いよいよ2月8日午前1時(日本時間)より第22回冬季オリンピック「ソチ五輪」の開会式が行われます。2010年のバンクーバー五輪が終わった時には、「あと4年後でまだまだ先だ」と思っていましたが、あっという間にソチ五輪を迎えたという感じがします。
先週、そのソチ五輪に関して「ソチ五輪で日本人選手のメダルに期待している種目」という世論調査を読売新聞が行っていました。その中で最も日本国民の関心が高かった種目が「フィギュアスケート」(69%)でした。
日本国内だけにとどまらず、フィギュアスケートの日本人選手は国外からの評価も高く、ブックメーカーのメダル予想でも上位に位置づけられています。
フィギュアスケートでは、昨年12月に行われた全日本選手権終了後に男女各3人ずつ日本代表に選出されました。
男子は、全日本選手権を297.80点の高得点をたたき出して2連覇した羽生結弦、277.04点で同2位の町田樹、そして3人目として全日本選手権では252.91点で5位と振るいませんでしたが、過去の実績が高く評価されての選出となった高橋大輔の3選手です。
まずは、日本語対応のブックメーカー「William Hill(ウィリアムヒル)」が発表したフィギュアスケート男子の金メダル予想オッズを見ながら、日本人選手の期待の高さを述べていきたいと思います。
【フィギュアスケート男子金メダル予想オッズ】
※オッズは27日午後5時現在
日本人選手が2番目、3番目、4番目ときており、“日本人トリオ”による表彰台独占なんかも十分ありえるのではないでしょうか。
優勝候補筆頭に挙げられているのは、2010年から世界選手権を3連覇しているパトリック・チャン(カナダ)です。チャンは、昨年のエリック・ボンパール杯でトータルスコア295.27点をマークし、ISU歴代最高得点を叩き出した23歳です。今月に行われたカナダ選手権でも優勝し、同選手権7連覇中のチャンは満を持してソチ五輪へと挑んでくるでしょう。
そのチャンの最大のライバルと言われているのが、全日本選手権を連覇した羽生です。羽生は、昨年12月に福岡で行われたISUグランプリファイナルで293.25点をマークし、チャン(280.08点)を下して優勝しています。さらに、同大会ショートプログラム(SP)で歴代最高得点となる99.84点をたたき出しています。SPで使用した「パリの散歩道」のごとく“ソチの金メダル道”となるのでしょうか。下記の画像をクリックすれば、羽生の全日本選手権SPの演技をご覧いただけます。
19歳の羽生と23歳のチャンの対決は大変見ごたえのあるものになると思います。
今回の日本勢は強力です。羽生に加えて、2010年のバンクーバー五輪で日本の男子シングル選手としては史上初の五輪でのメダルとなる銅メダルを獲得した経験豊富な高橋、昨年12月の全日本選手権でSP、フリースタイル(FS)ともにジャンプでノーミスの演技で抜群の安定感を見せて、2位になった23歳の町田にも大いに期待です。
女子についても日本人選手がメダル候補という見方が強いようです。日本語対応のブックメーカー「10Bet」が女子の金メダル予想オッズを発表しています。
【フィギュアスケート女子金メダル予想オッズ】
※オッズは27日午後5時現在
キム・ヨナ(韓国)vs. 浅田真央、バンクーバー五輪の金メダリスト、銀メダリストの再戦!
キムは昨年3月にロンドンで行われた世界選手権で優勝すると、今年1月の韓国選手権でも優勝し、二度目の金メダルを狙います。バンクーバー五輪で叩き出したSP(78.50点)、FS(150.06点)、総合得点(228.56点)のパーソナルベストはいずれも歴代最高得点で、世界を驚愕させたのは記憶に新しいと思います。ソチ五輪でも優勝候補の筆頭に挙げられていますね。
バンクーバー五輪でのリベンジを果たしたい浅田は、ISUグランプリファイナル(2013年)でトータルスコア204.02点をマークし、歴代最多タイとなる4度目の優勝を果たしました。このソチ五輪で引退を表明している浅田の最後となる全日本選手権では3位と振るいませんでしたが、ソチ五輪では大輪の花を咲かせてくれることでしょう。下記画像をクリックすれば浅田の全日本選手権FSの演技をご覧いただけます。
偉業という意味では決して浅田はキムに負けていません。昨年10月に行われた2013-2014シーズンのグランプリシリーズ初戦「スケートアメリカ」で、浅田は2位に10点以上の差をつける204.55点をマークし初優勝、シングル選手としては史上初となるグランプリシリーズ全7大会を全て制しました。
ともに歴史に名を残した二人の宿命のライバルは、ソチ五輪でどのような戦いを見せてくれるのでしょうか。
全日本選手権で215.18点をマークして涙の優勝を果たした鈴木明子、オッズには登場していませんが同2位の村上佳菜子(202.52点)も表彰台に上るだけの十分な力があると思います。ISUグランプリファイナルで2位(192.07点)だったユリア・リプニツカヤ(ロシア)など強敵もいて、表彰台争いも熾烈を極めると思いますが、「日本人選手表彰台独占」のような記事が新聞を賑わせてくれることに期待したいです。
最後に、ソチ五輪日本代表選手発表(2013年12月23日)後の各選手が意気込みを語っている映像をご覧下さい。ソチ五輪でも最高の演技でこの6人が競って欲しいものです。