マーチマッドネス到来！
全米のバスケットボール大学No.1を決めるNCAAトーナメントが18日（現地時間）から始まります。NCAAとは日本的に言うならば「全米体育協会」で、アメリカ国内の大学スポーツを統括する組織の事です。アメリカではこの3月、4月に大学バスケットボールに国民が熱狂するために「マーチマッドネス」と呼んでアメリカスポーツの風物詩となっています。
アメリカの大学スポーツの中ではアメリカンフットボールとともに凄まじい人気を誇るバスケットボールですが、日本では「NCAAトーナメントって何？」と首をかしげる人が多いと思いますので、簡単にアメリカの大学バスケットボールについて説明したいと思います。
全米No.1を決めるNCAAトーナメントに先立って、11月から12月にプレカンファレンスゲームを各チームが戦います。その後、12月から翌年2月にかけて所属するカンファレンス（リーグ）内でホーム＆アウェイ形式で戦っていきます。そして3月中旬までにカンファレンストーナメントを行い、全米各地にあるカンファレンスの優勝チームを決定します。
NCAAトーナメントは、各地のカンファレンス優勝チームとAPランキングなどの全米のランキングや成績に基づいてNCAAの委員会から推薦されるチーム合わせて68チームが出場権を得ます。この68チームが4つの地区（サウス地区、ウエスト地区、イースト地区、ミッドウエスト地区）に分かれてトーナメント形式で戦います。
【APランキング】
※Yahoo Sportsより抜粋。ランキングは3月10日発表のもの
61番目から68番目に出場が決まった8チームは1回戦をまずは戦い（ファーストフォー）、それ以外のチームは地区ごとに第1シードから第16シードに選ばれ、そのシード順に応じて決められた組み合わせで、ファーストフォー勝者を含めて2回戦から戦います。そして各地区5回戦が地区優勝決定戦となり、そこで勝つと4月から始まる「ファイナルフォー」（準決勝と決勝）へと進むことが出来ます。
ざっと説明するとこのような感じで大学バスケットボールのシーズンは進みます。そして現地時間の16日に2014年のNCAAトーナメントの組み合わせが決定しましたので、お知らせします。
【NCAAトーナメント組み合わせ】
※NCAA公式ホームページより抜粋。試合日時は現地東部時間
各大学名の横にある数字がシード番号です。各地区1から16までがひしめき合っていると思います。厳しいカンファレンスでの戦いを潜り抜けてきた68チームが出そろっています。中でも最も注目で最も全米No.1に近いとされているのが「第1シード」の4チームです。
今シーズンは、サウス地区はフロリダ大、ウエスト地区はアリゾナ大、イースト地区はヴァージニア大、ミッドウエスト地区はウィチタ州立大が第1シード権を獲得しました。現時点での優勝最有力候補と言えるでしょう。
各地区の展望を紹介した映像をここでご紹介します。英語ですが雰囲気やどのようなチームがいるのかを視覚的に知るだけでも、自分の予想にもいい方向に働くのではないかと思います。
☆サウス地区展望（映像は英語です）
※NCAA公式ホームページより
第1シードのフロリダ大は、16日に行われたSECトーナメントファイナルで、今シーズン最初に黒星を喫したケンタッキー大を61―60の僅差で破って、APランキング1位および第1シードを獲得しました。高いDF力が売りのフロリダ大は今季32勝2敗で、06年、07年に続く3度目の全米王者の座を狙います。センターのパトリック・ヤングは「接戦を戦うベストの試合とは思えない」とケンタッキー戦を振り返り、ミスが多かったフリースローの精度を上げることが接戦を勝ち抜くための一つの課題であると考えられます。
☆ウエスト地区展望
※NCAA公式ホームページより
第1シードのアリゾナ大ですが、Pac-10トーナメントファイナルでライバルのUCLAに71―75で敗れました。シーズン通算成績は30勝4敗で、第1シードの中で唯一最終戦に敗れてのNCAAトーナメント出場となります。UCLAの攻撃力の前に屈する形で敗れたアリゾナ大が、本戦でどこまで立て直してくるかに注目したいところです。
☆イースト地区展望
※NCAA公式ホームページより
ACCトーナメントファイナルで過去20度のカンファレンス制覇とNCAAトーナメント4度の優勝を誇るデューク大を72－63で破って、第1シードの座を獲得したのがヴァージニア大です。ヴァージニア大は1976年以来のカンファレンス優勝を飾って、初のNCAAトーナメント優勝を狙います。ACCトーナメントでMVPを獲得したジョー・ハリスが全国の舞台でどれだけのパフォーマンスを見せるかが、ヴァージニア大の躍進につながってきそうな気がします。
☆ミッドウエスト地区展望
※NCAA公式ホームページより
最も競合がひしめいているミッドウエスト地区は、シーズン34連勝無敗でミズーリバレーカンファレンスを制したウィチタ州立大です。初の第1シードを獲得とともに、初のNCAAチャンピオンを狙います。しかし、ミッドウエスト地区は取り分け勝ち上がるのが難しい地区ではないかと思います。それは、昨年の覇者であるルイビル大、そのルイビル大とファイナルを戦ったミシガン大もいることからも容易に想像がつきます。混戦必至のミッドウエスト地区でウィチタ州立大が連勝記録をどこまで伸ばせるかに注目しましょう。
さあ、NCAAトーナメントの顔ぶれはそろいました。あとは今シーズンの全米No.1はどこなのか？というあなたの予想を的中させるだけです！
ということで、ブックメーカーの優勝予想オッズを下記にご紹介します。日本語対応のブックメーカー「William Hill（ウィリアムヒル）」の発表です。その前にまずは自分自身で予想した上で、ブックメーカーの予想と比べてみる「マーチマッドネス」的な楽しみ方をしようではありませんか！
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【NCAAトーナメント優勝オッズ】
※オッズは１８日午前１０時現在
