世界卓球2015蘇州大会が26日に開幕します（世界卓球2015日程：4月26日～5月3日）。日本代表選考に当たっては様々な問題が指摘されましたが、過去3回の世界大会個人戦で日本代表を率いている村上恭和女子監督は「今大会は最高の準備ができたと確信しております」と記者会見で自信をのぞかせていました。中国の蘇州でセンターポールに日の丸が昇るのでしょうか？
東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで最終調整を行い、24日に現地入りをする日本代表をまずは紹介しておきましょう。
【世界卓球2015日本代表メンバー】
＜男子シングルス＞
水谷隼、丹羽孝希、吉田雅己、松平健太、村松雄斗
＜男子ダブルス＞
丹羽孝希・松平健太、大島祐哉・森薗政崇
＜女子シングルス＞
石川佳純、福原愛、平野早矢香、平野美宇、伊藤美誠
＜女子ダブルス＞
平野美宇・伊藤美誠、福原愛・若宮三紗子
＜混合ダブルス＞
吉村真晴・石川佳純、丹羽孝希・平野早矢香
男子は、今年の全日本卓球選手権のシングルスで2年連続7回目の優勝を果たした日本のエース・水谷隼らが選出され、女子は同大会で史上二人目の3冠（シングルス、ダブルス、混合ダブルス）を達成した石川佳純らが選ばれています。
世界卓球の過去5大会は中国勢が上位を独占しています。この卓球・中国の牙城を崩すことが日本勢のメダル獲得、そして世界の頂点に立つための鍵となってきます。日本勢の個人戦優勝は、男子が1979年の平壌大会での小野誠治、女子は1969年のミュンヘン大会での小和田敏子が最後となっています。男子は36年ぶり、女子は46年ぶりの頂点を目指して日本代表は戦います。
男子シングルス
アジアのブックメーカー「SBOBET」が世界卓球2015の男子シングルスの優勝オッズを発表しましたので紹介します。
【世界卓球2015男子シングルス優勝オッズ】
※オッズは２３日午後２時現在
日本のエースで世界ランク5位の水谷隼が全体で7番目となる26.00倍と、日本勢トップのオッズがついています。16番目には丹羽孝希が位置付けられ61.00倍、松平健太は126.00倍のオッズ予想となっています。優勝最有力には世界卓球個人戦で3大会連続銅メダルを獲得し、今回の第1シードとなっている中国の馬龍（Ma Long）で2.25倍となっています。2番手には世界卓球2大会連続金メダルで大会3連覇を狙う張継科（Zhang Jike）が3.50倍、3番手には許昕（Xu Xin）が5.00倍と中国トップ3が上位を独占しています。
【水谷隼 vs. 馬龍（アジアカップ2014）】
この中国トップ3をいかに崩すかが、日本勢のメダル獲得には必要でしょう。第5シードから打倒・中国を目指す水谷は「メダルに最も近いポジションなので、中国を破ってメダルを獲得して帰ってきたい」と22日の記者会見で抱負を述べ、日本のエースとしての自信を見せていました。順当に勝ち上がれば、準々決勝で中国勢の上位と対戦することが予想され、メダル獲得にはまずは3強の一角を破ることが求められます。前回のパリ大会（2013年）ではよもやの初戦敗退と苦汁を飲まされた水谷は、全日本選手権7度の優勝という実績を引っさげてのリベンジマッチとしたいところでしょう。
丹羽は、本大会でシングルス、ダブルス、混合ダブルスと3種目すべてにエントリーしており、最も忙しいプレイヤーとなります。また、シングルスとダブルスの2種目に出場する松平は「シングルス、ダブルスともに格上に勝てるようにここにいない仲間の分まで頑張りたい」と意気込みを語っていました。水谷を中心に、丹羽と松平がどれだけ世界と戦えるのかにも注目です。
【世界卓球2015男子シングルス組み合わせ（トーナメント表）】
※「卓球王国WEB」より抜粋（26日）
女子シングルス
こちらもスポーツブック「SBOBET」が発表している世界卓球女子シングルス優勝オッズを見てみましょう。
【世界卓球2015女子シングルス優勝オッズ】
※オッズは２３日午後２時現在
日本勢のトップは、第5シードの石川佳純で7番手となる29.00倍のオッズとなっています。10番手には福原愛で36.00倍、11番目には伊藤美誠が46.00倍、14番目に平野早矢香が101.00倍と続いています。優勝候補の大本命は2011年のロッテルダム大会シングルスで優勝し、翌年のロンドン五輪で銀メダルを獲得している丁寧（Ding Ning）で2.40倍のオッズが付いています。ほとんど差はなく、ロンドン五輪と2013年のパリ大会で金メダルを獲得した李暁霞（Li Xiaoxia）が2.90倍、3番手にはパリ大会銀メダリストの劉詩雯（Liu Shiwen）で3.50倍のオッズとなっています。女子も男子同様に中国トップ3が上位を独占している状態となっています。
【石川佳純 vs. 李暁霞（世界卓球2014東京女子団体決勝）】
さて、1969年のミュンヘン大会以来となる世界卓球で日本にメダルをもたらすことは出来るのでしょうか？「世界ランク５位で世界選手権に臨めることをすごくうれしく思います。挑戦者の気持ちを忘れず一戦一戦、戦っていきたい」と記者会見で抱負を述べた石川にその期待が高まります。全日本卓球選手権女子シングルスで3度の優勝を誇る日本のサウスポーは、中国のトップ3との対戦までは格下との試合になります。男子の水谷同様に準々決勝で中国勢を倒さない限り表彰台に立つことはかないません。石川は“中国対策”として男子選手を相手に練習を積み重ね、ボールの回転やスピードに対応できるよう準備を進めてきました。更にレベルアップした石川の戦いぶりに注目です。
今年26歳となった福原は世界卓球7回目の出場となります。「打倒・中国」という意味では最も適切なのかもしれません。「中国の選手と試合がしたい」と話す福原は中国のプロリーグで戦った経験が豊富で、中国選手の卓球スタイルを熟知しています。技術力も攻撃のバリエーションも倍になったと語るベテラン・福原のメダル取りにも期待したいところです。日本代表の精神的支柱として昨年の世界卓球東京大会で団体銀メダルに貢献した平野、昨年のITTFワールドツアーグランドファイナルで優勝した平野美宇と伊藤美誠の中学生ペアにも期待です。
【世界卓球2015女子シングルス組み合わせ（トーナメント表）】
※「卓球王国WEB」より抜粋（26日）
今年で53回目を迎える世界卓球2015蘇州大会は、26日から予選がスタートし、27日から本戦、5月2日と3日に男女決勝が行われます。テレビ東京が27日から中継する予定です。各試合のオッズもブックメーカーから発表されると思いますので、ブックメーカー情報局の公式フェイスブックや公式ツイッターも随時チェックしてみて下さい！
