12月17日に阪神競馬場(G1、芝・1600㍍)にて『第75回朝日杯フューチュリティステークス』が開催されます。今レースは2歳馬によるチャンピオンレースであり、翌年の3歳クラシックレースにも直結する重要なレースとして位置付けられています。デビュー2連勝でデイリー杯2歳ステークスを制したジャンタルマンタルや、新馬戦、秋明菊賞2連勝のダノンマッキンリーら若き精鋭が集結しました。また、右太ももの筋挫傷で休養していた武豊騎手は今レースから完全復帰となり、エコロヴァルツとのコンビで復活Vを狙います。来春を占う注目の大一番で世代の頂点に立つのはどの馬でしょうか?
出走予定の馬は以下の通りです。
アスクワンタイム(牡2、栗東、梅田智之厩舎)
エコロヴァルツ(牡2、栗東、牧浦充徳厩舎)
エンヤラヴフェイス(牡2、栗東、森田直行厩舎)
オーサムストローク(牡2、美浦、伊藤圭三厩舎)
クリーンエア(牡2、美浦、上原博之厩舎)
サトミノキラリ(牡2、美浦、鈴木伸尋厩舎)
シュトラウス(牡2、美浦、武井亮厩舎)
ジャンタルマンタル(牡2、栗東、高野友和厩舎)
ジューンテイク(牡2、栗東、武英智厩舎)
スウィープフィート(牝2、栗東、庄野靖志厩舎)
セットアップ(牡2、美浦、鹿戸雄一厩舎)
タイキヴァンクール(牡2、栗東、中尾秀正厩舎)
タガノエルピーダ(牝2、栗東、斉藤崇史厩舎)
タガノデュート(牡2、栗東、宮徹厩舎)
ダノンマッキンリー(牡2、栗東、藤原英昭厩舎)
ナイトスラッガー(牡2、栗東、小栗実厩舎)
ナムラフッカー(牡2、栗東、村山明厩舎)
バンドシェル(牡2、栗東、西村真幸厩舎)
ミルテンベルク(牡2、栗東、武英智厩舎)
朝日杯フューチュリティステークスの展望は「bet365」でご覧頂きながらご紹介に移りたいと思います。
人気1番のジャンタルマンタルが無敗王者となるのか?
今レース優勝最有力候補はジャンタルマンタルで予想オッズ3.00倍です。新馬戦とデイリー杯2歳ステークスを連勝し、G1初挑戦となる朝日杯フューチュリティステークスへと駒を進めてきました。デイリー杯2歳Sの勝ち馬が朝日杯FSを勝てば、2018年アドマイヤーズ以来5年ぶり2頭目となります。ジャンタルマンタルにはテン乗りとなる川田将雅騎手が騎乗を予定しており、G1タイトル初制覇とデビューからの連覇を伸ばすことができるのか注目です。
秋明菊賞を強烈な末脚で圧勝したダノンマッキンリーは2番人気の予想オッズ3.50倍です。父がモーリス、母が桜花賞の模範となった英1000ギニーを勝っている良血で、その価値は22年セレクトセール1歳セッションで2億2000万円の高値をつけました。2億円ホースの呼び声にふさわしい走りが期待されますが、今レースで騎手を務めるのは今秋のG1レースで絶好調のルメール騎手ということもあり、さらに期待が高まります。21世紀に入りマイル以上の距離未経験の馬は1度も勝てていないというジンクスを打ち破り、ダノンマッキンリーは世代の頂点へ立つことができるでしょうか?
ダノンマッキンリーと同じく、予想オッズ3.50倍のシュトラウスは新馬戦を9馬身差で圧勝しました。その後、サウジアラビアロイヤルカップ3着、東京スポーツ杯2歳ステークス1着という成績を残しています。東スポ杯2歳Sの勝ち馬が朝日杯FSに出走することは近年少なくなっており、シュトラウスが出走すれば2012年のコディーノ以来11年ぶり、朝日杯FSが阪神で実施されるようになった14年以降では初めてのこととなります。また、重賞となった1996年以降の東スポ杯2歳Sの勝ち馬は朝日杯FSで3勝、2着2回と好成績を残していることからも、シュトラウス勝利への期待が集まります。
【朝日杯フューチュリティステークス2023単勝予想オッズ】
※オッズは13日午後10時現在
名手・武豊騎手が騎乗するエコロヴァルツの予想オッズは?
続いて、札幌2歳ステークスを4馬身差で逃げ切り勝ちしたセットアップが6.00倍の予想です。デビューの函館芝1800m新馬戦では逃げて2着に敗れたものの、次走の札幌芝1800mの未勝利戦では離し逃げの戦法にでてそのまま逃げ切り勝利を挙げました。今回初のマイル戦となりますが、持ち前のスピードを武器に、G1戴冠を狙います。
デイリー杯2歳ステークス2着のエンヤラヴフェイスは予想オッズ11.00倍です。デビュー2戦目の新潟2歳ステークスでは、「他馬が前に入ってきたことで嫌気が差した」という敗因で7着に敗れましたが、一方で3戦目のデイリー杯2歳ステークスでは直線半ばから新馬戦で見せたような脚でしっかりと加速して2着に入りました。回を重ねるごとに立ち回りが上手くなるエンヤラヴフェイスの進化に注目が集まります。
そして、今週からレース騎乗を再開する武豊騎手が騎乗するエコロヴァルツは予想オッズ13.00倍です。デビューから芝1800m戦に出走を続けており、2戦無敗で大器と評判のエコロヴァルツは前走の札幌・コスモス賞で6馬身差をつけ圧勝しました。その後は休養をとり、中125日での出走となります。グレード制を導入した1984年以降の朝日杯FS勝ち馬で、前走との間隔が最も長かったのは中104日で出走した2008年のセイウンワンダーですが、この記録を更新し勝利を挙げることができるでしょうか?