来たる10月30日にエティハド・アリーナにてUFC 267が開催される。今回のUFC267はタイトルマッチや暫定王座決定戦などとメインカードは豪華盛り沢山の様子です。メインカードの中でも1番は王者ヤン・ブラホビッチとグローバー・テイシェイラとのタイトルマッチであります。しかし、今回はバンタム級の暫定王者決定戦で当初全王者で同級1位のピョートル・ヤンと現王者アルジャメイン・スターリングとのダイレクトマッチが予定されていました。スターリングの4月に手術を行った首の状態が、まだ試合できるレベルになっておらずスターリングが欠場することとなり、今回の暫定王座戦の措置がなされました。
気になるUFC267の対戦カードは以下の通りです。
【メインカード】
ライトヘビー級タイトルマッチ
ヤン・ブラホビッチ 対 グローバー・テイシェイラ
バンタム級暫定王座決定戦
ピョートル・ヤン 対 コーリー・サンドヘイゲン
ライト級マッチ
イスラム・マカチェフ 対 ダン・フッカー
ヘビー級マッチ
アレクサンドル・ボルコフ 対 マルチン・ティブラ
ウェルター級マッチ
リー・ジンリャン 対 ハムザト・チマエフ
ライトヘビー級マッチ
マゴメド・アンカラエフ 対 ヴォルカン・オーズデミア
【プレリム】
女子ストロー級マッチ
アマンダ・ヒバス 対 ビルナ・ジャンジロバ
フェザー級マッチ
リカルド・ラモス 対 ズバイラ・ツフゴフ
ミドル級マッチ
アルベルト・デュラエフ 対 ロマン・コプィロフ
ライトヘビー級マッチ
シャミル・ガムザトフ 対 ミハル・オレクシェイチュク
フェザー級マッチ
マクワン・アミルカーニ 対 リローン・マーフィー
ミドル級マッチ
フー・ヤオゾン 対 アンドレ・ペトロスキー
ライト級マッチ
マゴメド・ムスタファエフ 対 ダミル・イスマグロフ
フライ級マッチ
タギル・ウランベコフ 対 アラン・ナシメント
UFC267のイベント展望は「ピナクル」をご覧いただきながら詳細のご紹介をさせていただきます。
前戦での怪我を経てのプライドをかけた再戦のマクレガー
今回メインカードであるヤン・ブラホヴィッチ現UFC世界ライトヘビー級王者でポーランドの格闘家であり、タイトルはアマチュアムエタイの世界王者と2008年韓国王者、KSWライトヘビー級のタイトルの持ち主であり、王者であることはもちろん格闘家としてのキャリアはかなりのものです。打撃もグラップリングも両方得意とするハイブリッドなファイターとも言えます。王者が勝つ可能性としては1.338倍で王者ブラホヴィッチが勝つとするのがかなり有利とされています。
対するテイシェイラは修斗、柔術出身のファイターです。UFC世界ライトヘビー級ランキング1位は一位で強烈な打撃とボクシングテクニックの持ち主でまたそれだけでなくテイシェイラ自身も打撃だけではなく寝技も得意とするオールラウンダーですので、両選手ファイトスタイルが似ていると考えられます。挑戦者であるテイシェイラはランキングだけでなく、王者としても称号を何としてでも欲しいところでしょう。オッズとしては3.400倍で悪くないオッズではありませんが、テイシェイラが不利な状態です。
バンタム級暫定王座戦で前王者ヤンがサンドヘイゲンと激突!
もう一つのメインカード前王者で同級1位のピョートル・ヤンと同級3位のコーリー・サンドヘイゲンの戦いですが、こちらも本来対戦予定からの急遽変更ということもあり話題性抜群です。ヤンは今年の3月に、UFC 259のUFC世界バンタム級タイトルマッチでバンタム級ランキング1位の挑戦者アルジャメイン・スターリングと対戦しました。優勢に試合を進める中、4Rにヤンが膝をついた状態のスターリングの頭部に膝蹴りを放ちスターリングがダメージから回復できず故意に放った反則技と判断されたため、ヤンの失格負けとなり王座から陥落しまいた。そんな「いわくつき」からの再戦であったため注目されてはいましたが急遽変更の措置ではあります。
しかし対するコーリー・サンドヘイゲンはUFC世界バンタム級ランキング3位であり、幼少期はバスケットボールを経験し、後に格闘技に興味を持つようになりそこからの格闘技街道でキックボクシングでWKA世界王座を獲得後、完全に総合格闘技に転向したと言います。
サンドヘイゲンは格闘技という激しいスポーツでありながらも甘いマスクの持ち主であるものの昨年10月に同級1位のマルロン・モラエスに、続く今年2月に元ライト級王者のフランキー・エドガーに、2試合連続KO勝利を飾りました。今年の7月には元王者のタイラー・ジェフリー・ディラショーの復帰戦の相手を努め、僅差のスプリット判定で敗れはしたもののチャンピオンベルトを巻くのには十分ふさわしい人物でもあります。サンドヘイゲン3.100倍、ヤンには1.395倍と今のところ圧倒的にヤンが優勢となっています。あの反則負けから悪者扱いをされてきたヤンは汚名返上となる綺麗な勝利を見せることができるのでしょうか。