ついに始まった日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」。2005年以降長らく続いていた、実業団リーグであるNBL(ナショナルバスケットボールリーグ)とプロリーグであるbjリーグが並立して国内にトップリーグが2つあるというねじれがついに解消され、唯一のトップリーグとしてスタートして早くもシーズンの折り返しを迎えました。15日にはBリーグ初のオールスターが東京の代々木体育館で約1万人の大観衆の中開催され、田臥勇太らを擁するB.BLACKが勝利を収めています。17日にはいよいよ後半戦の始まりです。
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Bリーグは東地区、中地区、西地区の3地区でそれぞれ6チームが争い、各地区上位2チームとその他のチームから勝率上位2チームがワイルドカードとしてプレーオフに進出します。シーズン前半戦は、東地区では首位アルバルク東京を栃木ブレックスが僅差で追走する状況となり、中地区では川崎ブレイブサンダースが勝率8割6分2厘と今日の数字をたたき出して独走体制を維持、西で地区は首位シーホース三河を名古屋ダイヤモンドドルフィンズが追う展開となっています。
バスケットボールはスポーツ大国アメリカでは4大スポーツの一つに数えられ、トップクラスの選手は数十億円の給料を得ているほどです。日本のバスケもまだまだ成長する余地が多く残されていることでしょう。その第一歩として創設されたこのBリーグの記念すべき初代チャンピオンとして歴史に名を残すチームはどこになるのでしょうか?後半戦の展望を見ていきたいと思います。
ブックメーカー「bet365」はBリーグの対戦オッズを毎試合発表しており、17日からスタートする後半戦のオッズも発表される予定ですので、こちらにも注目しながらBリーグの後半戦、そして優勝争いを楽しんでいきたいものです。
【Bリーグ対戦オッズ(17日~)】
※オッズは17日午後2時現在
東地区
アルバルク東京
東地区で首位を走るアルバルク東京は親会社のトヨタの資金力を背景とした巨大勢力でBリーグの覇権を狙います。注目選手は今シーズン加入したシューティング・ガードのディアンテ・ギャレット。NBAで2シーズンを過ごした経験のある有力選手です。シーズン前半戦では得点がリーグ5位、アシストがリーグ8位、スティールがリーグ5位と攻守に渡ってチームを牽引する活躍を見せました。彼のバランスのとれた高い実力は、昨シーズンのNBLレギュラーシーズンを首位で終えながらもプレーオフで敗退した雪辱を果たす大きな助けになること間違いありません。
栃木ブレックス
東地区2位の栃木ブレックスは昨シーズンのNBLでレギュラーシーズン2位、プレーオフでも準決勝に進出した強豪チームです(優勝したブレイブサンダースに敗退)。栃木といえば注目選手はなんといっても田臥勇太。日本人初のNBAプレーヤーとして、バスケに興味があまりなくても名前は知っているという人は多いでしょう。36歳と大ベテランの領域に入った今シーズンでもアシスト数でリーグ4位の成績を残しています。そのカリスマと経験は下剋上を狙うチームの大きな助けとなるでしょう。
千葉ジェッツ
東地区で後半戦注目すべきチームは千葉ジェッツです。1月9日に行われた全日本総合選手権では優勝候補筆頭だった川崎ブレイブサンダースを下し、見事優勝を飾りました。リーグ戦では現在3位の千葉ですが、この優勝を弾みにして後半戦巻き返す可能性は大いにあるでしょう。また、千葉はとても人気の高いチームでもあります。昨シーズンには日本のバスケットボールチームとして初めてシーズン観客数10万人を突破し、今シーズンも平均入場者数リーグ1位を記録しているほど。ぜひともファンの大歓声にこたえる活躍に期待したいところです。
中地区
川崎ブレイブサンダース
中地区一番の注目チームはなんといっても川崎ブレイブサンダース。東芝を母体とし、1950年に創部された歴史を持つ日本屈指の名門クラブです。昨シーズンのNBLではレギュラーシーズンは3位となるもプレーオフで巻き返し、見事優勝を果たしました。豊富な選手層を誇る川崎ですが、特にセンターのニック・ファジーカスからは目が離せません。なんと試合平均得点は28.4点で堂々のリーグ1位。2位が22点だということを考えると、その圧倒的ぶりがよく理解できます。彼がこのままの調子を維持し続ければ、川崎は今年も優勝候補の筆頭に名を連ねるはずです。
サンロッカーズ渋谷
サンロッカーズ渋谷は、日立製作所の社会人クラブにルーツを持ち、Bリーグの開始を機にそれまでの柏市から渋谷区にホームを移した気鋭のチームです。現在中地区3位と苦戦している渋谷は、その打開策として昨シーズンまでNBAの名門ロサンゼルス・レイカーズでプレーしていたセンターのロバート・サクレの獲得を1月12日に発表しました。まだ27歳と若く、引退間際のロートルを引っ張ってきたわけではありません。まさに大補強といえます。うまくチームにはまればリーグの力関係をひっくり返すダークホースとなる可能性は非常に高いでしょう。
西地区
シーホース三河
昨シーズンのNBLではプレーオフ決勝まで進むも惜しくも敗退し、涙をのんだシーホース三河。チームの中心選手はシューティング・ガードの比江島慎。日本人離れした身体能力を活かしたプレーで大活躍しており、今日本で一番NBAに近い男とも言われています。多くのNBA経験者が今Bリーグに上陸し続けていますが、彼が期待通りにそれらの強者たちを凌駕する活躍をできれば、今度こそ頂点に手が届くかもしれません。
【Bリーグオールスターゲームダイジェスト】
東京でオリンピックが行われる2020年に向けて、男子日本代表がアジアナンバーワンになること、Bリーグの中で年俸1億円の選手を生みだすこと、リーグとクラブの事業規模を300億円以上にすることなどを目標に掲げました。今後の発展に向けて、意欲は十分と言ったところでしょうか。統一リーグ化の成果はすでに着々と出始めています。入場者数は第15節終了時点で平均2,746人、昨シーズン比で34%増となりました。また、リーグの全国認知率はプロ野球の90%、サッカーの87%に続く3位の64.8%に躍進しています。ますます魅力を増していくこと間違いないBリーグの今後に注目です。