スポーツ先進国アメリカで最も愛され、最も多くの観衆の目をくぎ付けにするスポーツリーグ、それがアメリカンフットボールの世界最強リーグ、NFLです。
レギュラーシーズン1試合の平均観客動員数が67000人を超えるなど、名実ともに世界最大のスポーツリーグの名をほしいままにするNFLの2018-19年シーズンの開幕は9月7日(金)と、間近に迫ってきています。
北米を熱狂の渦に巻き込む戦いの優勝オッズをブックメーカー「Sportsbet.io」が発表していますので、その数字を参考に大会展望をご紹介していきます。
全米が熱狂する世界最大のスポーツリーグ、NFL
1920年に発足し、100年近くに渡って北米で人気を博し続けているNFL。その人気はますます向上しており、2017年の収益は過去最高を塗り替える81億ドル(約9152億円)にまでのぼりました。
これはNFL自体の収益であり、各チームによる収益はここには含まれていません。81億ドルの収益のうち80億ドルはNFLに所属する32チームにそれぞれ2億5500万ドル(約288億円)ずつ分配されたとされています。
観客動員数もその他のスポーツリーグとはまさに別格。世界2位のドイツ・ブンデスリーガが1試合平均約4万3500人なのに対し、NFLは6万8776人と圧倒しています。
野球のMLBが3万346人と、半分以下の数字に。NFLの年間試合数が少ないことを考慮しても、大きな差が付きました。
特にNFLの年間王者決定戦であるスーパーボウルはアメリカ最大のスポーツイベントとして絶大な人気を博しており、事実上の祝日となっているほど。チケットはプラチナチケットとなり、テレビの視聴率も年間最高記録を何度も記録しているなど、全米の注目が集まる1戦となっています。
昨年度はイーグルスが史上初めてスーパーボウル制覇する
2018年2月4日に行われた第52回スーパーボウルに進出したのはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者のフィラデルフィア・イーグルスと、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者のニューイングランド・ペイトリオッツの2チーム。
イーグルスはペイトリオッツと対戦して敗れた2005年の第39回以来3度目、ペイトリオッツは優勝した前シーズンに続く2年連続10度目のスーパーボウル出場となりました。
国歌斉唱をピンク、ハーフタイムショーをジャスティン・ティンバーレイクが務め、67000人で超満員となったUSバンク・スタジアムで開催されたこの1戦を制したのはイーグルス。史上初のスーパーボウル制覇を達成しました。
イーグルスは序盤からリードを重ね、前年度王者を相手に41-33と見事な勝利を飾っています。
なお、栄えあるスーパーボウルMVPにはイーグルスのQBニック・フォールズが選ばれました。
ペイトリオッツ王座奪還が最高オッズ!イーグルスの2連覇も2番手に挙がる
【NFL2018優勝オッズ】
※オッズは6日午前10時現在
<Sportsbet.io 登録方法>
ビットコインなどの仮想通貨が使えるブックメーカー「Sportsbet.io」が発表した、2018-2019年のNFLで優勝候補筆頭に挙げられたのは昨年度準優勝のニューイングランド・ペイトリオッツ。オッズは6.80倍となりました。
2番手は昨年度チーム史上初のNFL王座に輝いたフィラデルフィア・イーグルスで、オッズは9.90倍となっています。
昨年度のファイナリスト2チームに続く3番手はピッツバーグ・スティーラーズでオッズは10.00倍。ペイトリオッツをも凌ぐ歴代最多の優勝回数6回を誇っており、2008年以来となる優勝を目指します。
4番手はロサンゼルス・ラムズで11.00倍、5番手はミネソタ・バイキングスで11.50倍、6番手にはグリーンベイ・パッカーズで12.00倍と続いています。
王座奪還へ、最重要課題はブレイディの後継者探しとなる
昨年度は優勝を逃したものの、名将ビル・ベリチックとNFL史上最高と謡われるQBトム・ブレイディのもと、彼らがチームに加入した2000年以降5回の優勝、10回のスーパーボウル進出を果たし、全盛期を謳歌しているペイトリオッツ。
新シーズン最大の課題は41歳と引退の時が迫りつつあるブレイディの後継者探しとなるでしょう。
2016年シーズンには40歳にしてMVPに輝くなど、前代未聞の活躍を続けるブレイディによって過去の後継者候補たちはことごとくチームを去っていきました。
41歳ともなれば、体力が落ちたり、怪我で離脱したりといったアクシデントのリスクも当然高いもの。将来のことを考慮しても、彼の代役として十分にこなせる新鋭を育てることがペイトリオッツの未来を大きく左右することは間違いないでしょう。
控えQBフォールズがイーグルスを再び頂点に導くか
2016年の地区最下位から一転、2017年には見事全米最強の座をもぎ取ったイーグルス。就任2年目となるダグ・ペダーソンHCのチーム作りが実った形となりました。
2017年もシーズン途中にはレギュラーQBのカーソン・ウェンツが負傷で離脱し危機に陥るも、3年ぶりに復帰したQBニック・フォールズがその穴を補填。スーパーボウルでMVPに輝くほどの活躍を見せ、チームを栄冠に導きました。
ウェンツがまだ怪我からの復帰を果たしていないことを考えても、フォールズとイーグルスが今年4月に契約を延長したことは新シーズンに向けた大きな補強となったことでしょう。
1933年に創設された伝統あるチームであるイーグルスは、新シーズンでも再び頂点へ羽ばたくことができるでしょうか。
再び頂点へ!古豪スティーラーズ、復活なるか
1970年代には10年間で4度のスーパーボウル制覇を果たすなど、現代のペイトリオッツに次ぐレベルの全盛期を謳歌したスティーラーズ。
今でもその最多優勝回数6回は更新されていませんが、スーパーボウル出場回数8回はペイトリオッツに更新されるなど(ペイトリオッツは10回)、確実に背中を追う足音が大きくなってきています。
2008年の優勝以降も4回地区優勝、1回のスーパーボウル進出を果たしていますが、頂点には手が届いておらず、ペイトリオッツの猛追にさらされる結果となりました。
古豪スティーラーズは10年間遠ざかっているスーパーボウル制覇を今年達成し、復活を遂げたいところです。