ラグビーワールドカップが大成功に終わり、さらに2020年のオリンピックを来年に控えてスポーツの盛り上がりを見せている日本に、また一つ世界中の注目が集まる世界選手権開催の日が近づこうとしています。
2019年の世界女子ハンドボール選手権は大会史上初の日本開催となる熊本大会となりました。1997年に男子大会が熊本で開催されて以来22年ぶりの日本での世界ハンドボール選手権でもあります。
今回大会の日程は2019年11月30日(土)に開幕し、 12月15日(日)に決着の時を迎える予定となりました。
日本語にも対応している人気ブックメーカー「10Bet」が優勝オッズを発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
世界ハンドボール選手権は2年に1度の世界最強決定戦
世界女子ハンドボール選手権は2年に1回、国際ハンドボール連盟(IHF)によって開催される世界一決定戦です。女子大会の第1回は1957年。旧ユーゴスラビアで開催されました。
過去の最多優勝はロシアの4回。日本はまだメダル獲得経験がなく、自国開催となる今大会に大きな期待がかかっています。
2019年大会は熊本での1都市開催。優勝チームには2020年東京オリンピックおよび次回の世界選手権出場権が与えられます。
大会参加国は24か国。6か国ごとに4つのグループに分かれ、上位3か国がメインラウンドに進出。メインラウンドでは2グループに分かれ、上位2チームが準決勝に進出し、トーナメントで優勝を目指す形となりました。
世界ランキング13位の日本は同2位のロシア、29位のスウェーデン、20位の中国、29位のアルゼンチン、42位のコンゴ民主共和国と同じグループDとなっています。
2017年大会はフランスが2度目の戴冠!日本は惜しくもラウンド16敗退
ドイツで開催された2017年の第23回大会を制したのはフランス。2003年のクロアチア大会以来となる2度目の世界一に輝きました。
フランスはグループリーグこそ2位での通過となりましたが、決勝ラウンドではハンガリー、モンテネグロ、スウェーデンを次々と撃破。決勝でも2008年、2012年とオリンピックで金メダルを連続で獲得し、世界選手権でも前回2011年を制していた王者ノルウェーを下し、見事王座を得ています。
日本はグループリーグを3位で通過。しかし決勝トーナメントではラウンド16でオランダに僅差で敗れ、初の決勝トーナメント1回戦突破を逃しています。
優勝オッズ
【世界女子ハンドボール選手権2019優勝オッズ】
※オッズは25日午前10時現在
<10Bet 登録方法>
ブックメーカー「10Bet」が発表した世界女子ハンドボール選手権2019の優勝オッズによると、優勝最有力はノルウェーで2.75倍のオッズとなっています。2番手にはフランスで3.50倍、3番手にはロシアで4.00倍とここまでが一桁オッズで続いています。
地国開催の日本は251.00倍のオッズがついており、まずは決勝トーナメント進出を果たして大会を大いに盛り上げて、さらには大金星を挙げて欲しいと思います。
最強ノルウェー、日本でさらなる栄光をその歴史に加えるか
オリンピックでは2008年、2012年と2連覇を果たしてデンマーク(3回)に次ぐ歴代2位、世界選手権でも金メダルはロシア(4回)に次ぐ3回、メダル獲得回数ではハンガリーと並ぶ9回、そして世界最強地域であるヨーロッパ王者を決める欧州選手権では13大会中7大会で金メダルと、実績でいえば文句なしで世界最高といえるレベルを持つノルウェー。今大会も間違いなく優勝を争うこととなるはずです。
ノルウェーで注目したいのはスティーヌ・ブレアドル・オフテドル。2014年からキャプテンを務める選手です。2017年の世界選手権でMVP、2015年の世界選手権と2018年の欧州選手権でオールスターチームに選出された実績も持っています。今大会、日本でその栄光のキャリアにさらなる名誉を加えることになる可能性は非常に高いでしょう。
リオ五輪金メダルの優勝候補ロシアが日本の前に立ちはだかる
日本と同組となったロシアは2005年大会からの3連覇を含めて過去に4回の世界選手権王者に輝いており、歴代最多優勝を記録しています。オリンピックでも2016年に金メダルを獲得しており、ノルウェーに並ぶ世界最強候補の一角とみて間違いないでしょう。
注目したいのはライトウイングのアンナ・ビャヒレヴァ。準優勝となった2018年の欧州選手権でMVPに輝いた24歳です。2016年のリオ五輪でも主力として活躍しており、若くして国際経験も十分。日本にとって大きな壁となりそうです。
おりひめジャパン、自国開催の後押しで史上初の世界一を目指す
2016年のリオ・デ・ジャネイロ五輪には出場することができなかったおりひめジャパン。自国開催となる来年の東京オリンピックに向けて、世界で戦うことができる実力を示したいところです。
2016年から指揮を執るウルリック・キルケリー監督のもと、2017年の世界選手権ではグループリーグでロンドン五輪銀メダルのモンテネグロに勝利し、決勝トーナメントでも大会3位となるオランダを相手に延長戦にまでもつれ込む大接戦を演じ、世界に成長を見せつけました。
そこからさらに2年が経過し、さらに強くなったおりひめジャパン。今年3月からはヨーロッパ遠征を5度も行い、ノルウェー、デンマーク、ルーマニア、ハンガリーら強豪国との対戦経験を積みました。
初の自国開催となる今回の世界選手権はオリンピックよりも参加国が多く、レベルの高いヨーロッパの国々が多く参加することから、オリンピックをも凌ぐ真の世界最強決定戦と呼べるものです。地元の後押しを受けて、おりひめジャパンは世界一まで飛躍することができるでしょうか。