ゲートからうまくスタートできるかだけです。ゴールドシップが宝塚記念の悪夢を振り払うように東京競馬場の地に降り立ちます。6枠12番で横山典弘騎手との再タッグ、そしてゲート先入れが決定したG1レース6勝馬がリベンジマッチへと挑みます。
第35回ジャパンカップ(G1、2400㍍・芝)が29日午後3時40分に東京競馬場で発走します。本日26日にJRAから枠順確定の発表がありましたので、まずはご紹介します。そして、ブックメーカー好きにはたまらない日本のG1レースの単勝オッズを発表している英国老舗ブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」がレース前日28日の夜に単勝オッズを発表する予定ですので、発表され次第に下記に更新します。
【ジャパンカップ2015枠順とブックメーカー単勝オッズ】
1-1 ラブリーデイ(川田将雅):3.75
1-2 トリップトゥパリス(T.ベリー):13.00
2-3 ワンアンドオンリー(内田博幸):41.00
2-4 ジャングルクルーズ(北村宏司):101.00
3-5 ペルーサ(藤沢和雄):41.00
3-6 ラストインパクト(R.ムーア):17.00
4-7 ショウナンバッハ(戸崎圭太):101.00
4-8 イラプト(S.パスキエ):6.50
5-9 ダービーフィズ(田辺裕信):101.00
5-10 サウンズオブアース(M.デムーロ):12.00
6-11 ミッキークイーン(浜中俊):8.00
6-12 ゴールドシップ(横山典弘):7.50
7-13 ヒットザターゲット(小牧太):34.00
7-14 イトウ(F.ミナリク):11.00
7-15 ショウナンパンドラ(池添謙一):11.00
8-16 カレンミロティック(蛯名正義):51.00
8-17 アドマイヤデウス(岩田康誠):51.00
8-18 ナイトフラワー(A.シュタルケ):12.00
※(カッコ)内は騎手名。「ウィリアムヒル」発表オッズは28日午後11時更新。
役者が国内外からそろったという感じでしょうか。フルゲート18頭立てで行われるジャパンカップ2015の有力馬を見ていきたいと思います。
まずは何といってもゴールドシップでしょう。もう見たくないという競馬ファンの皆さんもいらっしゃるかもしれませんが、前走となる宝塚記念2015での“まさか”のレースを振り返ってみましょう。
【宝塚記念2015】
思わず目を疑ったのではないでしょうか?まさかのスタートの大きすぎる出遅れでファンの期待を大きく裏切る結果となってしまいました。ゴールドシップはその後放牧され、そしてゲート入りの再テストを経て、約5か月ぶりのレースにジャパンカップを選んできました。追い切りで騎乗した横山騎手はゴールドシップの状態について「気持ちがすごくリラックスしていた。あとはレースでちゃんとゴールドシップが走ってくれれば」と太鼓判を押していました。
今年いっぱいで引退することを発表しているゴールドシップは、このジャパンカップに勝てばG1レース7勝目となり、あのウォッカやディープインパクトに並ぶことになります。そして国内G1レースだけに限れば、オルフェーブルを追い抜くことになります。だからこそ、普通のスタートをして普通に走ってくれれば・・・というのが関係者たちの共通の想いです。「東京コースは走らないと言われているんですけども、春でも京都は走らないと言われていたところを典ちゃんが勝利に導いてくれました。東京だってそんなことは言わせないぞ、という気持ちは大いにあります」と須貝尚介調教師も気合十分です。
このゴールドシップをしり目に宝塚記念を制したラブリーデイは1枠1番に入りました。川田将雅騎手とのコンビで今季G1レース3勝目を狙います。前走の天皇賞秋2015では浜中俊騎手とのコンビとなりましたが、見事に1番人気の期待に応えて勝ち馬となりました。中距離での強さを見せつけるレースでした。今年だけで重賞レース6勝を挙げており、今回勝って平地重賞7勝目を挙げれば、あのオグリキャップが1988年に達成した記録に並び、さらに2000年のテイエムオペラオーの8勝に王手がかかります。
【天皇賞秋2015】
調整も順調のようで川田騎手は「追い切りは何の問題もなかった。動きたい時に動ける感じ」と手ごたえを感じています。池江泰寿も特に外国馬に対抗意識を燃やし「ヨーロッパでは今の日本馬は弱いと言われているが、日本馬の強さを見せたい」と自信たっぷりのコメントをして、G1レース3連勝へとラブリーデイを導く準備は万端のようです。
その池江調教師がこのジャパンカップに送り込む3歳牝馬のミッキークイーンは6枠11番とゴールドシップのお隣となりました。浜中騎手とのコンビとなります。ミッキークイーンはオークスと秋華賞の2冠を達成しており、ゴールドシップはもちろんラブリーデイら古馬たちを蹴散らす勢いがあります。「いい調教ができた」と池江調教師が語るように牝馬として2012年のジャンティルドンナに続く史上2頭目のジャパンカップ牝馬になることができるのでしょうか?
2005年の英国馬アルカセット以来のジャパンカップ制覇を狙う外国馬勢は4頭が出走します。ドイツから参戦のイトウはドイツG1のバイエルン大賞を見事な逃げ切りで制しており、またミッキークイーン同様3歳牝馬のナイトフラワーは8戦して2勝ながらも2着5回と抜群の安定感を見せています。今年の凱旋門賞で5着に入ったイラプト(仏)や、メルボルンカップ2着のイギリス馬トリップトゥパリスも怖い存在です。
今年も日本馬が外国勢を打ち負かすのか?それとも外国馬が10年ぶりにジャパンカップを持ち帰るのか?決戦は29日午後3時40分の東京競馬場です。