第94回選抜高校野球大会は18日に開幕し、休養日2日も含めて13日間の日程で、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われます。組み合わせ抽選会が4日、今年もオンライン形式で行い、出場32校の対戦相手が決まりました。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、昨年に続いて、各校の主将らが自校などからリモートで参加してくじを引く形を取りました。出場校の主将が抽選会場に集まり、ピリピリとした緊張感の中で行われる抽選会はいつ再開されるのだろうと恋しい思いもありますが来年こそは通常通りの抽選会が行われると願いたいと思います。
開会式の選手宣誓は、大会初日に登場する6校による抽選で、倉敷工の福島貫太主将に決まりました。各ゾーンの見どころとともにオッズをご覧いただきながらご紹介に移りたいと思います。大会展望を「BET CHANNEL」を引用いたします。
優勝旗を手に取るのは常連の桐蔭か?
今更ではあるが夏大会は地方大会の優勝校が機械的に出場しているが、春大会については選考委員会によって出場校が決められます。
基準としては、
・大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
・日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
・校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
・技能についてはその年度の新チーム結成後よりアウトオブシーズンに入るまでの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
・本大会はあくまで予選をもたないことを特色とする。
といった厳しい選考委員会の目利きによって選抜されます。
まずオッズでは1番優勢な大阪桐蔭がいるゾーンには昨秋の地区優勝3校に、公立勢が5校入るゾーンとなり優勝に期待される桐蔭であっても最後まで油断できません。オッズは3.20倍となりダントツ1位です。桐蔭には2年生左腕・前田悠伍がいます。滋賀の湖北ボーイズから大阪の常勝軍団にやってきた前田は西谷監督からの厚い信頼を受け、大阪桐蔭歴代ナンバーワン投手と言っても過言ではないでしょう。同じゾーンには東北王者の花巻東もいます。高校通算50本塁打の佐々木麟太郎の率いる強打者に厚い学校の一つです。オッズでは28.77倍。しかし何が起こるか分からないのが高校野球です。
また、次に注目したいゾーンは昨秋の地区優勝校4校がそろう激戦ゾーンです。北海道王者のクラーク国際と九州王者の九州国際大付の対戦は、昨秋の神宮大会1回戦の再現です。この再戦ともいえる試合も見ものです。広陵と敦賀気比も注目カードであります。
次には京都国際のいるゾーンです。好投手を擁する実力校がひしめくゾーンではありますが、その中でもやはり京都国際が昨夏の甲子園4強メンバーの牽引するチームとあって頭一個分抜けているように感じるのは否めません。京都国際のオッズは2番目に支持が高く9.23倍です。1番の桐蔭から少し差をつけられてはいますが好戦を期待したい。
【選抜高校野球大会優勝オッズ】
※オッズは14日午後12時現在
大混戦ゾーン、天理優勢?
春夏の甲子園優勝・準優勝経験がある5校が入っていて、ここのゾーンは大混戦。高知には山下、高橋、川竹のローテーションが確立し、四国大会を制覇しています。東洋大姫路も森で近畿の競合にうまく食い込みました。注目の星稜―天理も接戦必至の絶妙な実力校同士の対決。星稜のマーガードの見応えも非常に期待大であります。戸井、内藤を軸とする天理の強力打線は申し分なくオッズであっても14.26倍と上位に君臨しています。
球児たちの熱い戦いが18日に始まります。