【ピナクル】NCAAカレッジバスケットボールトーナメント“マーチ・マッドネス”:ブックメーカー発表の優勝オッズはビラノバ大を優勝候補筆頭に!

八村塁(ゴンザガ大)

全米を熱狂の渦に巻き込むアマチュアバスケットボールの最高峰、NCAAカレッジバスケットボールトーナメントの開催が近づいてきました。全米から選りすぐられた68の大学が集い、2018年の覇権を競います。

ピナクル ロゴ日本人選手の参戦もあって、日本でも俄然注目を増している戦いの優勝オッズをブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」が発表していますので、その数字を参考に大会の展望をご紹介していきます。

NBAさえ上回る人気を誇るアマチュアスポーツ

2017年NCAAトーナメント決勝戦

NCAAはNational Collegiate Athletic Associationの略称で、「全米大学体育協会」を意味しています。アマチュアスポーツでありながらもNCAAは年間約1000億円の収益があるとされており、その中でもバスケットボールは中軸スポーツの一つです。

NCAAカレッジトーナメントには全米に広がる各カンファレンスの優勝校31校に加え、NCAAが任命する選定委員会によって選ばれる成績優秀校37校の、合わせて68校が進出。7回戦制のトーナメントで全米最強の大学を決めることとなります。この戦いはマーチ・マッドネスとも呼ばれ、全米を熱狂させることでも知られています。

トーナメント期間中の平均観客数は20000人以上。NBAは18000人弱なので、限定された期間のみとはいえ世界最強リーグさえも上回る集客力です。まさに世界トップクラスのアマチュアスポーツであるといえるでしょう。

2017年はノースカロライナ大がゴンザガ大を破って王座を獲得

ノースカロライナ大(優勝セレモニー)

2017年のマーチ・マッドネスを彩ったのはなんといってもゴンザガ大。強豪と呼ばれつつも、NCAAトーナメントでは過去にベスト8までしか進出したことがなかったゴンザガ大が快進撃を続け、ついに決勝に到達したのです。

2017年NCAAトーナメントの決勝はアリゾナ州で行われ、観客数はなんと7万5000人。一番安い席でも150ドル(約1万7000円)、コート傍の席となると500ドル(約5万5000円)もしますが、それでもチケットは完売となりました。テレビ放映権も莫大なもので、NCAAが2010年にテレビ局と結んだ契約は14年総額で110億ドル(約1兆2200億円)。とてつもない巨大産業であることが分かります。

そんなビッグマッチへの進出を決めるという歴代最高の成績を出したゴンザガ大の中で、日本でもっとも注目を集めたのは1年生の八村塁。日本の高校バスケで圧倒的な成績を残したのちゴンザガ大へ進学し、1年目から試合に出場。日本人として初めてNCAAトーナメントに出場した選手となりました。

ノースカロライナ大とゴンザガ大の組み合わせとなった決勝戦では残念ながら八村の出番はなく、試合もノースカロライナ大71-65で制し、歴代単独3位となる2009年以来6回目の優勝を決めています。

【NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2018組み合わせ(ブラケット)】
NCAAカレッジバスケットボールトーナメント組み合わせ1

NCAAカレッジバスケットボールトーナメント組み合わせ2

※「ESPN」より抜粋

優勝オッズ

【NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2018優勝オッズ】
NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2018優勝オッズ1

NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2018優勝オッズ2

NCAAカレッジバスケットボールトーナメント2018優勝オッズ3※オッズは12日午後2時現在
ピナクル 登録方法

ブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」がトーナメント組み合わせ確定後に発表した優勝オッズによると、優勝候補の最有力にビラノバ大で6.310倍のオッズがついています。2番手には僅差でバージニア大で6.750倍、3番手にはデューク大で8.020倍と続いています。八村所属のゴンザガ大は16.28倍のオッズとなっています。

ゴンザガ大と八村はともに史上初に挑む

ゴンザガ大

2017年は史上初めてNCAAトーナメントの決勝に進出したゴンザガ大。トーナメント自体には1999年から連続で出場しており、強豪校の地位を確立しています。2018年はかつてなしえなかった全米王者となるため、例年以上の勢いで臨んでくることでしょう。

2年目となる八村は身長205㎝、体重102㎏と、NBAプレーヤーにも引けを取らない体格を持っています。高校時代にすでに日本代表デビューも飾っており、国際大会で低迷を続けている日本バスケットボール界の未来を担う超逸材としても期待される選手です。

今シーズンはここまで34試合に出場(3月10日現在)。昨年は4.6分だった平均出場時間を今年は20.2分まで伸ばし、チームの大きな戦力として活躍しています。八村はゴンザガ大を史上初の全米王者に導き、自身も日本人として最初の全米王者の一員となることができるでしょうか。

バージニア大は圧倒的守備力で初戴冠を目指す

バージニア大

大手通信社AP通信による「APトップ25投票」と全国紙USAトゥデイの発表する「USAトゥデイコーチ投票」は、ともに現時点でのトップ校をバージニア大としました。その特筆すべき特長はなんといってもその守備力。現役時代にはポイントガードとしてNBAで活躍したトニー・ベネットコーチのもと築き上げたその防衛ラインで対戦相手をすりつぶす戦い方は多くのファンから「見ていてつまらない」との声さえ上がってしまうほど。それほどまでに相手の攻撃をノーチャンスに抑え込んでいるともいえるでしょう。

昨年は2回戦で敗れたバージニア大。過去最高はファイナルフォー進出(1981年、1984年)と、まだ優勝の経験はありません。勝利にこだわった戦い方で、バージニア大は見事初優勝を成し遂げることができるでしょうか。

ビラノバ大王座奪還の鍵はNBA注目のポイントガード

ジャレン・ブランソン(ビラノバ大)

2016年にNCAAトーナメントを勝ち抜け、全米王者となったビラノバ大。昨シーズンはベスト32でウィスコンシン大に敗れ、2連覇を逃しました。王座奪回を狙う今シーズン、チームの鍵となるのはポイントガードのジャレン・ブランソンでしょう。2016年の優勝次には1年生ながらも主力選手としてチームを支え、2018年にはNCAA全米選抜に名を連ねたほか、スポーティングニュース社の選出する年間最優秀選手賞を受賞するなど、NCAA屈指のトッププレーヤーとして知られています。

その実力は、ステフィン・カリーやケビン・デュラントといった当代最高クラスの選手らを有する昨年度NBAチャンピオン、ゴールデンステート・ウォリアーズもドラフトでの獲得を狙っているとされるほど。世界最強チーム加入の手みやげとして、NCAAチャンピオンの座をつかみたいところです。