5月14日に国技館で初日を迎える大相撲夏場所は、3場所連続1横綱1大関という異例の番付となりました。昨年、御嶽海と正代が相次いで大関から陥落し、大関は貴景勝ただ1人となりました。そんな貴景勝も今場所をかど番で迎える危機的状況です。そして、唯一の横綱である照ノ富士は連続休場中でしたが、夏場所からは出場を予定しています。関脇霧馬山の大関昇進が急かれますが、歴史上最も異例の番付はどう変動していくのでしょうか?
大相撲夏場所の展望は「ベットチャンネル」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
いよいよ横綱照ノ富士が復帰!横綱の責務を果たせるか?
古くから大相撲における「横綱」「大関」は強さの象徴でした。それが1月の初場所から1横綱1大関という異例の番付で始まり、3場所連続解消されないまま夏場所を迎えました。混沌とした優勝争いが続く大相撲ですが、ベットチャンネルの夏場所優勝予想オッズでは横綱照ノ富士が6.12倍と1番人気です。夏場所への出場を明言していますが、ここで横綱の強さを見せることができるのでしょうか?
左膝の負傷で春場所を途中休場した大関貴景勝は夏場所をかど番で迎えることとなりました。それでも予想オッズは7.53倍と2番人気です。横綱の不在が続く中、唯一人の大関として奮闘し春場所では横綱昇進を目指していましたが、怪我に途中休場により一転、機運が急降下しました。そんな現状を打開する意味もあってか、しこ名の下の名前を「光信」から本名の「貴信」に改名しました。これが一筋の光明となり、かど番脱出は叶うでしょうか?
混戦する時期大関争いで頭ひとつ抜けているのが霧馬山で予想オッズは8.24倍です。先日、都内の時津風部屋で行われた4関脇による出稽古でも、この日最多の20番を取って15勝5敗、途中9連勝と力量の差を見せつけました。大関獲りに挑む夏場所への気合は充分、新たな看板力士となるべく邁進します。
【大相撲夏場所2023優勝予想オッズ】
※オッズは12日午前10時現在
4関脇による大関昇進争いは?
『霧馬山の大関獲り』が注目されていますが、予想オッズ5番人気9.79倍の関脇豊昇龍にも昇進の可能性があります。大関昇進の目安となるのが「三役として直前3場所が33勝」というもので、春場所に三役で2桁勝利を挙げたのは霧馬山だけではありません。豊昇龍10勝、大栄翔12勝、若元春11勝、そのうち豊昇龍は三役2場所で18勝、若元春が同20勝しており、可能性としては大関昇進があり得ます。勿論、霧馬山が大関に最も近いことには違いありませんが、4名の関脇の今場所の躍進にも注目が集まります。
4場所ぶりに関脇に復帰した大栄翔の予想オッズは8.99倍です。春場所では12勝3敗と好成績を残す一方で、千秋楽は霧馬山に本割、決定戦とも連敗を喫し優勝を逃しました。先述の通り、夏場所の成績次第では一気に大関昇進という可能性もあるだけに大栄翔自身、大関獲りに意欲を示しています。
新関脇に昇進した若元春は予想オッズ11.24倍です。若元春は若隆景の兄で、この度史上4組目の兄弟関脇が誕生しました。初土俵から昨年初場所の新入幕まで10年を費やしましたが、その後の負け越しは1場所のみに留まっています。春場所では小結で11勝を挙げた急成長株に注目が集まります。
混戦極める大相撲夏場所で昇進を掴み取り、番付を動かすのは果たしてどの力士でしょうか?