【ピナクルスポーツ】全米が大学スポーツに熱狂!NCAAフットボール開幕―昨年の全米王者のアラバマ大や名門・オハイオ州立大が軸

オハイオ州立大のスタジアム

日本では想像できないことかもしれませんが、10万人を収容できる自前のスタジアムを大学が所有し、そのスタジアムが満員の観客であふれてしまう光景―。

カレッジフットボールロゴNCAA(全米大学体育協会)が主催するカレッジフットボールが日本時間の30日午前8時に、サウスキャロライナ大―ノースキャロライナ大戦を皮切りに開幕します。カレッジフットボールはアメリカでメジャーリーグやNBAと同じ、もしくはそれを上回る人気を誇っており、8月下旬から大きく11のカンファレンス(インディペンデントも含む)に分かれてレギュラーシーズンを最大12試合行い、その成績に応じて年末年始にかけて全米各地で行われるボウルゲームに出場します。

いろいろと書いて説明するよりも、まずは実際にカレッジフットボールを見てもらった方がイメージをつかみやすいと思います。下記画像をクリックすると「2013シーズン開幕特集映像」をご覧いただけます。初めて見る方はそのスケールの大きさと迫力に驚くことでしょう。


カレッジフットボールは各大学が保有するアメリカンフットボール専用のスタジアムで、週に1度のペースで試合が行われます(空週もあり)。ホームで戦うときもあれば、相手大学のスタジアムで戦う時もあり、そのほとんどがホームチームのファンで埋め尽くされます。わかりやすく例えるなら、甲子園で戦う阪神タイガースのような感じです(笑)。

米コミュニティ紙「All Alabama」によると、2012年シーズンで1試合平均の観客動員数が10万人を超えた大学が4大学(ミシガン大学:11万23252人、オハイオ州立大:10万5330人、アラバマ大:10万1722人、テキサス大:10万884人)を筆頭に、8万人以上の大学が17大学、4万人以上の大学が60大学に昇っています。私は実際、9万人動員したカレッジフットボールをスタジアムで何度か観戦しましたが、独特の雰囲気に身体の奥底から自然と湧き上がってくるゾクゾク感は今でも忘れられません。日本では考えられないような大観衆が、大学のスポーツを観戦しようとスタジアムに足を運ぶわけですね。

BCSナショナルチャンピオンシップゲームロゴそんなカレッジフットボールの特徴は、プレーオフを行わない中で全米No.1を決めるということではないでしょうか。その代わりに存在するのがボウルゲームと呼ばれるレギュラーシーズン後に行われる大会です。その中で、全米1位を決めるボウルゲームとして行われるのが「BCSナショナルチャンピオンシップゲーム」(1998年シーズンに創設)であり、ローズボウル、シュガーボウル、フィエスタボウル、オレンジボウルの伝統ある4つのボウルゲームと合わせてボウルチャンピオンシップシリーズと呼ばれています。

BCSナショナルチャンピオンシップゲームトロフィーでは、プレーオフを行わずにどうやって全米No.1を決める「BCSナショナルチャンピオンシップゲーム」に進出する2チームが決まるのでしょうか?それは、米全国紙である「USA Today」による現役ヘッドコーチの投票結果や、Harris Interactive College Football Poll(インターネットリサーチ会社)による元選手、コーチ、運営事務局、現役の記者、及び元記者の投票結果を合算し、その1位と2位のチームが自動的に進出するBCSランキングと呼ばれるもので決定されています。また、4大ボウルとも言われるローズボウル、シュガーボウル、フェスタボウル、オレンジボウルには各カンファレンスのチャンピオンやランキング上位のチームがマッチアップされています(決定方法が複雑なので、詳細は省かせていただきます)。

高校野球のようにトーナメントで日本一を決めるなら、誰の目にも「日本一のチーム」が分かりやすいですよね。カレッジフットボールはランキングによって自動的に「決勝戦」が決まってしまうので、そのランキングが果たして正しいのか?という議論が毎年のように行われているようです。そこで2014年シーズンからは上位4チームによるプレーオフが開催されることが決定しました。しかし、この4チームをどのように決めるのかということなどまだまだ問題は山積みであるといわざるを得ません。

話を戻します。BCSランキングはレギュラーシーズン後半から毎週発表されますが、APランキングはシーズン前からボウルゲーム終了まで毎週のように全米のカレッジフットボールのトップ25を発表しています。APランキングは、AP(全米記者協会)のカレッジフットボール担当の記者らの投票によってレギュラーシーズン中は毎週発表され、「ランキングシステムの大御所」とも呼ばれているくらいに権威のあるランキングであると言われています。BCSランキングとは異なる順位になることもあり、個人の好みや両方を見比べながらカレッジフットボールシーズンをランキングで楽しむことをお勧めしたいと思います。

ピナクルスポーツでは、今シーズンのカレッジフットボールの全米No.1に輝くのはどの大学でしょうか?今回は、2013年のカレッジフットボールプレシーズンのAPランキング「トップ10」に、日本語対応のブックメーカー「Pinnacle Sports(ピナクルスポーツ)」の優勝予想オッズを加えて見ていきたいと思います。今シーズンの開幕前に担当記者が各チームを取材して、チーム力を分析し、「今シーズンはこれくらいやってくれるだろう」という期待値を示すものとも受け取れるAPランキングと、ブックメーカーの優勝予想オッズのコラボレーションです!

【APランキングトップ10と優勝予想オッズ】
① アラバマ大(Alabama):3.27倍
② オハイオ州立大(Ohio St.):8.63倍
③ オレゴン大(Oregon):8.07倍
④ スタンフォード大(Stanford):22.61倍
⑤ ジョージア大(Georgia):19.49倍
⑥ サウスキャロライナ大(South Carolina):22.61倍
⑦ テキサス農工大(Texas A&M):15.67倍
⑧ クレムソン大(Clemson):28.01倍
⑨ ルイビル大(Louisville):22.61倍
⑩ フロリダ大(Florida):28.01倍
※APランキングは8月17日発表、オッズは29日正午現在

2013 アラバマ大の優勝写真

昨年の全米王者のアラバマ大がランキング1位であり、3.27倍というオッズでもダントツの優勝候補に挙げられています。過去最多となる15度の全米No.1を誇るアラバマ大が3連覇に挑みます。これに続くのがオハイオ州立大とオレゴン大で、ともに1ケタのオッズ予想となっています。名門・オハイオ州立大は2006年、2007年と「BCSナショナルチャンピオンシップゲーム」に出場しましたが、それぞれフロリダ大とルイジアナ州立大(LSU)に敗れて苦汁を飲まされました。今回は8回目の全米No.1に意欲を燃やしています。オレゴン大も2010年にオーバーン大に敗れており、その雪辱をと意気込んでいます。

アラバマ大ロゴ オハイオ州立大ロゴオレゴン大ロゴ

カレッジフットボールは、実力下位のチームが実力上位のチームに勝利する“アップセット”が起こりやすいと言われています。また、約3ヶ月に渡る長いシーズン中には、激しいコンタクトプレーが多いアメリカンフットボールでは主力の怪我による戦線離脱はよくあります。なので全米No.1を予想するのは大変難しいことかもしれませんが、「私はこの大学が好きだからこのチームを応援する」とブックメーカーでベッティングし、“自分のチーム”を応援する人たちは数多くいます。卒業生の母校愛や大学が存在する地域住民の地域愛が強いアメリカならではと言えるでしょう。

APランキングは毎週、チームの試合結果によって変動します。自分の応援している大学のランキングが上がれば嬉しいし、下がれば「ちくしょー!」と悔しい思いをするでしょう。チームの勝敗だけでなくランキングの変化を見ながら、カレッジフットボールを年始まで楽しむのもいいのではないでしょうか。APランキングは下記から確認できます。
※APランキング(英語):http://sports.yahoo.com/ncaa/football/polls?poll=1&week=-1

最後に、ブックメーカー「Pinnacle Sports(ピナクルスポーツ)」が発表しているカレッジフットボール開幕戦の勝敗オッズを紹介します。カレッジフットボールは、毎試合オッズが発表されるほど人気が高いスポーツです。なので、このオッズを毎週チェックしながら楽しむのもお勧めしたいですね。基本的には現地アメリカの土曜日に試合は開催されます。

○8月30日(午前8時)(カレッジフットボール今シーズン最初の開幕試合):
ノースキャロライナ大勝利:5.320倍、サウスキャロライナ大勝利:1.189倍
○9月1日(午前7時30分):
アラバマ大勝利:1.091倍、バージニア工科大:8.430倍
※日時は日本時間での試合開始時間、オッズは29日午後正午時現在

季節の変わり目に入り、日本はこれから涼しい季節に入りますが、アメリカでは毎週熱い試合が繰り広げられそうですね!

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