メジャーである第4戦目は“ゴルフの聖地”スコットランド・セントアンドリュースで14日(木)に開幕します。今回の全英オープンの会場には1番ホールのグリーン奥、ギャラリースタンドに設置された世界の国旗のうち日本国旗が半旗上げれていました。8日に奈良市内で銃撃されて死亡した安倍氏への「哀悼の意を込めて」のものとされています。世界中からも大きな喪失感であることを物語っています。半旗とは国旗掲揚の作法のうち、主に要人の死に際して弔意の表明として行われる掲揚方法です。今回の銃撃事件は日本国内ではもちろんのこと、世界中で多くの人の胸を痛めました。このようなことが再び起こることがないよう願うばかりです。
さて、その今回の舞台となるスコットランド・セントアンドリュースはゴルフの聖地とも呼ばれており、全英オープン、全英女子オープンの開催実績を持つ名門ゴルフ場とされています。世界最古のコースは1552年に造られたとされていて、海に面したリンクスコースで、自然の地形を生かし、人の手を極力加えない“あるがまま”のセッティングが特徴的で「神がつくったコース」といわれ大小100以上のバンカーがあり、雨や風といった気まぐれな気候でゴルファー泣かせなコースでもあります。
中でも「トミーズバンカー」という名称のあるバンカーにおいては1978年にセントアンドリュースで開催された全英オープンの大会3日目、17番ホールまでトップタイで来ていた中嶋常幸プロはガードバンカーに入れ、そこから脱出に4打を要することになりました。その結果パー4の17番で9打叩き、優勝争いから脱落してしまい、以後そのバンカーは中嶋プロの海外での登録名から名前をとり、”トミーズバンカー”と呼ばれるようになるほど名誉か不名誉かわかりかねる出来事がありました。
そんな難しいコースがたくさんの全英オープンは7年ぶり30回目でなおかつ記念すべき150回目の全英オープンで注目も集まります。
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優勝大本命はローリー・マキロイか?
最大の注目は、自動車事故による長期離脱からの復帰戦となった4月の「マスターズ」直後から大会出場に意欲を示してきたタイガー・ウッズの出場です。事故当初は長期離脱とだけでなく、脚の複雑骨折で復帰すら見えない状態で波瀾万丈の人生でありますが奇跡の復活で今回の全英オープンに挑みます。オッズでは91.00倍で優勝には決して近いといえないところでありますが、ここで優勝や上位にランクインすれば夢があるといえるでしょう。
一番優勝に近いのはローリーマキロイで11.00倍です。それを追いかけるのはザンダー・シャウフェレで17.00倍です。ジョーダン・スピースとジョン・ラーム、スコッティ・シェフラーは19.00倍と僅差で続いています。前年度優勝のコリン・モリカワは31.00倍となっています。
【全英オープン2022 優勝オッズ】
※オッズは12日午後12時現在
侍6人は健闘なるか?
第150回という大きな節目を迎える本大会の舞台は“ゴルフの聖地”とも呼ばれるセント・アンドリュース オールドコースには日本勢6名が出場します。松山英樹は20年大会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開催中止、21年大会は開幕2週間前に新型コロナウイルスに感染したことにより、エントリーを取り消しました。そのため今回は3年ぶりの全英出場となります。13年大会で初出場を果たして、今回で8度目の参戦を迎える松山ですが優勝への道は開かれているでしょうか。
ツアールーキーながら昨季国内男子賞金ランキング2位に入った金谷拓実ももちろん出場は決定しています。今季は海外ツアーを主戦場にすることを目標に戦いを続けているが、これまで米欧男子ツアー合わせて9試合に出場して、予選通過は1試合のみとなっています。マスターズ、全米プロも予選落ちですので本戦の道も遠いですがどうにかトップ選手にしがみついて行きたいところです。次には賞金ランキングで首位に立って自身初となる海外メジャー出場を決めた比嘉一貴、今平周吾、23歳・桂川有人&世界アマ1位・中島啓太の若手選手にも注目したいです。