6月12日にシンガポールで開催される総合格闘技イベント『UFC275』が開催されます。UFCといえば今更ではありますが、オクタゴンと呼ばれるケージ(金網)のフェンスで囲われた8角形の試合場で行われる独特のムードの格闘技会場です。このケージを見るだけで何とも言えないオーラが漂っているように感じます。
5月22日には『UFCファイトナイト・ラスベガス55』が開催され女子バンタム級マッチ元女王ホルムが復帰戦で惜敗しヴィエラは2戦連続のレジェンド越えを成功し大いに盛り上がりました。今回もセミメインイベントではワレンチナ・シェフチェンコとタイラ・サントスが女子フライ級のタイトルをかけて争う予定でファンからすれば見どころだらけです。
舞台はシンガポール・カランのシンガポール・インドア・スタジアムで開催です。1989年12月31日に開場し、なかなか歴史のあるスタジアムではありますが、設計者はかの有名な日本の建築家丹下健三で日本にゆかりの会場とも言えます。世界的のアーティストのライブコンサートにも使用されレッド・ホット・チリ・ペッパーズやバックストリート・ボーイズ、エリック・クラプトンなどシンガポールといえばここというほどのメインスタジアムと言ってもいいでしょう。
メインカード含め、UFC275の対戦カードは以下となります。
【メインカード】
ライトヘビー級タイトルマッチ
グローバー・テイシェイラ 対 イリー・プロハースカ
女子フライウェイト級タイトルマッチ
ワレンチナ・シェフチェンコ 対 タイラ・サントス
女子ストロー級
ジャン・ウェイリー 対 ヨアンナ・イェンドジェイチェク
フライ級
ホジェリオ・ボントリン 対 マネル・ケイプ
ウェルター級
ジャック・デラ・マダレナ 対 ラマザン・エミーフ
【プレリム1】
ミドル級
ブレンダン・アレン 対 ジェイコブ・マルクーン
フェザー級
チェ・スンウ 対 ジョシュ・クリバオ
ライト級
マハシャテ 対 スティーブ・ガルシア
ウェルター級
アンドレ・フィアリョ 対 ジェイク・マシューズ
【プレリム2】
バンタム級
カン・ギョンホ 対 ダナー・バットゲレル
女子ストロー級
リャン・ナ 対 シルバーナ・フアレス
女子フェザー級
ラモーナ・パスクアル 対 ジョセリン・エドワーズ
そんな世界最高峰の格闘技団体UFCのイベント『UFC275』に集結する世界最強の選手たちを「Pinnacle」でご紹介します。
元RIZIN王者プロハースカがグローバー・テイシェイラの王座に挑戦!プロハースカが優勢か?
やはり今回の目玉はもちろんグローバー・テイシェイラ 対 イリー・プロハースカですが、プロハースカは元RIZINライトヘビー級王者であるだけに日本の格闘技ファンからすればさらに注目高い一戦でもあります。プロハースカはチェコ出身の男性総合格闘家であり、ムエタイと伝統派空手がバックボーンで2012年にプロ格闘技デビューし電光石火で翌年GCFライトヘビー級王座を獲得しました。2015年にはRIZINで活躍しますが、一戦のみの敗北でプロハースカの強さを周囲に見せつけました。2020年にRIZINを卒業しUFC契約の際も円満に周囲に応援されながら見送られたといいます。そんな中、UFCでは2戦2勝中のプロハースカは1.500倍で大きく期待されています。
対するグローバー・テイシェイラはブラジル出身の男性総合格闘家で現UFC世界ライトヘビー級王者ですので彼にとってはもちろん防衛戦となります。年齢的にも大きく差がありますのでベテランの意地もあるでしょう。2012年にUFCをデビューしたわけですが王座獲得したのは2021年とまだまだ最近です。やっと手に入れた王座をそんな簡単に譲るわけにはいきません。オッズは2.700倍で挑戦者のプロハースカに軍配が上がっていますが、実戦はまだまだわかりません。
絶対女王のシェフチェンコ、2階級制覇達成か?
シェフチェンコはUFC女子部門でPFP(パウンド・フォー・パウンド)ランキング1位の“美しき絶対女王”と評されました。PFPとは全階級を対象に仮に体重差が無く、同等だった場合を想定し格付けした最強ランキングとなります。シェフチェンコはキルギスとペルーの女性総合格闘家で元プロボクサー、キックボクサー、ムエタイ選手です。ムエタイとキックをベースにするTHE ストライカーというファイトスタイルで見ていて気持ちいいほどです。18年12月にヨアナ・イェンジェイチックを下しUFCフライ級王者に。以来、連勝を重ね、昨年9月に挑戦者のローレン・マーフィーをTKOで下し、6度目の防衛に成功しました。
現在フライ級敵なしのシェフチェンコですがバンタム級の前王者アマンダ・ヌネスには過去2度敗れておりますが、対戦相手はアマンダ・ヌネスを下したジュリアナ・ペーニャです。向かう壁は高いがここは壊し甲斐のある壁と言っていいでしょう。今回のオッズはなんとシェフチェンコに1.172倍とかなり有利なオッズとなっています。敗北の過去はもう古い過去と言っていいのではないでしょうか。
対するジュリアナ・ペーニャはアメリカ合衆国の女性総合格闘家です。バックボーンもキックボクシング、ブラジリアン柔術でシェフチェンコと重なった経歴があります。しかし柔術という点では寝技もシェフチェンコよりも得意であると考えても寝技に持ち込むのも有利であると考えます。2015年には理由があるとはいえ一般人への暴行で逮捕起訴され、血の気が多いのもまた強さのポイントです。2018年に子供を出産しましたがそんなところは全く足踏みにはならず2021年にアマンダ・ヌネスから女王の座を奪いました。今回のオッズは5.200倍とシェフチェンコよりかなり劣勢であります。前回のアマンダ・ヌネスを下したのも「UFC史上最大の番狂わせの一つ」と言われてしまっているので、この評価を返上できるいい試合を見せてもらいたいです。