2016年の最後を飾る「ATPワールドツアー・ファイナルズ2016」がいよいよきました。これで、今シーズンのATPワールドツアーは幕を閉じます。「ATPワールドツアー・ファイナルズ2016」は、イギリスのロンドンで行われます(日程:11月13日~11月20日、現地時間)。
<ATPツアーファイナルズ2016最新オッズ(bet365発表)>
2016年最後のATPマスターズ1000でもあり、他のマスターズ1000大会と違い、メンバーがかなり豪華です。今までのATPポイント合計で8位以内の選手しか出場できず、今年はラファエル・ナダル(スペイン)が棄権しており、9位までの選手が出場します。また、ロジャー・フェデラー(スイス)も出場しません。それでも、ATPマスターズ1000大会の中でも最も興味深い大会と言えるでしょう。
また、錦織圭が5位でノミネートされています。昨年は8位でギリギリの出場でしたから、今年は期するものがあると思います。体調が良ければ優勝の可能性もあり、彼にとっても素晴らしい大会になるでしょう。
試合の形式が通常のATPマスターズ1000大会と少し違います。ノミネートされた8選手は、4人ずつのグループに分けられ、その中で予選リーグ戦を行います。各々のグループの中から2位までが次の決勝トーナメントに進めます。
決勝トーナメント(準決勝・決勝)で2勝すれば優勝です。この予選リーグ戦をラウンドロビン戦と言います。予選で1勝するたびに200ポイントが加算されます。準決勝の勝利で400ポイント、そして優勝すると500ポイントが得られます。そのため優勝者は、最大で1500ポイントを獲得できます。なお、補欠の選手が次のATPポイント順に2人選ばれます。彼らは、8人の選手がケガなどで出られなくなった試合に出ます。決勝トーナメントには出られませんが、高額の報酬が約束されているそうです。
【ATPワールドツアー・ファイナルズ2016予選組み合わせ】
<グループ・ジョン マッケンロー>
(1)アンディ・マレー(イギリス)
(3)スタン・ワウリンカ(スイス)
(5)錦織圭(日本)
(7)マリン・チリッチ(クロアチア)
<グループ・イワン レンドル>
(2)ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
(4)ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)
(6)ガエル・モンフィス(フランス)
(9)ドミニク・ティエム(オーストリア)
※(カッコ)内の数字は世界ランク
今回のATPワールドツアー・ファイナルズ2016を制するのは誰でしょうか?世界的に有名な英国の老舗ブックメーカー「bet365」がオッズを発表しておりますので見てみましょう。
【ATPツアーファイナルズ2016優勝オッズ】
※オッズは11日午前10時現在
「bet365」のオッズから見ると、マレーが2.25倍で優勝最有力に挙げられています。今年の結果からみると当然のオッズだと考えられます。先日のBNP パリバ・マスターズでの優勝で、ついにATP世界ランキングで頂点に立ったマレーは、現在最も強いテニスプレーヤーでしょう。今のところ特にケガも報じられていないので優勝候補の最右翼といって良いでしょう。
次のジョコビッチが2.37倍で、やはり攻めと守りのバランスの良さからして優勝候補の一人に挙げられています。ただ、今年の後半は、昨年ほどの圧倒的な強さが少し影をひそめています。先日のBNPパリバ・マスターズ準々決勝でチリッチに敗れています。少し膝の内側の筋肉を痛めているようなところがありました。
次にワウリンカの11.00倍はうなずけます。彼は、4強に比べると安定感で少し劣りますが、重要な大会での集中力は素晴らしく、やはり優勝候補の一人です。4番目はチリッチが17.00倍で続きます。最近の成績は目覚しいものがあり、錦織のライバルの一人です。
5番目が21.00倍で錦織とラオニッチが続きます。錦織は、スイス・インドア・バーゼルでは、あまり良い所なくチリッチに決勝でストレート負けを喫し、次のBNPパリバ・マスターズでは3回戦でウィルフリード・ツォンガ(フランス)にマッチポイントを握りながら、逆転で敗れています。錦織は、ボールが重くてアジャストできないとコメントしていました。ラオニッチが21.00倍なのは、強いサーブだけでなく、レシーブ、ストローク、ボレーなど技術的な向上が著しいからでしょう。ただし、BNPパリバ・マスターズでは太ももの筋肉を痛め準決勝を辞退しています。
最後にモンフィスとティエムで34.00倍のオッズとなっています。
【ATPツアーファイナルズ2016グループ首位オッズ】
※オッズは11日午前10時現在
最終的に誰が決勝トーナメントに残るでしょうか?ブックメーカー「bet365」はラウンドロビンで行われる予選リーグの首位オッズも発表しているので見てみましょう。
「グループ・イワン レンドル」では、ジョコビッチ(1.44倍)とラオニッチ(6.50倍)はまず間違いはないでしょう。「グループ・ジョン マッケンロー」では、マレー(1.57倍)以外は混戦です。このグループでは、最後の一つの席をワウリンカ(5.50倍)、錦織(7.00倍)、チリッチ(7.00倍)の3人で争うことになります。現在、この3人の中では、ワウリンカが最も実績がありますが、錦織にもチリッチにもチャンスがあります。決勝トーナメントに出られれば、錦織にも優勝のチャンスが大きく広がります。優勝は、やはりマレーの確率が高いですが、錦織は初戦のワウリンカ戦に勝つことができれば優勝のチャンスも出てくるのではないでしょうか。