【ブックメーカー】米仏の夏競馬注目レース2017:トラヴァーズSとジャックル・マロワ賞のレース展望とブックメーカー発表単勝オッズ

ジャックル・マロワ賞

いよいよ海外夏競馬もクライマックス。本日はその中からアメリカ3歳路線における重要な一戦トラヴァーズステークス(8月26日)と、フランスマイルG1の最高峰レースであるジャックル・マロワ賞(8月13日)をご紹介いたします。

トラヴァーズステークス2017

アメリカ3歳クラシック路線には、三冠レースのほかにもうひとつ非常に重要視されているレースがあります。それがサラトガ競馬場で開催される『ミッドサマーダービー』ことトラヴァーズステークス(海外G1、2012㍍・ダート)です。

昨年の優勝馬は今でこそその名を世界にとどろかせながらも、当時は8番人気と低評価だったアロゲート(Arrogate)でした。

【トラヴァーズステークス2016(優勝馬:アロゲート)】


アロゲートはその後、BCクラシックやペガサスワールドカップ、ドバイワールドカップと、名だたる世界のダートG1を総なめにしました。

が、前走はG2レースながらに15馬身差、4着と大敗北を喫することに。世界のダートホース事情がまた変わろうとしています。

ベット365それだけにこのトラヴァーズステークスが今後を占う重要な一戦となる可能性が高くなりました。注目各馬のご紹介をする前に、まずはブックメーカー「bet365」から発表されているオッズをご確認いただきましょう。

【トラヴァーズステークス2017単勝オッズ】
トラヴァーズステークス2017単勝オッズ
※オッズは10日午前11時現在

トラヴァーズS2017最新オッズ情報(bet365発表)

三冠路線に引き続き混戦模様の本レース。そんな中で4.00倍の一番手評価となったのは前走のジムダンディーステークス(海外G2、1800㍍・ダート)においてダート初挑戦ながらに勝利したグッドサマリタン(Good Samaritan)。

グッドサマリタン

実はこのジムダンディーステークスには、今年のケンタッキーダービー馬オールウェイズドリーミングやプリークネスステークスを制したクラウドコンピューティングも出走していた一戦でした。

そんな中で鮮やかに勝利したグッドサマリタン。今年の3歳ダート路線において新たな風穴を開けたといえます。

二番手の5.00倍というオッズを付されているウェストコースト(West Coast)も、そんなグッドサマリタンと同じくここ最近頭角を現した一頭。

デビューが今年の2月とやや遅かったものの、これまで連対を外したことがない堅実さを持つ同馬。それに加えて、前走のロスアラミトスダービー(海外G3、1811㍍・ダート)では距離延長も苦にしない最後はもったままの圧勝劇でした。

一方で、クラシックウィナーたちはというとオールウェイズドリーミング(Always Dreaming)が9.00倍。今年のクラシックスタート時には有力候補の1頭でもあり、ケンタッキーダービー(海外G1、2000㍍・ダート)では見事にその前評判通りの実力を見せました。

オールウェイズドリーミング

しかしながら、続くプリークネスステークスでは8着と大敗。馬場コンディションが理由ではないかとされていましたが、前走で先ほどご紹介したグッドサマリタンに敗れ3着の結果に。

プリークネスステークス(海外G1、1900㍍・ダート)を制したクラウドコンピューティング(Cloud Computing)もジムダンディーステークスにおいて5着。オッズは11.00倍となっています。

そのほかの出走馬としては、フロリダダービー(海外G1、1800㍍・ダート)において3着の実績を持つガンナヴェラ(Gunnevera)が6.00倍。

トラヴァーズステークスの前哨戦に位置づけられるハスケル招待ステークス(海外G1、1800㍍・ダート)からは、ハナ差の大激戦を演じ2着に敗れたマクラッケン(McCraken)が6.00倍。勝利したガーヴィン(Girvin)が8.00倍となっています。

ハスケル招待2017

どちらかといえばクラシック組ではなく、新興勢力や着実に実績を重ねてきた馬が高評価な今年のミッドサマーダービー、トラヴァーズステークス。

第二のアロゲート誕生なるでしょうか?開催は8月26日を予定しています。

ジャックル・マロワ賞2017

ドーヴィル競馬場で行われるフランスの最高峰マイルG1ジャックル・マロワ賞(海外G1、直線1600㍍・芝)。日本のタイキシャトルが勝利したこともあり、日本競馬のオールドファンの間ではなじみのあるレース名ではないでしょうか。

1998年のジャックル・マロワ賞を制したタイキシャトル

Paddy Power Logo最高峰レースと位置づけられながらも、時期的にはイギリスのマイルG1最高峰に位置づけられるサセックスステークスとの間隔が中2週と非常にタイトな為、いずれか一方を介してムーランド・ロンシャン賞へ向かうのがセオリーとなっています。

そういった事情も相まって、今年も9頭立てとやや寂しい頭数に。とはいえ出走を予定しているメンバーを見るとなかなかに見ごたえあるレースが予想されます。

出走メンバーをご紹介する前に、まずはブックメーカー「Paddy Power」(パディー・パワー)が発表しているオッズをご覧いただきましょう。

【ジャックル・マロワ賞2017単勝オッズ】
ジャックル・マロワ賞2017単勝オッズ
※オッズは10日午前11時現在

2.75倍で一番手評価に推されているのが地元フランスの3歳馬アルウケラ(Al Wukair)。

非常に盛り上がりを見せていた今年の欧州3歳マイル路線。そういった中でもフランス所属3歳馬の中では屈指の実力馬といえます。

アルウケラ

国内で3戦3勝の実績を残し挑んだイギリス2000ギニー(海外G1、1600㍍・芝)において3着と好走。

何よりも、フランス所属であるアルウケラがフランス2000ギニー(海外G1、1600㍍・芝)ではなく敢えてライバルが強力なイギリスギニーへ参戦したという点が、同馬に対する陣営の期待度の高さを表しているでしょう。

ただし気になるのは前走、古馬との初対戦において2着と敗れた点。

このレースを勝利したターリーフ(Taareef)も重賞を連勝中と確かに手ごわい相手ではありましたが、古馬戦線で苦戦している3歳馬も今年は少なくないだけに不安が残ります。

そんなターリーフは現在アルウケラに次ぐ3.75倍となっています。前走では完勝といえる内容だっただけに、今一度その強さを見せつけることができるでしょうか。

そのほかには、UAEダービーにおいて日本馬エピカリスとの大激戦を演じたサンダースノー(Thunder Snow)が6.00倍。

前走の3歳限定戦ジャンプラ賞(海外G1、1600㍍・芝)を勝利したものの、相手関係を考えるとあまり高い評価を下すことが難しいと考えられてやや低めのオッズ評価といったところでしょうか。

上記でご紹介させていただいた出走馬と比べると、実績の割に評価が低めと感じるのはサンダースノーが3着に敗れたセントジェームズパレスステークス(海外G1、1600㍍・芝)の勝利馬であるバーニーロイ(Barney Roy)の4.00倍というオッズではないでしょうか。

バーニーロイ

エクリプスステークス(海外G1、2000㍍・芝)においても2着入線を果たすなど、オッズ上位2頭に比べても実績面は十分。国外遠征競馬が初であることや、やや深めの芝が多いフランスの競馬場にフィットすることができるのかということが焦点でしょうか。

勝つのは地元フランス馬か、それともイギリスからの刺客か?

ジャックル・マロワ賞は8月13日(日)に開催予定です。

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