イギリスとアメリカ―。長い歴史を持つ海外競馬の世界的名レースが日本時間の2日と3日と行われます。2日午後11時50分に出走予定のイギリスはニューマーケット競馬場で行われる「第207回2000ギニーステークス」(海外G1、約1609㍍・芝)、そして、3日午前7時に発走予定のアメリカはケンタッキー州ルイビルにあるチャーチルダウンズ競馬場で行われる「第141回ケンタッキーダービー」(海外G1、約2012㍍・ダート)です。
英2000ギニーステークス(2015)
競馬の母国・イギリスのクラシック初戦のレースが「2000ギニーステークス」です。特徴は何と言っても芝の直線のみで争われる競馬であることでしょう。約1600㍍の直線というのもなかなか見ごたえがありますね。日本ではお目にかかれないレースとしても有名で、1809年に第1回のレースが始まり、今年で207回目を迎えます。
早速ですが、イギリスの人気ブックメーカー(スポーツブック)の「bet365」が単勝オッズを発表していますのでご紹介しましょう。
【英2000ギニーステークス2015単勝オッズ】
※オッズは28日午前7時現在
単勝1番人気はグレンイーグルズ(Gleneagles)が推されており、3.25倍のオッズとなっています。続いて、テリトリーズ(Territories)が7.00倍で2番人気、エスティドカール(Estidhkaar)が8.00倍で3番人気となっています。その後に、ハイランドリール(Highland Reel)とエルムパーク(Elm Park)が11.00倍で続いています。
ダントツの1番人気となっているグレンイーグルズは、昨年9月の愛ナショナルS(G1、7ハロン、芝)でG1レース初制覇、続く10月のロンシャン競馬で行われた2歳馬限定レース「ジャンリュックラガルデール賞」(G1、1400㍍・芝)でも1着入線しました。しかし、進路妨害で3着降着となりフルマストへ優勝を譲りました。今回はそれ以降ぶっつけ本番で2000ギニーに挑みます。日本とは異なり、イギリスではクラシック初戦をその年のレース初戦で挑むケースが多く、2000ギニーステークスでは2000年以降で9頭が優勝しています。重賞レースをすでに3つ勝っている実績は他馬を圧倒しています。
対抗馬として挙げられているのはテリトリーズです。ジャンリュックラガルデール賞では1番人気に押されながら2着に終わりました。実は、グレンイーグルズが降着となった原因は、テリトリーズの進路を妨害したことでした。テリトリーズとグレンイーグルズは今回の2000ギニーステークスでともにリベンジマッチとなります。
また3番人気のエスティドカールは、昨年のG2レースで2連勝。6頭立てで行われた昨年10月の「デューハーストステークス」(G1、7ハロン・芝)では1番人気だったものの4着に終わりました。2000ギニーでの復活Vに期待したいところです。
英2000ギニーステークス2015は、日本時間の5月2日午後11時50分発走予定です。
【2000ギニーステークス2014】
米ケンタッキーダービー(2015)
ケンタッキーダービーはチャーチルダウン競馬場で行われるアメリカクラシック戦線の初戦で、3歳牡馬が最も勝ちたいレースとして知られています。アメリカ国内での人気は、ブリーダーズカップを凌ぐ人気を誇り、「スポーツの中で最もエキサイティングな2分間」と称されています。1875年に初開催され、今年で141回目の開催となります。
米ケンタッキーダービー2015の単勝オッズも、「bet365」から発表されていますので見てみましょう。日本でも2016年から海外の主要レースの馬券を購入できるようになるかもしれませんが、少なくとも今年のレースでは購入できません。やはり、海外のブックメーカーとなりますね。
【ケンタッキーダービー2015単勝オッズ】
※オッズは28日午前7時現在
アメリカンファロアー(American Pharoah)が3.00倍で1番人気となっています。2番人気にはドルトムント(Dortmund)の5.00倍、カルぺディエム(Carpe Diem)が8.00倍で3番手予想のオッズとなっています。どうやらこの3強による争いとなりそうです。
アメリカンファロアーは、昨年9月に行われた初のG1レース「デルマーフューチュリティ」(G1、7ハロン・オールウェザー)で初勝利を挙げると、フロントランナーS(G1)、今年3月のレベルS(G2)、そして前走のアーカンソーダービー(G1、9ハロン・ダート)ではダントツの一番人気の期待に応えて、破竹の重賞4連勝でケンタッキーダービーを迎えます。最優秀2歳牡馬にも選出されたアメリカンファロアーは、少々ローテーション的に疲れが残っていること(前走が4月11日)が心配されますが、今回も1番人気の期待に応えるレースをしてくれるでしょう。
最も勢いに乗っているのがドルトムントでしょう。新馬戦から無傷の5連勝で今回のケンタッキーダービー制覇を狙います。昨年12月に行われた2歳馬限定の「ロスアラミトスフューチュリティ」(GI、1700㍍・ダート)で勝利すると、前走のケンタッキーダービー前哨戦「サンフェリペS」(G2、1800㍍・ダート)でも自分のレースを淡々とこなして優勝しました。今回、無敗でケンタッキーダービーを取れば、父子無敗のダービー馬となります。
3番人気のカルぺディエムは、前走(4月4日)の「ブルーグラスS」(G1、9ハロン・ダート)で2着に3馬身差をつける圧勝で、5戦4勝(2着1回)の戦績でケンタッキー制覇に挑戦します。ブルーグラスSの前走となったタンパベイダービー(G2)でも2着に5馬身差をつける圧勝劇で、今年に入って特に勢いに乗っています。
ケンタッキーダービー2015は、日本時間の5月3日午前7時発走予定です。
【ケンタッキーダービー2014】
今週末は、英2000ギニーステークス、米ケンタッキーダービー、そして日本では天皇賞春(G1、3200㍍・芝)も行われます。さらには、世紀の一戦「パッキャオ対メイウェザー」のボクシングも行われます(日本時間の3日午前10時)。
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