鉄のハンマー”との異名をとった郎平監督は1984年ロサンゼルスオリンピックでの中国初の金メダル獲得の際にはエースとして活躍。
選手・監督の両方で金メダルを母国にもたらした偉業によってレジェンドとしてあがめられ、現在は大物女優コン・リーが郎平監督役を演じる映画を作成中なほど。地元の期待を大きく背負った中国の、戦いぶりに注目が集まります。
最強ニッポン復活へ!若い力が日本の戦力を世界トップへ押し上げるか
地元開催となる東京オリンピックまで500日を切り、目標に掲げるメダル獲得に向けた重要な準備期間となる1年を迎える火の鳥NIPPON。4月21日から国内で第1合宿を行い、スイスで開催されるモントルーバレーマスターズを経て、ネーションズリーグに臨みます。
スイスの地ではイタリアやドイツ、中国といった強敵を打ち破って決勝進出。ポーランドに敗れたものの準優勝と結果を残しました。
各部門の最優秀選手にウイングスパイカーの鍋谷友理枝、リベロの小幡真子、セッターの関菜々巳らが選ばれるなど、大一番に向けて準備が整いつつあるとみていいでしょう。
特に関はこれが初代表。高卒1年目でVリーグの強豪東レアローズの主軸となった19歳の超新星が代表でも活躍を見せたということは2020年に向けて大きな収穫となったはずです。
まずはこのネーションズリーグで、日本が世界トップクラスの実力を備えていることを示す成績を残すことに期待したいところです。