いよいよ今年最後のメジャー大会、全米プロゴルフ選手権が始まります。記念すべき第100回大会は8月9日(木)にスタートし、12日(日)に決着の時を迎えます。
大きな節目となる今大会を制し、新たな100年の始まりにその名を刻むのはどの選手となるのでしょうか。ブックメーカー「888sport」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権
マスターズ、全英オープン、全米オープンに並ぶ4大メジャーの一つである全米プロゴルフ選手権。4大メジャーの中ではシーズン最後に行われる大会です。これまでは8月開催でしたが来年からは5月開催となることが決まっており、今年度は一つの大きな節目の大会となるでしょう。
創設されたのは1916年。戦争による中止を何度か経験しており、2018年で100回目の開催となりました。
開催コースはミズーリ州タウン・アンド・カントリーに位置するベルリーブ・カントリークラブ。ジンバブエのニック・プライスが優勝した1992年大会以来2度目の開催となります。
ベルリーブは2013年に井戸木鴻樹が全米シニアプロゴルフ選手権を制し、日本人男子初となるメジャー制覇を達成したコースでもあり、日本人にとってはとても縁起のいい場所だといえるでしょう。
トーマスがメジャー初制覇!松山はミスに泣く
ノースカロライナ州のクエイルホロークラブで開催された2017年度大会を制したのはジャスティン・トーマス。バックナインに入っても5人の選手が優勝を争うという稀に見る混戦を見事勝ち抜き、初のメジャー制覇を達成しています。
トーマスは最終日首位と2打差で発進すると10番ホールで松山英樹、ケビン・キスナー、クリス・ストラウドと並ぶ首位に浮上。そして13番ホールでチップインバーディを決め、一気に2打差の単独首位に。そのまま逃げ切りに成功しました。
松山英樹はバックナインに入った時点で単独首位に立っていましたが、11番ホールから痛恨の3連続ボギー。最終日を5バーディ、6ボギーの72と大きく後退し、首位と3打差の通算5アンダーに終わりました。あと少しのところまで迫ったメジャー初制覇を逃しています。
その他の日本人選手は小平智が48位、谷原秀人が67位となりました。
今年は日本人選手6人が参戦
今年の全米プロゴルフ選手権の出場権を得た日本人選手は6人。
アメリカツアーのメンバーである世界ランキング16位の松山英樹と同37位の小平智の2人に加え、特別招待枠で同76位の宮里優作、同92位の池田勇太、同104位の今平周吾、同109位の時松隆光の4人がメジャー大会の出場を決めています。
トップはジョンソン、タイガーの11年ぶり制覇にも期待がかかる
※オッズは6日午前10時現在
<888sport 登録方法>
ブックメーカー「888sport」の挙げる2018年全米プロゴルフ選手権優勝候補筆頭はダスティン・ジョンソン。オッズは10.00倍となりました。
オッズ13.00倍の2番手にはローリー・マキロイと、昨年のチャンピオンで前週のWGCブリヂストン招待を制したジャスティン・トーマスの2選手が挙げられています。
3番手はジョーダン・スピースと復活を果たしたタイガー・ウッズで17.00倍、4番手はリッキー・ファウラーで19.00倍となりました。
日本勢では松山英樹に14番手タイの34.00倍、池田勇太に84番手タイの251.00倍、小平智に93番手タイの351.00倍のオッズが付けられています。
完全復活まであと少し!マキロイ、4年ぶりのメジャー制覇なるか
マキロイは先月の全英オープンでは最終日の14番ホールで12メートルのロングパットを決め、イーグルとするなど猛烈な追い上げを見せたものの2打差の2位タイに終わり、惜しくもメジャー制覇を逃しました。
それでも、2位という成績は2014年に全米プロゴルフ選手権と全英オープンの2冠を達成した時以降ではメジャー最高位の成績。全盛期の勢いを取り戻しつつあります。
2012年と2014年に2度制している相性のいい全米プロゴルフ選手権で、マキロイは再びメジャー制覇の偉業を達成することができるでしょうか。
42歳のタイガー、新たな偉業達成への一歩を踏み出せるか
7月の全英オープンで通算5アンダーの6位タイに入賞したタイガー・ウッズ。メジャーで1ケタ台の順位となるのは2013年の全英オープンで6位となって以来のこと。1199位まで落ちていた世界ランキングも50位まで浮上し、まさに復活を印象付ける大会となりました。
タイガーにとって全米プロゴルフ選手権は、1958年にストローク制となって以降ジャック・ニクラスと並んで歴代最多となる、4度の王座に輝いている相性のいい大会です。
タイガーの復活の舞台として、まさに最適な大会といえるでしょう。ジャック・ニクラスの持つメジャー18勝という記録まであと4勝に迫ったまま10年足踏みをしたタイガーが、再び偉業への一歩を踏み出す時が来たのかもしれません。
苦境の松山、全米プロを浮上のきっかけとしたい
全米プロゴルフ選手権の予選ラウンドを世界ランキング9位のリッキー・ファウラーと、同32位のイアン・ポールターと同組となった松山。今年マスターズ2位のファウラーと英国きってのベテランであるポールターという実力者2人とのラウンドは決して簡単なものではないでしょう。
松山は8月1日(日本時間)に開催されたブリヂストン招待の公式会見で、「これだけ悪いのははじめて」とこぼすほど、厳しい状態にあります。今年の全英オープンでも予選落ちの憂き目にも遭いました。
とはいえ、全米プロゴルフ選手権は過去2年を4位タイ、5位タイと好成績を連続で残すことができた大会です。なんとか再浮上のきっかけとしたいところです。