アメリカ4大プロスポーツの中でも群を抜いて人気なのが、ナショナル・フットボール・リーグことNFLです。第100回大会となった白熱のレギュラーシーズン、番狂わせに沸いたワイルドカードを終え、8チームが出そろいました。
昨年、スーパーボウルを制した強豪ペイトリオッツのワイルドカードでの敗退、また古豪49ersの復活など、話題に事欠かなかった今年のNFL。フィナーレとなるスーパーボウルに進出するのはどのチームになるのでしょうか。
世界約200ヶ国で利用され、世界有数の規模と人気を誇るイギリスのブックメーカー「bet365」がスーパーボウル優勝オッズを発表。そのオッズをもとにスーパーボウル制覇に挑む注目チームや選手をご紹介していきます。
NFLのプレーオフの1カ月は全米が熱狂!
アメリカンフットボールの最高峰NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)は、MLB(メジャーリーグ・リーグ)、NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)、NHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)とともにアメリカ4大プロスポーツと称され、全米はもちろん、世界的な人気を誇ります。
その中でもNFLは人気・収益ともにナンバーワン。その年間総収入は約150億ドルにものぼります。NBAは約50億ドル、NHLは約37億ドル、MLBですら約103億ドルなので、NFLの人気の高さをご理解いただけると思います。
また、NFLの王座を決める「スーパーボウル」は、アメリカ国民が熱狂するスポーツイベントとしても知られています。
スーパーボウルの視聴率は毎年約45パーセントにまでのぼるとされ、国民の半分が視聴する国民的なイベントと言っても良いでしょう。
今年のスーパーボウルは2月2日、マイアミ・ドルフィンズのホームスタジアム「ハードロック・スタジアム」にて開催されます。
昨年はペイトリオッツが歴代最多優勝6回に並ぶ
昨年のスーパーボウルはアトランタにある、メルセデス・ベンツ・スタジアムで開催。常勝軍団ニューイングランド・ペイトリオッツとロサンゼルス・ラムズが激突しました。
試合は前半から両チームの守備陣が卓越したディフェンスを披露し、3対0という史上2番目のロースコアで折り返す展開に。後半に入りラムズがフィールドゴールで追い付くものの、最終の第4クオーターにペイトリオッツがTDを決めて突き放します。
結局、13対3というロースコアながら、ペイトリオッツが歴代最多に並ぶ6回目の優勝を飾っています。
NFL プレーオフ2020優勝オッズ
【NFL2020プレーオフ優勝オッズ】
※オッズは7日午前10時現在
2020年のNFLプレーオフ優勝オッズのトップに立つのは、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の第1シードを勝ち取ったボルチモア・レイブンズで2.87倍となっています。
レイブンズの対抗馬として挙げられたのが、古豪復活を目指すサンフランシスコ・49ersで4.33倍のオッズです。3番手には強豪カンザスシティ・チーフスが4.50倍で続きます。
4番手にはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の第2シードであるグリーンベイ・パッカーズが入り、オッズは8.50倍。5番手には15.00倍でシアトル・シーホークスがつけています。
NFC第3シードのニューオリンズ・セインツを破ったミネソタ・バイキングスは16.00倍と少し厳しいオッズに。
常勝軍団ペイトリオッツを倒したテネシー・タイタンズが29.00倍、ヒューストン・テキサンズが34.00倍のオッズになっています。
驚異の攻撃力でレイブンズが7年ぶりの頂点を目指す
今年のプレーオフで最注目なのが、ボルチモア・レイブンズです。優勝オッズでは筆頭に挙げられています。
レイブンズはレギュラーシーズンを14勝2敗、勝率.875という驚異の数字を残し、AFCの第1シードを勝ち取りました。
これまでは守備型のチームのイメージがあったレイブンズですが、今年は1試合平均33.2得点というハイアベレージを記録し、攻撃型のチームとして生まれ変わった印象があります。
そのレイブンズの攻撃陣を牽引するのが、快足QBのラマー・ジャクソンです。ジャクソンは2018年のドラフトの1巡目(全体32位)でレイブンズに入団。レギュラーシーズンでは自慢のスピードとパスを武器に、相手チームの守備陣を翻弄するシーンが多々見られました。さらに、1試合平均17.6失点の安定した守備陣も健在です。
古豪49ersの復活へ!カギを握るのはQBのガロポロ
ボルチモア・レイブンズに続き注目なのは、古豪サンフランシスコ・49ers(フォーティナイナーズ)です。
かつて在籍したスーパースター、QBのジョー・モンタナとともに、1980年代にはスーパーボウルに4度も優勝するなど黄金期を築き上げた49ersですが、それ以降は低迷を続け昨年はわずか4勝。しかし、今年は開幕から8連勝を記録。シーズン13勝をあげ、NFCの第1シードを獲得しています。
その49ersの中心選手がQBのジミー・ガロポロです。ガロポロは2017年にペイトリオッツとドラフト指名権との引き換えトレードにより入団。昨年はケガにより3試合の出場にとどまりましたが、今シーズンは本領を発揮し、チームをプレーオフに導いています。
下馬評を覆したバイキングスは台風の目となる?!
最後に紹介したいのは、ワイルドカード(プレーオフ第1回戦)で延長の末にニューオリンズ・セインツを破った、ミネソタ・バイキングスです。
ワイルドカードでは、スーパーボウルでMVPを獲得したこともあるセインツのQBドリュー・ブリーズに決定的な仕事をさせなかったバイキングス守備陣。この試合で見せた圧力のあるディフェンスを再現できれば、他のチームも苦しむことでしょう。
また、延長で決勝のTD(タッチダウン)を通したQBカーク・カズンズとTE(タイトエンド)カイル・ルドルフの活躍があれば、一気に頂点まで駆け上がる可能性もあるのではないでしょうか。