10月22日、先週の秋華賞に引き続き京都競馬場にて第84回菊花賞(G1、芝・3000㍍)が開催されます。菊花賞はクラシック三冠競争の最終戦として行われ、「最も早い馬が勝つ」皐月賞、「最も運のある馬が勝つ」東京優駿(日本ダービー)に対して、スピードとスタミナを兼ね備え、3000メートルの長丁場を克服することが求められることから「最も強い馬が勝つ」と称されます。今春のクラシックで二冠を分けたソールオリエンスとタスティエーラが最終戦で再び頂点を懸けて争います。どちらかが二冠馬となるのか、伏兵による台頭があるのか、今年の菊花賞に注目が集まります。
出走予定の馬は以下の通りです。
ウインオーデン(牡3・美浦・鹿戸厩舎)
サヴォーナ(牡3・栗東・中竹厩舎)
サトノグランツ(牡3・栗東・友道厩舎)
ショウナンバシット(牡3・栗東・須貝厩舎)
シーズンリッチ(牡3・美浦・久保田厩舎)
ソールオリエンス(牡3・美浦・手塚厩舎)
タスティエーラ(牡3・美浦・堀厩舎)
ダノントルネード(牡3・栗東・中内田厩舎)
ドゥレッツァ(牡3・美浦・尾関厩舎)
トップナイフ(牡3・栗東・昆厩舎)
ナイトインロンドン(牡3・美浦・大竹厩舎)
ノッキングポイント(牡3・美浦・木村厩舎)
パクスオトマニカ(牡3・美浦・久保田厩舎)
ハーツコンチェルト(牡3・美浦・武井厩舎)
ファントムシーフ(牡3・栗東・西村厩舎)
マイネルラウレア(牡3・栗東・宮厩舎)
リビアングラス(牡3・栗東・矢作厩舎)
菊花賞の展望は「ウィリアムヒル」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
2冠達成を狙うソールオリエンスとタステェーラーの勝負の行方は?
無傷のデビュー3連勝で皐月賞を制した逸材、ソールオリエンスは今レースでどのような走りを見せるのか。皐月賞では4角でほぼ最後方の位置取りから、直線では異次元とも言える末脚を見せて優勝を果たしました。日本ダービーでは、先に抜け出したタスティエーラに追いつくことができませんでしたが、僅差の2着で能力の高さは存分に見せつけました。末脚の破壊力という点では世代トップに君臨するソールオリエンスの予想オッズは1番人気の2.75倍です。2015年の菊花賞を制したキタサンブラックとの父子制覇となるかにも注目が集まります。
対抗となるタスティエーラは皐月賞ではソールオリエンスの豪脚に屈して2着に終わりましたが、日本ダービーでは接戦を制しG1初制覇を果たしました。予想オッズは2番人気の3.25倍です。タスティエーラはスタートが速く好位置につけられる脚があり、そこでピタリと折り合うことができます。“先行して折り合う”というのは、3000mのスタミナ戦をこなす上では大きな武器となるだけに再びソールオリエンスに勝利する可能性は大いにあります。三冠最終決戦での皐月賞馬vsダービー馬の対戦は実に23年ぶりのことです。ソールオリエンスとタスティエーラの勝負の行方は果たしてどのような決着を迎えるのでしょうか?
【菊花賞2023単勝予想オッズ】
※オッズは19日午前10時現在
クラシック3冠目で逆転劇を虎視眈々と狙う注目の牡馬は?
サトノグランツは初の京都新聞杯に続きトライアルの神戸新聞杯で重賞2勝目をあげました。超距離戦への適性は高いことが予想され、勝てば2016年の同レース覇者である父サトノダイアモンド、2005年には祖父であるディープインパクトに続く父子3代制覇達成となります。すでに前走の神戸新聞杯で父子3代制覇を達成しましたが、菊花賞で再び快挙達成となるでしょうか?期待のかかるサトノグランツの予想オッズは9.00倍です。
昨年11月の未勝利から4連勝で初のG1に挑むドゥレッツァは4番人気の11.00倍、神戸新聞杯5着のハーツコンチェルトは13.00倍につけています。ハーツコンチェルトは今春のダービーで首+鼻差の3着で世代トップクラスの力量を示しました。スタミナが豊富なハーツクライ産駒で長丁場となる菊花賞とは相性が良いことが予想されます。ラスト一冠を狙いダービーでの雪辱を晴らすことができるでしょうか。続いて、予想オッズ13.00倍のファントムシーフには歴代最多の菊花賞5勝を挙げた武豊騎手が騎乗します。前走の神戸新聞杯では3着に終わりましたが、レジェンドの手綱捌きによりファントムシーフは三冠最終戦を制することができるでしょうか?