1年で最後のメジャー大会である全米プロゴルフ選手権の開催が近づいてきました。同大会は8月10日に初日を迎え、13日に決着となります。シーズン最後の大舞台に向け、選手も調整に余念がないことでしょう。松山英樹のメジャー初制覇にも期待がかかります。そんな注目の大会の優勝オッズをブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」が発表していますので、ご紹介していきます。
日本からは4選手が出場
メジャー大会の一つ、全米プロゴルフ選手権。PGA選手権とも呼ばれています。2017年の会場はノースカロライナ州に位置するクエイル・ホロー・クラブ。毎年PGAツアーのウェルズ・ファーゴ選手権を毎年主催していることでも知られるコースです。同大会は今年21年ぶりにフジテレビが生中継することが決まっており、日本で大きな注目が集まっています。日本人選手は松山英樹、池田勇太、谷原秀人、そして小平智の出場が予定されています。
2016年はベテランが初のメジャー制覇を飾る
2016年度大会を制したのはアメリカのジミー・ウォーカー。37歳(当時)にして、初のメジャー大会制覇となりました。
ニュージャージー州のバルタスロール・ゴルフクラブで行われた同大会。3日目を終えた時点で首位ウォーカーが11アンダー、2位ジェイソン・デイ(オーストラリア)が10アンダー、3位タイにブルックス・ケプカ(アメリカ)とヘンリク・ステンソン(スウェーデン)が9アンダーと混戦模様に。ライバルがスコアを伸ばせない中、ウォーカーは順調にパートバーディーを重ねていきます。最終ホールでデイがイーグルを決め1打差に迫るも、なんとかかわし切って優勝を決めています。
日本の松山英樹は9アンダーの4位タイ。同大会4度目の挑戦にして初のトップ10入りとなりました。池田勇太と谷原秀人はともに3アンダーの33位タイとなっています。
マキロイの3度目の戴冠に最大の期待がかかる
【全米プロゴルフ選手権2017優勝オッズ】
※オッズは9日午前7時現在
ブックメーカー「Pinnacle(ピナクル)」発表の優勝オッズによると、優勝候補筆頭に挙げられたのは世界ランキング4位のローリー・マキロイ。オッズは7.990倍が付けられました。全米プロ現役最多となる2回の優勝を果たしており、その経験にかかる期待の高さがうかがえます。
2番手はランク2位のジョーダン・スピースでオッズは10.620倍。全英オープンを勝利した勢いそのままと行けるか注目です。3番手は日本の松山英樹でオッズは13.330倍となりました。松山はPGAツアー公式HPが発表している「Power Ranking(優勝予想)」で本大会1位となっています。全英ではスピースに一歩遅れを取りましたが、今大会では上回りたいところです。
4番手は世界ランキング首位独走中のダスティン・ジョンソンで14.810倍。とはいえ近頃は調子を落とし、メジャー大会も今年は不参加、予選落ち、54位タイといまいちな結果に終始しています。
他の日本人選手では、谷原秀人に317.700倍のオッズが付けられました。
悪天候はマキロイ有利!?天を味方につけるか
雷雨の到来に見舞われている今大会の会場クエイル・ホロー・クラブ。大会開催中も強い雨が降り続く予報が出ており、多くの選手がその準備に四苦八苦しています。
そんな中、その状況を最も歓迎しているのがローリー・マキロイ。アイルランドのリンクスで育った彼にとって、強風もぬかるんだ地面も慣れたものなのかもしれません。過去2回の全米プロ制覇時もともに似たような天候の中で行われ、見事勝利を手にしました。2度あることは3度ある、とも言いますし、今回もマキロイが優勝を雷雲とともにかっさらっていくことになる可能性は高いでしょう。
キャリアグランドスラムがかかった大事な一戦
2015年にマスターズと全米オープン、そして今年全英オープンを制覇したスピース。キャリアグランドスラムへ、残すはこの全米プロのみとなりました。2015年には単独2位と、あと少しのところで逃した全米プロのタイトル。その奪取に大いに気合が入っていることでしょう。今季はすでに全英含め3勝をマークしており、勢いに乗るところ。
4大メジャーをすべて勝利し、キャリアグランドスラムを達成した選手は歴史上わずか5人。現在も存命なのはジャック・ニクラウス、ゲーリー・プレーヤー、タイガー・ウッズの3人です。達成者はもれなく伝説級の選手ばかり。スピースもその仲間入りができるのでしょうか。
松山、”無冠”のレッテル返上なるか
昨年10月にはメジャーに次ぐ規模を誇るHSBCチャンピオンズを制覇、今年は2月のフェニックス・オープンの制覇や全英オープンでの2位など着実にポイントを増やし、世界ランク3位につけている松山。しかし現在のトップ5でメジャータイトルを手にしていないのは松山だけで、もはや2位では満足できない状況といってよいでしょう。昨年4位に入った全米プロで、初のメジャー制覇と行きたいところです。
松山は8月3日から行われていたWGCブリヂストン招待を制覇しました。HSBCチャンピオンズに次ぐ自身2度目の世界選手権制覇を飾ったことで賞金ランキング今季トップに立っています。最終日のスコア61は自身の米ツアーベストスコアを更新するのみならず、世界選手権シリーズ最終ラウンドの最少スコアを3も更新するもの。松山の絶好調ぶりがうかがえる記録です。
最高な状態で全米プロを迎えることができそうな松山。夢のメジャー制覇も目の前かもしれません。