全米大人気のNCAA(全米大学体育協会)のアメリカンフットボールのカレッジシーズンがいよいよ8月28日にスタートします。アメリカではフットボール、バスケットボール、野球とカレッジスポーツが大人気です。その中でもフットボールは1番人気といっても過言ではありません。
しかしながら日本ではプロのNFLに比べ、今一つ認知度の薄いカレッジフットボールだが、米国における存在感は極めて大きいものであります。テレビの視聴率だけでなく観客動員数やグッズ類の売り上げなどがビッグマネーを動かし、NFLに勝るとも劣らぬ多大なマーケットとなっているのは過言ではありません。実質的に米国で2番目に人気のあるスポーツリーグという人も耳にするほどです。
フットボールのプロと大学のリーグは互いに、試合のある日をぶつかり合いませんし土曜日はカレッジ、日曜日はNFLをテレビで見るのが、スポーツ好きのアメリカ人の秋から冬にかけての生活のリズムとなっているほどです。そんな大人気スポーツであるカレッジフットボールの今年の優勝はどの大学になるでしょうか。NFLへの登竜門でもありますのでどのプレイヤーも力が入る戦い。
NCAAカレッジフットボールの展望を「ピナクル」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
今年も前年王者アラバマ大が最有力!
昨年はパンデミックの影響でシーズンの方式が少し変わったりとどのスポーツ界においても同じではありますが今年は例年通りも開催となりそうです。昨シーズンの優勝はアラバマ大学がオハイオ州立大学に完勝して3年ぶり全米王者となりました。アラバマ大は王者3回で優勝最多校であり、大変強豪です。オッズも3.590倍で1番有力となっており、アラバマ大の伝統と言えばオフェンスラインの安定と強さ、プライヤーの体格も大きいことも魅力です。このまま前評判のように行くでしょうか。次にはクレムゾン大でオッズは少し差を開けて5.120倍で2番に支持があります。昨年のクレムゾン大はドラフト1位と囁かれていたQBを抱えながらも準決勝で大きく敗退。昨年の痛い敗退の記録を塗り替えるべく狙うは優勝のみです。3番目にはジョージア大6.170倍、昨年決勝戦に敗れ準優勝のオハイオ州立大7.180倍、最後はオクラホマ大の7.800倍と以上5強と言えるでしょう。この常連校、もしくは勝ち抜いたチームの戦いとなるのが例年通りではありますが、ダークホースとなる存在の大学が現れて大荒れになるかというのも少し期待したいところです。
【NCAAかレッジフットボール2021-2022 優勝オッズ】
※オッズは27日午前11時現在
全米カレッジ史上最大の激震。名門校2校のカンファレンス移籍
先述の通り、日本にとってはやはり馴染みが薄くまだまだNCAAカレッジのシステムがわかりにくいところもありますが、先日このニュースが飛び込んできて、全米のスポーツファンは大きく動揺したことでしょう。名門中の名門であり、ライバル校同士でもあるテキサス大学とオクラホマ大学が、2校揃って所属していたBig 12カンファレンスを離脱して、サウスイースタンカンファレンス(SEC)へ移籍することが決定したというのです。このことはもう確定しており、実際の契約上は2025年からが何もなければ正式に移籍となるわけではありますが違約金さえ支払うことができれば来シーズンから移籍してのプレーが可能ということです。今回の移籍の意味では規模は小さいが、人気チームの巨人と阪神が2チーム揃ってセ・リーグを離脱し、パ・リーグに移籍するといっているようなものです。
何でもこのニュースが囁き始めたのは先月末のことでテキサス、オクラホマの両校がBig 12カンファレンスへ分配するテレビ放映料などの分配金を、もう受け取らない意思を明らかにしたことからが始まりでした。テレビの放映料はどの大学においてもとてもいい収入源でもありますのでそれを受け取らないということはカンファレンスの脱退の意思がかなり強く決まっているという現われと言えます。
移籍先のSECは実力No.1のカンファレンスです。アラバマ大学を筆頭に、ルイジアナ州立大学、フロリダ大学、オーバーン大学などの強豪校がひしめいている。この強豪カンファレンスをさらに最強カンファレンスになるのも時間の問題でしょう。