【ウィリアムヒル】香港国際競走2017:香港ヴァーズで3歳馬が“キセキ”を起こすか!?香港カップには日本馬3頭が挑戦!

香港国際競走

日本競馬の大一番も残すところ有馬記念のみとなりましたが、その前に今や12月の日本競馬界におけるビッグイベントのひとつとなった『香港国際競走』がシャティン競馬場で12月10日(日)に開催されます。

昨年は見事、香港カップにおいてモーリスが、香港ヴァーズにおいてサトノクラウンが制し、日本勢が2勝を挙げた香港国際競走。まずは今年参戦する日本馬とその主な戦績をご紹介しておきましょう

香港ヴァーズ(海外G1、2400㍍・芝)
キセキ(2017年菊花賞)
トーセンバジル(2017年京都大賞典2着)

香港スプリント(海外G1、1200㍍・芝)
レッツゴードンキ(2015年桜花賞)
ワンスインナムーン(2017年スプリンターズステークス3着)

香港マイル(海外G1、1600㍍・芝)
サトノアラジン(2017年安田記念)

香港カップ(海外G1、2000㍍・芝)
ステファノス(2016年香港カップ3着)
ネオリアリズム(2017年クイーンエリザベス2世カップ)
スマートレイアー(2017年京都大賞典)
※レース名をクリックすると「ウィリアムヒル」の最新オッズが確認できます。

ウィリアムヒル

どのレースにもG1馬が参戦することもあり、期待をかけたいところではありますが、本日はこの中から唯一の3歳馬として香港に挑むキセキが出走予定の香港ヴァーズ、そして最多3頭が参戦する香港国際競走のメインレース、香港カップの2レースをご紹介します。

香港ヴァーズ2017

日本のジャパンカップと同じく、クラシックディスタンスで開催される香港ヴァーズ。今年で24回目を迎えますが、スピード重視の血統が多い地元香港馬は未だ2勝を挙げるに留まっています。

そのため、日本馬にとっての当面のライバルは欧州からの刺客たちといえるでしょう。昨年のサトノクラウンに続いて勝利し、日本馬による2連覇を達成することができるでしょうか。

まずはイギリス老舗ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表しているオッズをご確認いただきましょう。

【香港ヴァーズ2017オッズ】
香港ヴァーズ2017オッズ
※オッズは6日午前10時現在

一番手評価の3.25倍を付されたのが、海外競馬ファンならご存知世界を股にかける名馬ハイランドリール(Highland Reel)。今年は本レースで7戦目、走った競馬場は4か国目となります。

ハイランドリール

香港ヴァーズはこれまで2015年1着、2016年2着。各国を戦い抜いてきた同馬の中でも特に得意としている舞台といえます。

懸念すべきはやはり馬場のコンディションでしょう。今年の凱旋門賞(海外G1、2400㍍・芝)も、馬場状態を見た上で回避したほど、大きな弱点。この点がハイランドリールを本命と考えるか否かを決断する大きな分かれ目となっています。

長きにわたり超一流と呼べる走りを見せてくれたハイランドリール。ここ最近はむしろ円熟味を感じる走りをみせていましたが、今回の香港ヴァーズがラストラン。またひとつ、大きな仕事をやってのけることができるでしょうか。

一方、前走のアメリカBCターフ(海外G1、2400㍍・芝)において、見事にハイランドリールを破ったのがフランスのタリスマニック(Talismanic)。二番手となる5.00倍の評価となっています。

タリスマニック

これまで、G2を1勝したに過ぎなかった同馬でしたが、2400mという距離、しかも馬場コンディションも良い状態でハイランドリールやアメリカでG1連勝中だったビーチパトロールに完勝したことで一気に評価が上がる形に。

ただ、BCターフはペースがスローだったこともあり、同馬の持ち味が活かせた展開だったということも事実。ハイランドリールに跨るおなじみR.ムーア騎手が、同じような展開にするとは考えづらいことも考えると、今回こそ真価を問われる一戦でしょう。

日本馬も負けていません。今年の菊花賞を制したキセキは三番手評価の5.50倍となっています。レーティングで考えても118と、上記2頭に引けを取らない評価となっています。

キセキ

香港到着後、軽い皮膚炎症が発覚するアクシデントもありましたが、菊花賞からジャパンカップでも有馬記念でもなく3歳馬にして香港の舞台を目指した陣営の意気込みは並大抵のものではないでしょう。

加えて、古馬よりも斤量は2キロ軽いという点もプラス材料。勢いそのままにG1連勝を狙います。

その他、今年日本でG1馬がついに誕生したハービンジャー産駒のトーセンバジルが13.00倍。地元勢ではゴールドマウント(Gold Mount)が7.50倍、イーグルウェイ(Eagle Way)が9.00倍で上位勢に続きますが、やや実績不足な面が否めないといったところでしょう。

香港カップ2017

最多となる日本馬3頭が出走予定の香港カップ。今年はレーティングを見ても抜けた存在がおらず、大混戦が予想されます。香港ヴァーズと同じく、日本馬による連覇、こちらはさらに今年勝利すれば3連覇となる香港カップ。さっそく「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表しているオッズをご確認いただきましょう。

【香港カップ2017オッズ】
香港カップ2017オッズ
※オッズは6日午前10時現在

3.00倍とやや抜けた存在となっているのが、今年香港の中距離においてG1を2勝挙げているワーザー(Werther)。

ワーザー

サウスオーストラリアンダービー(海外G1、2000㍍・芝)において2着に入線するなど、オセアニア競馬において実績を残していたワーザーでしたが、2015年末から香港へ移籍。一気に香港を代表する一頭となりました。2走前から新コンビを組んだT.ベリー騎手と3つ目の栄冠を狙います。

欧州からの参戦馬で注目なのがG1で連続2着中のポエッツワード(Poet’s Word)。オッズ上も6.50倍の三番手評価となっています。

ポエッツワード

着順だけを見れば立派な戦績ではありますが、前走のイギリスチャンピオンステークス(海外G1、2000㍍・芝)においては勝ち馬クラックスマンに1.2秒離されており実力差をまざまざと見せつけられる結果にはなりました。

それでも、そのレースの3着馬がハイランドリールであることや、2走前のアイリッシュチャンピオンステークス(海外G1、2000㍍・芝)では、G1レース3勝のデコレイテッドナイトに半馬身差に迫るレースを見せるなど、一定以上の評価を下せる材料もあるといえるでしょう。

日本からの注目馬といえば、6.00倍と二番手評価となっているネオリアリズム。

ネオリアリズム

前走の天皇賞・秋(G1、2000㍍・芝)は、半年の休み明けであったことに加え、非常に劣悪な馬場であったことを考えれば、13着の結果も致し方ないところ。陣営としても、今年4月に制した香港クイーンエリザベス2世カップ(海外G1、2000㍍・芝)と、同条件の香港カップが本番といったところでしょう。

その際のパートナーだったJ.モレイラ騎手をきっちり確保できたのも大きな点。

モレイラ

仕上がりさえ順調であれば最有力の1頭であると言えます。

その他の出走馬としては、一番手評価のワーザーに肉薄するレースを見せていたタイムワープ(Time Warp)が8.00倍。前走でカナダのE・P・テーラーステークス(海外G1、2000㍍・芝)を制したブロンドミー(Blond Me)が13.00倍。

ネオリアリズム以外の日本馬2頭はステファノス、スマートレイアー共に15.00倍となっています。